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加藤周一最強!!

加藤周一最強!加藤周一最強!加藤周一最強!!!





というわけで、加藤周一『読書術』を読んだ。以前から「本をどう読めばいいのか」と悩んでおり(→以前「読書、教養、劣等感」にて触れている)、本を読むための本というのを何冊か読んできた次第で、今回もその一環だ。

【要約】
 読書は知的好奇心を刺激する、能動的な営みだ。楽な姿勢で読むといいぞ!
 読書、「読んでわかる」とはどう言うことか。本を読む目的はさまざまで、「何を読むか」は一概には言えないが、「どう読むか」の工夫を伝える。

 速読と精読は相反するものではない。速読するには、それに必要な知識・考え方が必要だ。急がば回れであり、速読の力を得るには教科書となる本を「おそく」読まねばならない。基本的知識を十分に理解すれば、おのずと関連する他の本を読むスピードが上がるのだ。
 一方、ある程度の速さで読まなければ理解できない本もある。外国語や現代文学は、そう読むことでむしろ全体の大きな流れが掴めるのだ。

 世の中には難しい本がある。難しいと思う理由は、
①作者が悪い②知識不足③理解があいまい
に分かれる。
①の場合、例えば源氏物語が現在と言葉や文法が違うなどのように、書き手自体に問題がある。そのような本は読まなくてもよい(!)。だがそれでも読む必要ある場合は、原因に②③が挙げられる。
②本書でも例の一つに挙げられている、小林秀雄『モオツアルト』は、音楽の知識がなければ理解しづらい。理解するには音楽の知識経験が肝要である。つまり、本を読むうえで必要となる背景的な知識経験が不足しているために、難しいと感じるのだ。
③とくに学術書の場合、言葉の意味・定義を正確に理解する必要がある。学術用語や、曖昧な言葉(「進歩」など)は、その本での定義を明らかにしなければならない。

【感想】
なるほどなるほどなるほどね、と。本を読む姿勢は自分が楽なふうにすれば良い、というのは本を読むことへのハードルが下がった感じがする。寝て読め!って言ってたのは衝撃だった。

1960年代に書かれたと思えないくらい今にも通づるものがある。ただ、スマホがあるから当時とは大きく状況がかわってるなー。
通勤時間は外国語を覚えるといいぞ!と言ってたけど(すし詰めの電車では新聞雑誌も満足にひらけないから)、スマホなんて超省スペースだもんねぇ。
 でも、時間を有効活用して外国語やるぞ!!って姿勢が大事だな、それは今も昔も変わらンチ

【紹介した本】
加藤周一『読書術』(岩波現代文庫、2000年)
(原書は光文社から1962年刊行)

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