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鳥の博物館

ひょんな流れから、千葉県我孫子市にある鳥の博物館を訪れた。

以前から行きたいなぁと思ってはいたけれど、本当に図らずも行くことになって、こんなこともあるのかと少し呆然としたまま入館する。

一階でチケットを購入して、二階の展示室へ。
想像していたよりたくさんの鳥の剥製に圧倒される。

生き物好きではあるが、特に鳥に詳しいわけではないのだけれど……
それでもこんなド素人の私から見ても、鳥が飛んでいる様子や草木にとまっている様子がとても細密に再現されていて、感動した。

剥製が、好きじゃない人もいると思う。
わたしも好きかと聞かれたら、少し悩んでしまう。

どんな形であれ、亡くなったものをさらしていること、そしてそれを眺めていることに後ろめたさを感じるのだ。
けれど、どうしてか……
ここの剥製は大事にされているのが伝わってくるようで、後ろめたさより愛おしさを感じた。
普段見ることのない珍しい鳥も、身近な小さな鳥たちも、ひとつひとつがとても美しい。瞳まで生きていたときと同じように輝いているのが印象的だった。

たくさんの剥製のなかでも、「ハクトウワシ」と「ワタリガラス」を見られたのが嬉しかった。
ここ数年、何度も読んでいる星野道夫さんの本に出てくる鳥たちに、まさかここで会えるとは思ってもいなかったから。

見学中、何度か写真を撮りたいと思ったけれど、撮影してよいか分からなかったので結局何も撮らなかった。
見たくなったら、また来よう。
会いたいと思えるものが世界中にあると思って生きるのは、きっと素敵なことだ。

鳥の博物館のあとは、近くにある物産館へ行く。
一緒に行った人はその建物を「水の館」と呼んでいた。

一階は地元の野菜などが買えたり飲食スペースがあって、ほっとする空間。
三階にはプラネタリウムがあって、土日祝のみの上映だけどなんと100円で入ることができるらしい。
ぜひ入りたかったけれど、上映時間が終わってしまっていた。

四階の展望室へ行き、帰る前に手賀沼を眺める。

強い陽の光で、水の青さが濃く深く見えた。

今日は思わぬ時間を過ごしたけれど、来られてよかった。


最後までお読みくださり、ありがとうございます。


2023年7月に来訪。
鳥の博物館:入館料 一般300円

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