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いわき湯本風景(福島県いわき市)

写真は常磐線湯本駅にほど近いところにあった醸造元の看板。
2010年1月撮影。
今は廃業しているようだ。
いわき湯本温泉は奈良時代開湯の古湯。
温泉旅館と共に三軒ほどの温泉共同浴場がある。
かつては炭鉱の町でもあった。
炭鉱閉山の危機を切り抜けたのが常磐ハワイアンセンターの誕生。
今のスパリゾートハワイアンズ。
湯本の駅から4キロほどのところにある。

さて、この看板、よく見ると「常磐市湯本」と書かれている。
この醸造元のある場所、今はいわき市常磐湯本。
常磐(じょうばん)市というは昭和41(1966)年まで存在した自治体。
この昭和41年は平市、磐城市、勿来市、常磐市、内郷市の五市と近隣の町村計14自治体が合併し、いわき市が誕生した年。
当時は日本一大きい面積を持った市であった。 
子供のころは地図を見ながら、なんだ、このバカでかい市は!?と思っていた。
今やその面積も第15位に陥落しているらしい。
平成の大合併などで大面積の自治体が誕生したが、市民サービスや財政はうまくいっているのだろうか?

市町村合併で昔ながらの地名が消えてしまったりするが、ここ湯本ではかつては常磐市であったことを残すためか、いわき市常磐湯本ということになっている。

一方、神奈川県の北部に存在した津久井郡藤野町は、相模原市に吸収合併された際こそ、相模原市藤野町であったが、相模原市が政令都市になった際、相模原市緑区となり、藤野の町名が消えてしまった。
今は中央本線藤野駅にその名を留める程度になってしまった。
自分の住んでいた町ではないが、温泉めぐりや登山の際によく出かけた町だけに寂しい感じはあった。

地名や住居表示はなるべく変えない方がいい。
特に、その土地のかつての状態を現した地名は、決して変えてはならないと思う。
その地名が、そこに暮らす人に、注意を与えてくれる場合があるからだ。
例えば大崩などという地名があれば、かつて土砂災害などがあった場所であることを知らせてくれるし、水に関係した地名なら、その土地は湿地で安定していない土地であることを教えてくれる。

てきなことをタモリさんも語っていた。
そういえば、「ブラタモリ」が昨夜で最終回ということらしい。
月一くらいでいいから、タモリさんが歩ける間は続けてほしいと思うのだが。
あの番組はNHKの数少ない良心だ(笑)
終わってしまうなら、受信料払いたくないぞ(笑)

最後に、明日は3月11日。
いわき市も大きな被害を受けた。
そして、件の大事故は全然収束していない。
にもかかわらず、さらなる再稼働をもくろんでいる国と電力会社。
彼らは被災者の苦しみ、その他国民の不安などどこ吹く風なのだろう。
とても残念だ。