見出し画像

職人をたずねて|2023年振り返り


今年はつくり手に会えて
みなさんの姿に心が洗われた

人と人との間だけではなく
人と天然との間に教えられ、学び
答えを得ながら
確実に一歩一歩進む姿が
心に残っている

仕事はとても堅実で
才能やセンス、感覚という
アーティスティックなものとは
かけ離れた
素材との着実な会話の蓄積だった

素材から何かを受け取って
決して力づくではなく
必要な時間を知りながら
それに従い仕上げていく

まわりに目を向けると
間違えは許されず
少しの違いは排除され
謝り、叱られ
完璧を求められる

でもそのとき生まれた違いに
おもしろさを見出し
取扱説明書には書けない
目の前の素材とどう向かい合うのか

素材から指先に伝わるものから教わる
そういう不完全さや違いを
包み込む余白があってもいいじゃないか

天然の中に不完全さや儚さがあるのなら
それが極めて自然なのだと知って
移りゆく森羅万象に自由に従っていけば
いいのではないか

天然が生み出す不完全な自然と
天然を包み込む職人から
そう教わった日々だった

ご協力いただいた職人さん、友人に
感謝を込めて

下本 一歩|竹・炭

高知県高知市



安土 草多|硝子

岐阜県高山市


岩間 幹雄|木彫り

北海道旭川市

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?