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ストイックの語源 | きのう、なに読んだ?

「ストア派」というギリシャ哲学の一派がある。セネカとか、ローマ帝国五賢帝の最後のアウレリウスなどだ。ストア派を英語でstoicism、ストア派の哲人を stoics という。ストイックの語源らしい。

もともとは、数年前から読んでるfarnam street blog で度々取り上げられたのがストア派を知るきっかけ。記事が公開される都度、いいなあって思ってたけど、それ以上深掘りしてなかった。"Meditations" というのがアウレリウスの本の英語名であること、自分の覚書として書きつけたもので人に読ませるつもりはなかったことといった知識もここで得た。

ちなみにストア派の考えをざっくりいうと、こんなかんじ
○ 起きたことに対し、余計な誤った判断をしないよう理性を保つ。起きたことと、それをどう受け止めるかを区別する。
○ 周りとの関係では「自然である」こと。自然とは宇宙の摂理。自然は自己中心的ではなくすべてに平等なのだから、人に対してもそのように接する。例えば、人が過ちをおかすのは自然なこと。だから、過ちをおかした人を、許し、愛する。
○ 家族の死や自然災害などの堪え難い苦しみも、他者に傷つけられても、向き合い、気高く耐える。悲しみに自分を見失わない。
「夜と霧」(ヴィクトール・フランクル)に通じるものがありますね。

先日、知人が「マルクスアウレリウスの『自省録』を読んだ」という。そっか!読めばいいのか!なぜかそれまで、日本語で読もうという発想がなかったのね。ふしぎー。そこで関係しそうな本をざっと見てみました。

全体像をつかむには、100分DE名著のテキストがいい感じ。これは購入し、第2章まで読み進めた。テキスト著者は「嫌われる勇気」共著者の岸見一郎さん。間違いない。しかも500円でおつりが来る。

翻訳2つ比べ。なんとなく岩波版の方が私にはしっくりくるかも。どちらもサンプルにあった第1巻だけ読んでみた。

「超訳…」は、サンプル部分はストア派とアウレリウスの説明で終わっていて、本文の翻訳がどうなっているかは未確認。「第1巻は、本書では割愛した」との記述があり、全文が収載されているわけではなさそう。

漫画は全文を斜め読み。自省録の内容ではなくて、著者アウレリウスの生涯を描いたものでした。

書きながら思い出したけど、初めてこの思想に近いメンタリティに触れたのは、「クリティカルワーカーの仕事力」という本で「他責禁止」という言葉に触れたときだった。そうそう自分はこういうのを大事にしたいんだ、人のせいにするのはほんとに嫌いなんだ、言語化してくれてありがとう、と思ったのでした。あと、「7つの習慣」の始めに出てくる responsible = response-able (自分で責任を引き受ける = 事象にどう反応するかは自分で決められる)にも通じるなあ、と。

今日は、以上です。ごきげんよう。

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