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自己満足で終わってない?学びを成長に変えるために大事なこと4つ

仕事や学業、家事や育児。立場や役割は違っても、私たちは、自分の成長のために日々何かを学び、学んだことを自分の中に吸収し、昨日より明日の自分を成長させようと努力しています。
今は、スマホでググれば大抵のことは知ることができ、インプットには困らない時代。
でも、インプットしたことを、本当に「自分のもの」にできていますか?

今回は、精神科医である樺沢紫苑・著『学びを結果に変えるアウトプット大全』(サンクチュアリ出版)を参考に、学びを成長に変えるための4つのポイントをご紹介します。
勉強しても今ひとつ身についている気がしない、学びを自己成長につなげたい、現状を変えたい、と思っている方の参考になれば。

①インプットだけでは何も変わらない

インプット=読む・聞くなど、外部から情報を仕入れること。
何かを学びたいとき、知識を得たいとき、スキルを身につけたいとき、私たちは何かしらの方法でインプットをしています。
でも、多くの人はインプット「だけ」で満足してしまうそうです。

約9割の人は読書をしたり、講義を受けたりしても、「わかったつもり」になっているだけで、実際は知識として記憶に定着していないのです。つまり、インプットはただの「自己満足」。

学びを結果に変えるアウトプット大全(樺沢紫苑・著 サンクチュアリ出版)P.21

自己満足で本を読む、セミナーを受けることが悪いわけではありません。
ただ、せっかくお金を払って本を買ったり、セミナーに参加するのであれば、何かひとつでも自分の中に知識として残しておきたい。
「自己満足」で終わらせないためには、アウトプットが必須というのが、この本の大きなテーマです。

②情報は忘れないうちに使う

せっかく読んだ本の内容を覚えていない、セミナーの後は「すごくいい話を聞いた」と感動しても、しばらくすると内容を忘れてしまう。
これは、まさに私自身が長年感じていたことです。
看護師は勉強熱心な方が多く、出版社や企業主催のセミナーに参加することが多い職種だと思います。
私も、自分のために時間とお金を自由に使えた頃は、休日を利用して様々なセミナーに参加していました(緩和ケア、家族看護、術後看護……本当にいろいろと)。
本も、看護専門書からビジネス書まで、幅広く読書をしてきました。
でも、その内容をしっかりと自分の中に落とし込めているか?と言われると、疑問が残ります。
なぜでしょうか。

人間の脳は、「重要な情報」を長期記憶として残し、「重要でない情報」は忘れるようにつくられています。「重要な情報」とは、インプットしたあとに何度も「使われる」情報です。

学びを結果に変えるアウトプット大全(樺沢紫苑・著 サンクチュアリ出版)P.24

せっかく仕入れた情報(インプット)も、使わなければ忘れてしまう。
脳に記憶できる容量には限りがあるので、必要性・重要性が低いと判断された情報は捨てられてしまうんですね。
「必要な情報」だと脳に認識してもらうためには、インプットした情報を「何度も使う」ことが大事です。

だいたいの目安としては、情報の入力から2週間で3回以上アウトプットすると、長期記憶として残りやすくなるといいます。

学びを結果に変えるアウトプット大全(樺沢紫苑・著 サンクチュアリ出版)P.25

インプットを自己満足で終わらせないためには、「仕入れた情報をアウトプットする(できれば2週間のうちに3回以上)」をセットで考えると良いということですね。

③現状はアウトプット(行動)でしか変えられない

自分を成長させたい、職場の課題を解決したい、患者さんにとってベストなケアをしたい、社会的に認められたい。
「〜したい」という理想や目標は、今いる現状よりも前へ・上へと進みたい=「現状を変えたい」という気持ちの表れです。
その気持ちに突き動かされて、私たちはインプットに励みます。
でも、先ほどお伝えしたように、インプットだけでは「自己満足」で終わりです。

インプットすると、脳の中の情報や知識が増えます。しかし、インプットだけでは、現実的な変化は何ひとつ起きません。
一方、アウトプットは「行動」です。アウトプットして初めて、現実世界に対して変化や影響を与えることができます。

学びを結果に変えるアウトプット大全(樺沢紫苑・著 サンクチュアリ出版)P.18

目の前の現実を変えたいなら、どんどん話そう、書こう、行動しよう。

学びを結果に変えるアウトプット大全(樺沢紫苑・著 サンクチュアリ出版)P.19

アウトプット、つまり外部への発信や働きかけ=行動をしなければ、現実は何も変わらない……という、著者からの強烈なメッセージです。

例えば、本を1冊読んだら、気になる箇所や感想をノートに書き留めておく。
読書で得た知識の中から、実際の仕事に応用できそうなことはあるか?と考え、実際に行動してみる(小さなことでもいい)。
私は読書後、ノートの見開き2ページを使って引用や感想を書くようにしています。
さらに、このようにnoteで発信すれば、記事のネタになる上に読書内容を複数回振り返ることになり一石二鳥です。

見開き2ページの読書ノート

④フィードバックを恐れない

インプット、アウトプットをする上で、もうひとつ大切なこと。
それは、「フィードバック」を行うことです。

インプット、アウトプットをしたら、必ず結果、成果に対してフィードバックを行う習慣をつけましょう。フィードバックは、すべての行動に関して、毎日行うべきです。

学びを結果に変えるアウトプット大全(樺沢紫苑・著 サンクチュアリ出版)P.35

何か行動を起こしたときに、失敗した場合はその原因、理由を考えて対策を講じる。成功した場合は、うまくいった理由を考えさらにうまくいくように工夫します。

学びを結果に変えるアウトプット大全(樺沢紫苑・著 サンクチュアリ出版)P.30

フィードバックがないと、同じところを延々と回り続けることに。つまり、堂々巡りを繰り返すだけで、まったく成長につながりません。

学びを結果に変えるアウトプット大全(樺沢紫苑・著 サンクチュアリ出版)P.31

フィードバックは、自分で行うこともあれば、他者から得ることもあります。
例えば、日記でフィードバックする場合。

今日はこうだったな(結果)。
どうしてこうなったんだろう?(分析)
もっと◯◯について調べてみよう(さらなるインプット)。
明日はこうしてみよう(対策、アウトプットについて考える)。

失敗したときはとくに、自分のミスを振り返り、さらに掘り下げていく過程で苦痛を感じることがあります。
自分の未熟さを知って、愕然とすることもあります。
でも、それを恐れずにフィードバックすること。
結果を受け止め、認めて、次につなげる。
このステップを踏まないと、自己成長にはつながらないということではないでしょうか。

まとめ

月に10冊の本を読んでも、セミナーにたくさん参加しても、インプットだけ終わってしまっては現状は何も変わりません。
成長したい、現状を変えたいのなら、アウトプット(行動)しましょう。
行動することでしか変化は起こせません。
アウトプットしたら、フィードバックも忘れずに。
ひとつの行動に対して「なぜうまくいったのか」「なぜうまくいかなかったのか」「次はどうしたらいいか」を考える。
その積み重ねこそが、自己成長につながる唯一の方法だと、この本から学びました。

今回読んだ本はこちらです。

どんどんアウトプットしましょう!



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