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安心できるもの?

 冬も近づき、フィギュアスケートをTVで見かけることも多くなりました。フィギュアスケートといえば羽生選手は誰もが知っている有名選手です。羽生選手といえば、試合の時にプーさんのティッシュケースを持ち歩いていることが知られています。これにはどんな意味があるのでしょう?

 大舞台で活躍する人にとっては、緊張する場面で安心できるものがあるというのは大きいと思います。インタビューでも「プーさんの安定した顔が好き」と話していたようです。いつも変わらないプーさんの顔をみると安心するもかもしれないですね。

 自分が緊張するときや、苦手な人と会うときなど安心できるものを身近に置くとか、ポケットに入れるとか、バックの中に入れておいて触ってみるとか・・・。自分の心を落ち着かせる方法を知っているというのは、スポーツ選手に限らずとても大事なことだと思います。

 心理学の用語にも「移行対象」というものがあります。

移行対象とは…

1~3歳頃に、肌身離さず持っている物(ぬいぐるみ、電車など)で、一般的に言うお気に入りや愛着がこれにあたります。特に不安が高まったときなどに抱きしめたり握り締めたりする対象のことです。自分の子どもの頃やお子さんのことを思い出すと、いつも毛布を持ち歩いていたな…など思い当たる人もいるかもしれません。これを心理学では「移行対象」と言います。

 有名なものに「ライナスの毛布」というのがあります。スヌーピーに登場するライナスくんが、いつも肌身離さず毛布を持っていることにより、「ライナスの毛布」が例に出されることも多いです。

 羽生選手もオリンピックという緊張のピークとなるような場面であのプーさんが身近にあることによって、まさに「ライナスの毛布」のようなに心を落ち着かせて平静を保たせるという効果があるのかもしれません。

 皆さんも大事な場面や緊張するとき、苦手な人と会うときなど安心できるものを探してみてください。


 ほっと岡山では、臨床心理士の野﨑詩織先生に相談員として来ていただいています。
 「悩みや困りごとはあるけど、病院に行って相談するのはちょっと…」「こんな悩みを相談してもいいのだろうか…」など、相談内容は何でも構いません。おひとりで悩まずに、お気軽にご相談ください。