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長文なるけど「家で踊ろう」について書いてみる

まずはこちらのプレイリストをば

1曲目はデイダラス、ミュージシャンとして尊敬してるし、プログラミングや生演奏の曲への取り入れ方は最高に好き。

2曲目は、そのデイダラスをサンプリングしたMadlibとMF DOOMのコラボ曲。てか1曲目で予想できたヒップホップヘッズ多数と思われる。

3曲目は、そんなMadlibがサンプリングしそうな60年代チェンバーポップスからミレニウム。当時の曲としては珍しくリズムがブレイクビーツしてて最高。

4曲目はそんなミレニウムをサンプリングした中村一義の曲。ドラムから意識してるよね。しかし原曲は卒業式とかでプレイされるあれ。

5曲目はチェンバーポップスつながりでレフトバンク。この曲知ったきっかけはNHK「アリーmyラブ」で、主人公の同居人レネがバーに来たら演奏される曲だったから。音色も3〜4曲目からつながってる。

6曲目は、60年代ヒット曲つながりでグッドバイブレーション。しかしビーチボーイズのやつはベタなので、あえてトッド・ラングレンによる完璧なカバーを。ブライアン・ウィルソンが病んだりしながら作り上げた完璧な名曲をしれっと、音色に至るまで完璧にカバーしたトッド・ラングレン凄すぎる。今テクノやったりしてますこの人。

7曲目も60年代チェンバーポップス。巨匠ローラ・ニーロによる曲。最高にインドアな盛り上がりを歌った曲。「噂に落ち込まされ、お父さんのワインを飲む」「甘い失明、少しの魔法、少しの親切さ」このプレイリストのためにある曲だとすら思う。

リズムパターンが似てる8曲目。たぶん70年代とは思うけど。テンションはローラ・ニーロと似てるかなと。DJだったらキレイに繋がりそう。「完璧じゃなきゃ、二番目を選ぶ人が多すぎる」という歌詞が刺さる。

とりあえずチェンバーポップスといえばジミー・ウェッブだろうがという、思い込みと独断と偏見の9曲目。普通に恋愛の縺れって感じの歌詞。

10曲目はロータリーコネクションなんだけど、とりあえずこの青いのを始めた人が聴いてたっぽかったから採用。Commonのサンプリングネタとして自分は聴いてた。

11曲目はアソシエーションだけど、ローラ・ニーロによる曲。とりあえずハッピーな雰囲気だけキープ。

12曲目は11曲目のリズムを手がかりに「ちゃんと朝に起きろよ!」というメッセージを込めて。

13曲目は、ホーン繋がりから徐々にレアグルーヴ的なノリに持っていきたいための選曲。ディスコ好きとしてアシュフォード&シンプソンの曲入れておきたかったという思いを含め。

14曲目はレア・グルーヴのターンになったよという曲。I Love Hip-Hop♪って歌いたくなった人とは友達になれると思う。

15曲目はテンポやリズム感を手がかりに選曲。ウェルドンアーヴィンで一番好きなんだよねこれ。愛だよ愛。

16曲目もレア・グルーヴ。音楽は俺の聖地。実際そうだし、この状況においてはまさにそう。音が鳴ればそこは聖地。あとこのLPにシークレットトラック入ってるんだけど、Spotifyにはなくて、「何も分かってねーな」と思った。

17曲目はスライ。スライってインドアなダンスミュージックをたくさん作っているので、これをきっかけにみんな全部聴けばいいと思う。馴染みの曲もあるし。これなんかまさにそう。

18曲目のシャーラタンズは、スライのTime for Livinをカバーしたということで思いついた。本当はそれを使いたかったけどSpotifyになかったのよね。この曲にしたのは「考えすぎたときは」ってタイトルがこの趣旨にハマると思ったのと、次にきれいに繋がりそうだったから。

プライマル・スクリームもインドアなダンスミュージックのバンドだなと思った19曲目。アコギとマンチェスターグルーヴな時間を18曲目から引き継いだ感じ。ぶっちゃけもっと良い曲たくさんあるけどねこのバンド。

20曲目のプリンス。プリンスこそインドアなダンスミュージックの巨匠だなと思うけど、実際はライブとかショウのイメージ強そう。自分はそこまで熱心なリスナーじゃないけど、この人がやるカバー曲はすごい好きで、これはその1曲。

21曲目はカーティス・メイフィールド。プリンスと裏声繋がり。あとプライマルとタイトル繋がり。サンボマスターファンの皆様もここで上がってください。カニエ・ウェストファンもどうぞ。後半のパーカッションソロまで余すことなく踊り続けてほしいなと。

ここからぼちぼちモダンなディスコにもっていきたい22曲目。「心はサンフランシスコに置いてきた」という、強烈に郷愁を感じさせる曲。実家に帰りたくて帰れない人の曲なんだよなあ。日本語でこんな地元ソングないよ。メイヤー・ホーソーンもバラードにして歌ってたけど、今回は踊れるバージョンで。

23曲目はユミゾウマ。こういった多国籍というか、どこの国の人かよくわからないバンドも最近良いなあと思いますね。歌詞イマイチわかりにくいんですが、とりあえず切ない。あと意外と前の曲とテンポ近いし。今年フジロック出る予定。

24曲目はミツキ。日本人が一番知らない日本人アーティストだと思う。歌詞見たらわかるけど、底知れぬ孤独と、ダンスへの衝動が同居する曲で、これもこのプレイリストのための曲だと思う。フジロックで観てきましたが、あれは凄かった。日本語は日本人が話してると思ったほどだし、でも歌詞は全部英語っていうね。

25曲目も、フジロックに今年出る予定な二組のコラボ。ロックに振り切ったムラマサの新作に色を入れたジョージア。ジョージアのアルバムもインドアなダンス・ミュージック感満載だったけど、その世界はムラマサのアルバム収録のこれでも変わらず。「踊るように生きる」って、なんだろうな村上春樹的な世界観を思い出した。

26曲目はケミカル・ブラザーズ。この曲は普通にディスコなノリで、彼らにとっては新機軸って感じですが、途中に入る「雨が降ってくる、涙のように」って声ネタが異様に孤独を増幅させるよね。

27曲目からいきなりレイドバックしたディスコなジョージ・デューク。これは完全にノリで選んでますね。

28曲目のサンダーキャットは前後の繋がりというよりは、曲としての良さで入れてますね。リズムもガラッと変わりますし。てかこの辺から着地点を探ってる感じですね。あとサンダーキャットの歌って意外とシューゲイザー合いそうな気がするよなと思いつつ次の曲という。

29曲目はジザメリ。そんな流れでシューゲイザー。ただこれは次の曲への前振りという意味と、「雨が降ってハッピー」っていうのが、この状況を表してるなっていう曲。

30曲目はジョイ・ディヴィジョン。次の曲への重要な前振りだし、音の構成要素や全体的な音色を見てもきれいにつながると思う。

31曲目は、前の曲の流れから、ネットフリックスのドラマ「13の理由」を見た人なら見出せる繋がり。忘れてはいけないのは、この狂騒の裏には「死」があるということ。自分たちがこうやって家で楽しく過ごすことで救われる命があるということ。何らかのきっかけで失われる命があるということ。このドラマの主人公は死んだ。前の曲を歌ってたイアン・カーティスも死んだ。このプレイリスト自体は「生きる」「活きる」ための曲であるけども、コロナで死んだ人だっている。それを忘れないために、この曲で締めるっていうのはなんとなく考えてた。

基本的には、こんな状況を楽しく過ごしてほしい。優しさや思いやりがこの島や国を覆ってほしいと思う。ただ、この中で失われた命もあるということを最後まで忘れないでほしいなという気持ちで選びました。

ここまで読んでくれる人どれだけいるかわかりませんが、なんとなく、それだけは、どこかに書いておきたかった。

いやでもこのプレイリスト自体は、楽しんで聴いてください。


「平和、愛、相互理解、それの何がおかしいって言うんだ?」 

ー エルヴィス・コステロ




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