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オバはん、階段の昇降に苦戦🐾ニコニコ理学療法士さんたちは叱咤、激励、ベタ褒め

リハビリは延長期間に入り、階段の練習が始まった。

今は数段の階段を上り降りするとき、まず片足を乗せ、その足の横にもう一方の足を並べるように、つまり一段ずつ足を揃えて昇り降りをしている。
手すりか壁に手を置く。

「トントン、トントン」と軽快に階段を昇り降りする日は来ないかも。
いや、別に来なくてもいいし。ほっとけばいずれ来るかも、なーんて超消極的になっている。今はどこにでもエレベーターやエスカレーターがあるし。
苦手なものを避ける典型的な言い訳だ。

理学療法士さんは、穏やかにニコニコしながら「さ、始めましょう♬」。
ゆっくり左足から15センチの踏み台を登る。
「あ、なんだ。登れるし。普通に」
その言葉は打ち消された。
「うーん、オバはんさん、まず傷めた右足から登ります」
「………..あ、それなら、全然できないんで〜」
ニコニコ「できます

叱られた子どものように「なんだよ💢」と心の中でぶつぶつ言いながら、30秒くらいかけて15センチの踏み台に登った。右手を手すりに置いている。
いいですねえ〜。はい、では降りましょう。左足から」

「え?降りる?左足から? 無理!降りる時は傷めた足の方から降りないと絶対無理」
ニコニコ「できます

身体全体のバランスを崩しながら、オバはんはやっとのことで15センチを降りた。とても時間がかかる。

ニコニコ「いいですねえ。華麗な昇降です(^_^)」
「華麗?絶対違うし」(心の中)

ニコニコ「できるじゃないですか!機能面からはできるというところまで来てます。あとは勇気です」

でも、オバはんは知っている。あの時二人の理学療法士さんはオバはんの正面と横に立って、両手を軽く広げ、オバはんが倒れても受け止められる準備をしてた。そうか。あとは自分の勇気だ、と教えられた。

まだ一段だけ。でも本当に本当に「ありがとう」


右足?左足?

その後オバはんは診察と検査で左肩にリハビリが必要な「強固なこわばり」が診断され、新しく150日間のリハビリが始まった。

そろそろ終盤だと思っていたのに、折り返しだった。
骨折は3か所。左手首付近に2か所、右膝は粉砕。
結構重傷だったのだ(今さら?)。
リハビリに1年? うそでしょ(;▽;)??
何事も気づくのに時間のかかるオバはん。
ほんの少し、30分くらい軽く落ち込んだけど、これまで200日のリハビリで心もちょっぴり強くなったオバはんは、次の150日に向けて顔を上げたよ。


階段?簡単だよ。登れば〜?




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