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【刑法】具体的符号説と法定的符号説の違いは?

みなさん!こんにちは!法律解説くんです!!
今回は、具体的符号説と法定的符号説の違いについて分かりやすく解説します!


具体的符号説とは?

具体的符号説とは、行為者が認識した事実と、実際に発生した事実とが、具体的に一致しなければ、行為者に故意が認められないという説です。

分かりやすくいうと、犯人のやりたかったことと、実際に起きてしまったことが、違うときに、その犯人には、犯罪しようとする意図がないよ!という説です。

例えば、ばいきんまんが、ドキンちゃんを殺そうと思って、背後からハンマーで頭を殴って死亡させたけど、実際に殺されたのが、コキンちゃん(ドキンちゃんの妹)だった場合、ばいきんまんには、コキンちゃんに対する殺害の意図が無いため、殺人罪は成立しません。


法定的符号説とは?

法定的符号説とは、行為者の認識した事実と、実際に発生した事実とが、同一構成用件内であると認められる場合には、行為者に故意を認めるとする説です。

分かりやすくいうと、犯人のやりたかったことと、実際に起きてしまったことが、違っていたとしても、どちらも同じ犯罪だといえる場合は、犯罪しようとする意図があるよ!という説です。

例えば、ばいきんまんが、ドキンちゃんを殺そうとしたけど、間違えてコキンちゃんを殺した場合、ばいきんまんには、コキンちゃんを殺そうとする意図は無いけど、ドキンちゃんもコキンちゃんもどちらも人間なので、人間を殺そうとする意図さえあれば、ばいきんまんに、殺人の意図があるといってもOK!だとします。


具体的符号説と法定的符号説の違いは?

では、具体的符号説と法定的符号説の違いは一体何でしょうか?

それは、犯罪が成立するときに、犯人の意図と実際に起きた被害との具体的な一致を必要とするかどうか、です。

具体的符号説は、犯人の意図と実際に起きた被害との具体的な一致を必要とします。

すなわち、具体的符号説は、コキンちゃんが殺されてしまった場合、ばいきんまんに殺人罪が成立するためには、コキンちゃんを殺そうとする意図が、必要であるとします。

反対に、法定的符号説は、犯人の意図と実際に起きた被害との具体的な一致を必要としません。

すなわち、法定的符号説は、コキンちゃんが殺されてしまった場合、ばいきんまんに殺人罪が成立するために、コキンちゃんを殺そうとする意図は、必要ないとします。

法定的符号説は、ばいきんまんに殺人罪が成立するためには、「コキンちゃんの殺害」という具体的な意図までは必要ではなく、「人間の殺害」であれば、殺人罪が成立するとします。


~まとめ~

今回は、具体的符号説と法定的符号説の違いについて解説しました!

具体的符号説と法定的符号説の違いは、犯罪が成立するときに、犯人の意図と実際に起きた被害との具体的な一致を必要とするかどうか、でしたね!

法律用語は、とても難しく、よく似たものが多いため、違いが分からなくなってしまうものも多いですが、よく似た法律用語の違いが分かりづらいときは、この「〇〇」か「〇〇じゃない」か、というローランド法を使うと理解しやすいのでおすすめです!

ローランド法は、「俺か、俺以外か」で有名なローランドさんの名前を勝手に使って私が作った言葉です(笑)ローランドさんごめんなさい…(笑)

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