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高齢者が運転するシニアカーに轢かれた話し

今月アタマ、転職活動も成功し、まぁ納得いく感じで退職し「よし有休消化だー!」と浮かれていた矢先のことだった。

退職した翌日は、5000円超えの美容点滴を打ち、横浜でランチ~の新大久保でパック爆買い~の市役所へ手続き~の息子の塾の面談。
なんて元気なんだ!点滴効くなー。
よし、明日は鍼治療に行って体を整えよう!と、鍼に行って帰ってきてすぐだった。
一度自宅に戻り、次男と近所のスーパーに買い出しに出かけた。
鍼の後は眠くなる。
よしよし、私の体は過酷な労働環境から解放されて回復に向かっているんだ、なんて考えていたかは朧気だけど。
お店を出てすぐ、後ろに何かがぶつかった。
ドンッ。
一瞬、次男がふざけて体当たりしてきたのかと思った。
バランスを崩して態勢を戻そうとするけれど、それはどんどん押してくる。
私は右手にあった駐輪場に倒れ込んだ。
ウィィィーン!
「痛い痛い痛い!」と大声を上げたけど、なおも迫ってくる。
倒れ込んだ左足にそれが乗ったかと同時にやっとバックした。
ハッと見ると、その正体はシニアカーだった。
「お母さん!大丈夫?」
と、次男。
「大丈夫ですか!?」
次々に駆け寄って来てくださった通行人の方々。
私に有無を言わせず警察と救急車が呼ばれた。
その間、シニアカーを運転していた高齢者は一歩もそこから降りることもなく、様子を窺う言葉も謝罪もない。
一言だけ聞き取れたのは、
「私は歩けないから」。
杖を股に挟んでいたその高齢者。
歩けなかったら、そもそも跨げないのでシニアカーには乗れない。
その時はそんな冷静に頭は働いておらず、重機が迫ってきた恐怖でパニック状態だった。
とりあえず、買った物を自宅に置いてくるよう次男に促し、帰宅させた。
すると、入れ替わって長男がすっ飛んできた。
「大丈夫!?お母さん!」
それとほぼ同時に救急車のサイレンが聞こえてきた。
救急車が到着し、付き添っていてくださった方々にお礼を言い、救急車に乗り込んだ。
救急隊①「息子さんですか?」
長男「はい」
救急隊①「旦那さんは?」
私「旦那いません」
救急隊①「近くに身内の方は?」
私「いないですね」
救急隊②「きょうだいとかいないの?」
私「遠方です」

離婚すると面倒だなと思った。
バイタル測定しながら近くの病院へ。
ERに着くと、サバサバに磨きをかけた看護師が登場。
看護師「どこ打ったの?痛いとこどこ?」
痛むところを説明していると、颯爽と医者が現る。
なんか元染五郎さんみたいな感じ。
美形で話題の息子じゃなくて親の方。
何やら救急隊とシニアカーの話しをしている。
何キロ出るんだ?歩行者扱いだよね?と。
耳を疑った。
あれ、歩行者なの!?
初めて知った。
元染五郎「車両じゃないので、交通事故じゃないんですよ。だから保険使えない。恐らく傷害になると思います」
私「はぁー。最悪」
元染五郎「まぁやられた側だからね。こっちは悪くないから。災難でしたね」
私「はい」

その後、レントゲンを撮り、結果の説明の時。
診察室に一人で入ろうとすると、
元染五郎「息子さんも聞く?」と。
一緒に長男と説明を聞きました。
最後にまた、
元染五郎「災難でしたね。せっかくの休日が」と!
ほんとだよ。
幸い大した怪我はしておらず、薬もらって終了。
エントランスに行くと、待ってましたとばかりにお巡りさんが駆け寄ってきた。
一連の流れを説明した後、
警官「今日旦那さんは?」
私「旦那いません。離婚したので。あ、近くには住んでますけど」
警官「あ、でも籍はもう入ってないんですよね?」
私「はい」
警官「では、どなたか身内の方の連絡先を・・・」
私「遠方でもいいですか?」
と、私、実家の連絡先と母の名前を告げた。
すると、
警官「68歳、じゃ、もう働いてないですよね」
私「いえ、働いてます!」
警官「あ、そうですか・・・」
職業欄記入。
今の世の中、元気なシニアはいっぱいいるぞー笑

それにしても、子どもといると、必ず配偶者がいると思われるのだな。
聞く方もその聞き方が楽なのだと思うけど、年齢と職業にしても先入観に囚われてはいけないなと思った。
離婚するとこんなところでも不便が出で来るのか。
でも、この日の長男は頼もしかった。
テストの結果がどんなに悪くても、そんなことはどうでもいいと思った。
(そう思ったのはその日だけで、後日キレました笑)
世の中勉強だけじゃない。
勉強できてエリートと呼ばれる人でも人格が終わってたら意味がない。
早く成人しておくれ。
そうしたら、私に何かあった時の身内の欄は、君の名を書くことにするよ。
あと数年か・・・。

不運は続くよ、どこまでも・・・。

その日の夜、
次男「なんか頭痛い」
翌朝、抗原検査にてインフルエンザ陽性判明。
長男のテスト期間中だったため、頑張って隔離と消毒したけど、
数日後に長男も罹患。
テスト最終日だけ受けれなかったー。

シニアカーの件は、当事者の家族から謝罪の電話があり、その後保険屋にバトンタッチ。
これが標準的なやり方なのだろうけど、これを子どもに置き換えると、子どもが友達に怪我させたら、まずは保護者が菓子折り持って謝罪だよなとか悶々と考えてしまった。
結局、その高齢者からの直接な謝罪はなかった。
そして、先日も同じスーパーで見かけた。
シニアカーで店内を買い物していた。
残念な気持ちになった。
「まだ乗ってるんだ」
といのが正直な気持ちだった。
私は横を通る時ビクビクしていたが、その人は私に気付いているのかいないのか、下を向いていた。
その人の家族は近くに住んでいるようだけど、買い物に行ってあげられない何か事情があるのかもしれない。
その人が頑固で、年老いたとしても親子関係は変わらず、子どもは物申せないのかもしれない。
人を轢いたくらいじゃ、どうってことないのかもしれない。
日本の高齢化社会の問題を目の当たりにした気がした。

ちょっと前に、駅で沖縄物産展が行われていて、こちらを購入。

ちんすこうではこれが好き。

レジのお兄さんが訛っていた。
あの独特な沖縄な感じ。
うまく表現できないな。
「レシートいりますか?」が、「なんくるないさぁ」のイントネーションだった!

さてさて、不運が続いて怖くなったので、郵送ですが神社にご祈祷お願いした。
本当にもう不運はこの辺で終わりにして、幸せに生きたい。

ってことで、知床行ってきます。

*見出しの写真は去年の網走。


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