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夜の街に住むイカれた奴等の第1章。

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第1章に該当する作品をまとめました。
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記事一覧

終わり。

シャワーを浴びた。 勢いよく出てくる液体は赤黒かった。 生温かく、程よい滑りが身体中…

濃紺色。
4年前
18

ぶっ壊せ。

目が覚めた。 濃紺色の空が視界いっぱいに広がっている。 生きている。 冷たい空気、小…

濃紺色。
4年前
18

涙。

路地裏で、男がケラケラと笑っていた。 あいつだ。 ガスマスクを被る者として、俺はこの…

濃紺色。
4年前
24

間違った人。

幸薄そうな顔の男を捕まえた。 男は、見知らぬ部屋で椅子に拘束されているにも関わらず、…

濃紺色。
4年前
22

何者。

見知らぬ男に捕まった。 薄暗い部屋で、僕は椅子に拘束されていた。 「名前を言え」 僕の…

濃紺色。
4年前
22

憧れ。

「僕の能面、知りませんか?」 幸薄そうな顔の男に話しかけられた。 「いや、知りませんけ…

濃紺色。
4年前
24

なくした。

能面をなくした。 試しに、何も付けずに夜の街を歩いてみた。 怖くて怖くて、仕方がなかった。 路地裏で、パンダのマスクを被った大男が女を殺そうとしていた。 僕は何もせず、その場を去った。 能面を付けないと、僕は何も出来ないんだ。

間違えた。

人を殺してしまった。 意図的じゃない。間違えたんだ。 少女に暴行を加えようとする、覆…

濃紺色。
4年前
27

生きたい。

「死にたい……」 私は部屋の隅で膝を抱え、呟いた。 パリィンッ! 突然、掃き出し窓の割…

濃紺色。
4年前
17

「眼帯少女」。

「どうも、『眼帯少女』です」 夜の路地裏で、大人しそうな少女が話しかけてきた。 突然の…

濃紺色。
4年前
17

普通。

「普通の自分が嫌だ!!!」 夜の路地裏で、いつも狂ったように笑っている男に向かって、叫…

濃紺色。
4年前
27

堪らねぇ。

薄暗い部屋。 ガスマスクを被った男が椅子に拘束されている。 堪らない。ヒーローが拷問…

濃紺色。
4年前
23

出刃包丁。

「お前、面白いな」 夜の路地裏で、知らない男に話しかけられた。 「そうですか!? ありが…

濃紺色。
4年前
31

ファン。

「あなたのファンです!」 鬼の仮面を被った少年が路地裏から駆けて来た。 「ありがとう」 ファン、なんて言われたのは初めてだ。 「ちなみに、僕のどんなところが好きなの?」 「どうしようもなく狂ってるところ!」 鬼の仮面の少年は元気よく答えた。 「僕……一応、ヒーローなんだけどな」 「夜の街で能面付けて徘徊してる人なんて、まともじゃないですよ!」 とんでもないぐらい、ド正論だ。