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過敏で補強されるのです。

先日、気になる X のポストを見つけたのですよ。

大元のポストは sakurako(@sakurako_iroha) さんのもので、それを むむむむ (@hununununu66) さんが引用RPしたモノを、さらに Eureka(@simple68524222) さんが引用RPしたもの…が埋め込んだポストです。
お三方はそれぞれに自ら(またはお子さん)が、聞き分けの良い「育てやすい子」だったことを話題にされています。
そういう私も「育てやすい子」だった…と、母親が言っていたように思います。
この話題の共通点は「AS"D"の子」…ということ。

ネットで「発達障害」と「育てやすい子」「手が掛からない」などで検索すれば、ザクザクと関連記事がヒットするので、発達障害…特にAS"D"に関してはメジャーなテーマのひとつなのでしょうが、この手の話題をこのアカウントで扱ったことはなかったように思います。

一般的に「育てやすい子」とは、聞き分けが良くて手が掛からない子のことを指す…で間違いないと思います。
親の手を煩わすことが少ない…と言い換えることもできそうです。

私の場合は…そうですね、先ず受け身のスキンシップを嫌う子だったようです。
触られることを嫌うから、必然的に手が触れることができない距離を取ることが多くなるワケです。
人との物理的な距離があることが平気だから、夜もひとりで勝手に寝るし、怖い夢を見るとかの特別な出来事がなければ、目が覚めてもひとりで不安になることもなかったのでしょう。

その一方で、私は決して人嫌いだったワケではないのですよ。
ただ、どうやって人と接して良いかわからなかったのだとも思います。
小さな子ども時代であれば、人に近づけば必ず(『突っ込まれる』という意味ではなく、『手を繋ぐ』や『撫でる』のような意味で)イジられます。
コレがとても嫌だった私は、周りの子のように、親にすりついて構ってもらう関係が作れなかったようにも思います。

その一方で「Autism の本質は他者視点がない(弱い)こと」…という点から考えると、感覚過敏に起因する物理的な距離の取り方とは別に、あなたの「私に対しての愛情表現」であるスキンシップを理解できていなかった可能性は否定できません。

あなたが私をイジるのは、私に対しての愛情を具体的なカタチで示しているから…を、直感的に理解しているのなら、もしかしたら多少なりとも「触る」の容認ができていたかもしれないと思うのです。
埋め込んだnote記事「『気付き』はとても残酷です。」でも指摘した、あなたからの視線に気が付かない Autistic な私は、あなたからの働きかけの「意味」ではなく「行為」自体の評価をするワケで、その「行為」がイヤならば、あなたの「気持ち」に関係なく不快を露わにした…とすれば、どうでしょうかね。

親の立場としては、触られることに不快感を示す子どもに対して、それでも積極的なスキンシップを求める…とは思えないのですよ。
だって、そうでしょう?
機嫌良く(おとなしくを含む)遊んでいる子を「わざわざ不機嫌にする」意味はないワケで、それが手がかからない方向に置くことが「ご機嫌」に繋がるなら、「楽」ですよね。

NeuroTypical (定型発達者) からみた AS"D" の"D"たる部分は、Autistic なあなたの視線を向けるという「アクション」に対する「リアクション」の不調なワケですよ。
視線を向けられたに気がつくと、それ視線を向けるという「アクション」に対して「リアクション」が返る…一般的には。
視線にニコッと笑顔で答えれば、そのリアクションを受けて、あなたも「気づいたね」というリアクションに対するリアクションを示すでしょう。
私の行動にあなたがポジティブに反応する…を学習することで、コミュニケーションは成立するとした時に、アクションに対するリアクションが無反応、またはネガティブな反応であれば、相手を追い込むような更なるアクションをしようとは思わないでしょう。

恐らく、感覚過敏がなくても Autistic の「自閉の民らしさ」は作られるのでしょう。
何故ならば、Autism の本質は他者視点がない(または弱い)ことであるから。
でも、現実的に Autistic の多くに感覚過敏も合わせ持つ方がいる…その理由を考えた時、過敏が原因の苦手が Autism の本質を補強する方向に働いている可能性がありそうな気がします。

他者視点の理解が弱い故に、あなたのアクションに対しての反応が薄い…だとしても、根気よくあなたがアクションし続けたのなら、私からのリアクションには至らなくても、そのアクションの意味はゆっくりと理解されて行くように思います。
過敏がそのアクションを拒否するから、そのアクションの絶対数が減る…という可能性は否定できないように、私は思うのです。

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