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映画「スラムドッグ$ミリオネア」を観た感想(評価:★★★)

●あらすじ

インドの貧しい家庭で育てられた主人公ジャマールと兄のサリームは、宗教問題により親を殺されてしまった。行先も見当たらない中、ラティカという女の子と出会う。

ある日、ゴミ集積場で寝ていたところ、ある男たちにコーラを渡され、孤児たちが集まる施設にいくことになった。

しかし、そこでは孤児を利用して金儲けを企んでいることが分かり、逃げ出すがラティカだけが逃げ切れずに捕まってしまった。

数年が経過し、ラティカを忘れることができないジャマールは、サリームと共にラティカを見つけ出す。

そこで、銃を所持していたサリームは主犯格の男を殺してしまい、ジャマールとの関係も距離を置くようになってしまった。

どうしてもラティカを救いたいという想いから、彼女がよく見ていたクイズ番組「ミリオネア」に出演することを決めた。

出題された問題は、自分のつらい過去を連想させるものであり、深く記憶に残っていたため、最終問題まで辿りつくことができた。

最終問題は次の日に行うことになるが、司会者の陰謀により、不正疑惑をかけられ逮捕されてしまう。

拷問を受けるが、理解ある警部に助けられ最終問題に出演することを許された。

最終問題で、ライフラインである”テレフォン”を使用してサリームの携帯に電話をかけるが、そこにでたのはラティカであった。

答えは二人とも分からなかったが、満足した気持ちになり適当に選んだものが正解で大金を手にすることができた。

最後二人は再会し、ようやく自由になることができた。

●感想

映画の冒頭は、警察から尋問を受けているシーンから始まり、ミリオネアに出題される問題に、なぜ次々と正解することができたのかを主人公の生い立ちから理解することができた。

どんなに苦しい状況でも、自分が本当に大切にしていきたいものを守り続けて大金を手にしたジャマールと、どんな手段を使ってでも欲しいものを手に入れてきたが最後は殺されてしまったサリームの相対する描写に、心を揺さぶられた。

この作品を通して、スラム育ちの子どもはきちんとした教育が受けられず差別を受けていることや、永遠に現状から脱出できないという不安から、犯罪に手を染める人間も少なくないことが伝わってくる。


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