見出し画像

ばいばい 作品説明


おはようのぼくは、さいて、おそらにばいばいするよ


アクリル絵 2020年制作

説明


スーパーで買ってきた野菜を切ると芋虫がいる事があります。

弱っている虫は孵化不全になることが多く、人間が言う害虫であるため広い世界へ逃がすことは出来ません。

きっと虫には幸せな行為では無いと死んだ方が幸せなのでは無いかと感じながら、私の生きていて欲しいというエゴで、死ぬまで育てると決めてます。

この絵のモデルの幼虫も孵化不全になり、飛ぶことが叶わない虫に育ちました。

最後に綺麗な花の咲く土の栄養素にせめてなれるようにと庭につれていきました。

その場面を描いた作品で、背景の左側が地面、右側が空になっています。

横たわる虫はもうじきここで死にます。
空を飛びたくて、羽を動かす虫はまるでこの世界にばいばいをしているようでした。


飼育員の頃から救う事が優しさなのか。それとも殺す事が優しさなのか。
ずっと考えています。

君の命が、罪深い私の命がせめてこの世界の栄養素でありますように。

孵化不全の蝶
今回のモデルの飛べない虫
飛べぬ虫の最後の晩餐

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?