谷川嘉浩

京都市在住の哲学者。たにがわよしひろ。 Twitter: @houkago_kitsu…

谷川嘉浩

京都市在住の哲学者。たにがわよしひろ。 Twitter: @houkago_kitsune

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京都市在住の哲学者、谷川嘉浩です。 以下のようなジャンルの文章や音声をお届けする予定です。 ・書籍のための連載記事(文章) ・注目の書籍やコンテンツの紹介や読み解き(音声/文章) ・日常的なエッセイ(文章) ・執筆や講演の舞台裏(音声/文章) ・過去記事の転載(文章) などなど 開かれた場所でも、閉じられきった場所でもないところで、なんとなくお互いの気配を感じながら、ひっそりと哲学未満のことばたちを作り上げる「工房」や「作業場」のような場所を持ちたいと考えていました。 SNSの喧騒を忘れて、言葉を作ることにこだわる場所です。 メンバーシップを始めた最大の目的は、書籍執筆にあります。何もないところから言葉を作り出すプロセスには、伴走してくれる人が必要です。 言葉を作り上げていくプロセスは、地味で静かです。谷川の日常に付き合っても構わないという方、お待ちしています。 月ごとに内容や本数に多少の偏りがあるかもしれません。その点ご承知ください。(平均3回くらいは更新したい気持ち)

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    ウェブで公開して構わないものを訳しています。投げ銭だったり、一部公開だったりします。 課金してもらえたら、チーズケーキ買って帰る幸せが得られます。

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    京都で暮らすと見られるもの。観光客の後頭部、遠巻きに人間を見つめる猫と、キノコの生えた街路樹、回収の遅い郊外の生活ごみ。

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    Transit Library(ただ今、建設工事中)の Lounge でのコミュニケーションの蓄積です。

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    しがないシナリオ作者です。全文公開のやつもあります。

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はじめまして。京都市在住の哲学者、谷川嘉浩です。 noteのメンバーシップをはじめます。「哲学の工房」という名前です。 以下のようなジャンルの文章や音声をお届けする予定です。 開かれた場所でも、閉じられきった場所でもないところで、なんとなくお互いの気配を感じながら、〈哲学未満のことば〉を〈哲学のことば〉へと作り上げていく「工房」のような場所を持ちたいと考えていました。 SNSの喧騒を忘れて、言葉をつくることにこだわりたいと思っています。 メンバーシップを始めた最大の

    • 日記:4/1~4/15

      4/4 会議がはじまる この日は新年度最初に私が経験した会議。大学にいると、年の瀬よりも年度に節目を感じる身体になるので、4月は会議の不得手さを痛感させられた。 多くの人がそうかもしれないが、会議はあまり好きではない。企画会議、書籍の打ち合わせなど、かなり楽しい会議もあるけれど、運営的な会議は裁量や工夫よりも慣習が場を支配しているので、正直私は向いていないなと思う。 オンラインではなく人に会い、挨拶をする。その中には以前一度だけ会ったことのある人もいた。そういう挨拶は、

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      • 日記:3/1~3/31

        3/5 他人の文章を解説する ここ数日は、解説の執筆にかかりきりだった。研究会もそのせいで遅刻する。文庫に解説を書くよう依頼されて、喜んで引き受けたものの、これが結構難しかった。でもいい経験だったな。 はじめて「文庫解説」の存在を意識したのは、島本理生さんが『100回泣くこと』に寄せた解説。これが本当にすごい面白さだった。地元の小さな書店で、高校生のときに立ち読みで解説を読んだとき、思わず涙した。せっかくなら実際に小説を読んでみようと読んだのだけど、実際の小説よりも解説の

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        • 私費献本企画:『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』をお送りする方は……

          京都市在住の哲学者、谷川です。今日は、新刊関連の話。 4月10日発売。全国の書店およびネット書店で買えます。 (どうでもいいことですが、ヨドバシカメラのネットショップでも本が買えるので、Amazonや楽天に在庫がなくなっても大丈夫) ……という募集をしていました(すでに終了)。今後の流れは以下の通り。 むちゃくちゃ多くの申し込みがあり、選びきれなかったこともあって、13名に増枠しました。私費献本なので、なぜか私が自分の財布を痛めている謎な行為なのですが、まぁそれはさてお

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          日記:4/1~4/15

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          4/4 会議がはじまる この日は新年度最初に私が経験した会議。大学にいると、年の瀬よりも年度に節目を感じる身体になるので、4月は会議の不得手さを痛感させられた。 多くの人がそうかもしれないが、会議はあまり好きではない。企画会議、書籍の打ち合わせなど、かなり楽しい会議もあるけれど、運営的な会議は裁量や工夫よりも慣習が場を支配しているので、正直私は向いていないなと思う。 オンラインではなく人に会い、挨拶をする。その中には以前一度だけ会ったことのある人もいた。そういう挨拶は、

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          日記:3/1~3/31

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          3/5 他人の文章を解説する ここ数日は、解説の執筆にかかりきりだった。研究会もそのせいで遅刻する。文庫に解説を書くよう依頼されて、喜んで引き受けたものの、これが結構難しかった。でもいい経験だったな。 はじめて「文庫解説」の存在を意識したのは、島本理生さんが『100回泣くこと』に寄せた解説。これが本当にすごい面白さだった。地元の小さな書店で、高校生のときに立ち読みで解説を読んだとき、思わず涙した。せっかくなら実際に小説を読んでみようと読んだのだけど、実際の小説よりも解説の

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          子どもの言葉の眺め方

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          今日はちょっと雑談めいた話。大学院からの友人である、発達心理学者の萩原広道さんの2年前のインタビューが面白いよ、という話をしたい。2年前の記事を語るにしては、今さらの感もあるが、研究の面白さと時間経過はあまり関係がない。 萩原さんは言語発達の研究をしていて、今は大阪大学に勤務している。今現在の萩原さんがどんな研究をしているのかわからないけれど、院生時代は研究室の壁などないかのように、よく会って話をしていた(研究の解析に関する部分や、言語発達の先行研究についてはほぼわからない

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          子どもの言葉の眺め方

          近代科学は哲学をどう変えたのか―—ジョン・デューイ本連載④

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          さて、書籍化のためのジョン・デューイ論の連載、今回は四回目になりました。 #デューイ連載 というハッシュタグをいずれの記事にもつけているので、さかのぼって読みたい人はそちらが便利です。 前回はこちら! 今回は、ジョン・デューイが論じる、西洋の自然観の変化と、自然科学論です。自然観や科学論は、どう哲学と結びついているのでしょうか。この辺りが今回の見所です。 近代以前の自然観  『哲学の再構築』の第三章「哲学の再構築における科学的要因」と題されている。いわゆる「科学革命

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          近代科学は哲学をどう変えたのか―—ジョン・デューイ本連載④

          メモをしながら映画を観る方法:「#君たちはどう生きるか 」論の、長いあとがき

          「コーヒー1杯分の支援」他に参加すると最後まで読めます

          オスカー発表前に、「君たちはどう生きるか」論を書いたよ 今回は、これまでも編集を担当してくださっている方からの依頼でした。 タイミングとしては「Perfect Days」論の依頼とかでもおかしくなかったのですが、「君たちはどう生きるか」を何度も劇場で見ていたらしく、編集者は熱烈に本作を推していました。 編集者さんは、私が過去に朝日新聞で書いた「君たちはどう生きるか」論を読んでくださっていたようで、「今回はぜひ内容にもっと踏み込んだものを!」とのこと。 こっちでは、〈「

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          メモをしながら映画を観る方法:「#君たちはどう生きるか 」論の、長いあとがき

          「鬼ごっこって何分やるんですか?」「年齢や体調によって、まるで違っていいんです」

          「コーヒー1杯分の支援」他に参加すると最後まで読めます

          ちょっと事情があって、塩谷舞さんの『ここじゃない世界に行きたかった』を読み返していた。色々読書メモもあり、それを眠らせておくのももったいないから、読みながら考えたことなどを書いてみたい。かなり他愛ない話なんですけどね。 まずは書き出しの文章がいいよね、って話。 本のそれっぽい読み方として、書き出しにその後の文章を予告する何かを見つけるというものがあって、確かにそういうモチーフが冒頭にあると、読んでいてわくわくする。 実際に読み通してから、もう一度冒頭に返ってくればわかる

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          「鬼ごっこって何分やるんですか?」「年齢や体調によって、まるで違っていいんです」

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          今日はちょっと雑談めいた話。大学院からの友人である、発達心理学者の萩原広道さんの2年前のインタビューが面白いよ、という話をしたい。2年前の記事を語るにしては、今さらの感もあるが、研究の面白さと時間経過はあまり関係がない。 萩原さんは言語発達の研究をしていて、今は大阪大学に勤務している。今現在の萩原さんがどんな研究をしているのかわからないけれど、院生時代は研究室の壁などないかのように、よく会って話をしていた(研究の解析に関する部分や、言語発達の先行研究についてはほぼわからない

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          近代科学は哲学をどう変えたのか―—ジョン・デューイ本連載④

          さて、書籍化のためのジョン・デューイ論の連載、今回は四回目になりました。 #デューイ連載 というハッシュタグをいずれの記事にもつけているので、さかのぼって読みたい人はそちらが便利です。 前回はこちら! 今回は、ジョン・デューイが論じる、西洋の自然観の変化と、自然科学論です。自然観や科学論は、どう哲学と結びついているのでしょうか。この辺りが今回の見所です。 近代以前の自然観  『哲学の再構築』の第三章「哲学の再構築における科学的要因」と題されている。いわゆる「科学革命

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          メモをしながら映画を観る方法:「#君たちはどう生きるか 」論の、長いあとがき

          オスカー発表前に、「君たちはどう生きるか」論を書いたよ 今回は、これまでも編集を担当してくださっている方からの依頼でした。 タイミングとしては「Perfect Days」論の依頼とかでもおかしくなかったのですが、「君たちはどう生きるか」を何度も劇場で見ていたらしく、編集者は熱烈に本作を推していました。 編集者さんは、私が過去に朝日新聞で書いた「君たちはどう生きるか」論を読んでくださっていたようで、「今回はぜひ内容にもっと踏み込んだものを!」とのこと。 こっちでは、〈「

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          「鬼ごっこって何分やるんですか?」「年齢や体調によって、まるで違っていいんです」

          ちょっと事情があって、塩谷舞さんの『ここじゃない世界に行きたかった』を読み返していた。色々読書メモもあり、それを眠らせておくのももったいないから、読みながら考えたことなどを書いてみたい。かなり他愛ない話なんですけどね。 まずは書き出しの文章がいいよね、って話。 本のそれっぽい読み方として、書き出しにその後の文章を予告する何かを見つけるというものがあって、確かにそういうモチーフが冒頭にあると、読んでいてわくわくする。 実際に読み通してから、もう一度冒頭に返ってくればわかる

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          なぜ経営に哲学が必要なのかをICCで議論してきたよ

          ICC FUKUOKA 2024に登壇してきました。 博報堂ケトルの嶋浩一郎さんをモデレーターに、それから、グリッド/吉野家の田中安人さん、Poeticsの山崎はずむさん、ウェルビーイングの書籍でも知られる石川善樹さんを対話相手に、「経営になぜ哲学が必要なのか」というテーマで話をしてきた。 このテーマで私が話すのはおこがましいもいいとこなんですけど、みなさんの肩を借りつつ楽しく話せました。 哲学の自己紹介というか、哲学と経営の接点を探す導入のような話でしたが、それでも好

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          キリスト教の講義をしたので

          どこかでやったキリスト教の講義をアップロードします。動画です。 宗教のそもそも論、ユダヤ教とキリスト教、そして、歴史的にいたイエスという人、ローマ帝国下のキリスト教について話した後の講義になります。 早回しで、古代キリスト教世界、そしてぐんと飛ばしながら中世キリスト教、最後に、ルネサンスとプロテスタント、対抗宗教改革という流れで話しています。 本来一回でやるような内容ではないのですが、1時間ほどで話しています。たぶん倍速だと聞きづらいでしょう。

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          自分の考えを純粋に表現することはできるか? ——高瀬隼子『うるさいこの音の全部』と言語のホラー

          1, 2ヶ月に1回小説の読書会をしている。そこで2月の課題本に選んだのが、芥川賞受賞作家の高瀬隼子の『うるさいこの音の全部』(文芸春秋)だった。 「うるさいこの音の全部」と「明日、ここは静か」という、一続きの作品が収録されている。表紙は、『スマホ時代の哲学』と同じ森優さん。最近むちゃくちゃ活躍していますね。 ゲームセンターで働く人物が芥川賞を受賞し、小説家になることで段々自分の言葉が、話すことが、人間関係がぎこちなくなっていく様を描いている。小説家としての自分と、そうでな

          自分の考えを純粋に表現することはできるか? ——高瀬隼子『うるさいこの音の全部』と言語のホラー

          本屋をどう歩く? どこを見る?

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          別の照明の下で哲学を眺める、哲学を読み換える——ジョン・デューイ本連載③

          さて、書籍化(新書)を前提とする連載の続き。KADOKAWAから刊行予定です。 アメリカ哲学者、ジョン・デューイについて書いていきますよ。前回に引き続き、『哲学の再構築』を読んでいきます。12月抜けちゃったので、今月は2回分書くかもしれません。依拠している書籍は、こちらです(↓)。 文章は、ですますか、だであるか、どちらでいくべきか迷っています。 さて、前回の記事はこちら。 哲学の歴史を辿り直す  デューイは、哲学の向きを変え、2500年以上前から続いてきた哲学のプ

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          2500年続いてきた哲学のプロジェクトをやり直す——ジョン・デューイ本連載②

          前言っていた、書籍をみこした連載です。デューイの『哲学の改造』を読み解く、メンバーシップ用の記事です。 哲学ってなんなの?へのアメリカの哲学者による堂々たる回答から、デューイ特有の哲学の再定義プロジェクトまで。 さて、前回の記事はこちら ↓ 『哲学の再構築』について 本章では、デューイの『哲学の再構築』という本を読み解いていく。この本は、1919年に東京帝国大学で行われた連続公演をもとにしている。この時期のデューイの様子は、下記の書籍『デューイが見た大正期の日本と中国

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          ハイデガーって聞くだけで難しいなと思っていた人が、ついにハイデガーの門をくぐりたいと思ったときにやること

          こんにちは。京都市在住の哲学者、谷川です。 京都市在住じゃなくなったとき、どうするんだろうなと思っている今日この頃。さて、今回はマルティン・ハイデガーの話。 哲学の三大難解書という、誰が言い始めたか知らない言葉がありますが、その一冊がハイデガー『存在と時間』です。20世紀最大の名著の一つと言ってよいでしょう。 ちなみに、「三大難解書」は、カント『純粋理性批判』、ヘーゲル『精神現象学』だったはずです。ドイツばっかりやんけ!と言いたくはなりますが、あまり否定する声を聞いたこ

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          2023年に読んだ887冊の漫画から選ぶ5冊

          こんにちは。京都市在住の哲学者、谷川です。 さて、2023年は887冊の漫画を読んでいたそうです。登録漏れも結構あるっぽいので、実質900冊くらいだと思います。 大半が中身の薄い、あるいは偏見に満ちた、決して人に勧められるようなものではないのですが、ともあれ、その中でも面白かった本をピックアップしたいと思います。 わかりやすさのために「5冊」と書いていますが、5シリーズのことです。 5冊に序列はありません。面白かった本で、人にも読んでほしいと思う本を選んだだけです。

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          2023年に読んだ887冊の漫画から選ぶ5冊