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戦略と戦術

【注意】JoJo第2部のネタバレがあります。

非常に疲れています。疲れて、疲れて、疲れて体調が悪くなってしまうくらいにつかれているので、非常にどうでもよいゴミ作業を、Amazon Primeでアニメ版JoJo(第1部~第2部)をながしながらしています。

いま、ちょうどサンタナ様とジョセフの出会うシーンなのですが、ジョセフはシリーズの中でも、群を抜いて戦い以外での思考回路がアレな感じの主人公な感じがします。戦いの中ではすべての主人公の思考回路がアレなんですが。異論は認めます。

ところで、世の中「戦略と戦術は違う」という、一見ごもっともな風に聞こえて、非常に理解が難しい単語があります。ぶっちゃけ、何が違うのか、使っている人も分かっていない事が多い気がします。ラインハルトとやん・ウェンリーはよくわかってらっしゃるようですが。私ごときには分かりません。

これを分かりにくく、JoJoの第2部で解読していきましょう。

カーズ様の行動は「戦略」に基づいています。

なぜなら、カーズ様が宝石を狙うのは、宝石が欲しいのではなく、自分が究極の生命体になるという目標があるが故です。もっというなれば、石仮面を作ったのも、その目標に至る試行錯誤の中にあります。カーズ様を狙うワイルドな同族が襲い掛かろうが、波紋の一族が邪魔しようが、サイボーグが遮ろうが、宝石が美女の胸元に隠れていようが、目標のためにひとつづつ乗り越えていきます。2000年を超えた長大な戦略と言えましょう。

シュトロハイムさんは「戦略」に基づく「戦術」です。

シュトロハイムさん自身は、戦術レベルで動く将校ですが、彼の行動目標は自国の戦略目標に基づいています。カーズ様たちの監視・封印・研究に彼を派遣したのは、世界に先んじて科学技術を発展させ自国の相対的優位を確立するという自国の目標を達成するためです。リスクを取りつつ目標達成を狙う、国レベルの戦略の中の1つの作戦の中で、シュトロハイムさんはミッションを与えられています。

ジョセフさんの行動は「戦術」以上のものはありません。

ジョセフ・ジョースターさんが戦う目的は、人類の敵となりそうな、自分の家族を害しそうなカーズ様を、何とかして阻止するという短期的な目的です。正直、カーズ様がおとなしくしていたら、何もすることがありません。
つまり、ジョセフさんにとって、カーズ様との戦いは火の粉を振り払う行為であり、そこに戦略目標は無いのです。
むしろ、その後のジョセフさんは、本業の不動産業でかなりの展開をされているようですから、そこでは戦略を繰り広げていたと思われます。

スピードワゴンさんの行動は「戦略」に基づいています

ディオ様との戦いを経て、紆余曲折を経て莫大な財を成したスピードワゴンさんですが、単なる成金ではありませんでした。カーズ様との戦いの中で、スピードワゴンさんの企業は研究部隊と実行部隊の両方を持った「対・吸血鬼組織」を持っている事が判明しています。スピードワゴンさんは吸血鬼を地球上から根絶することを戦略目標として設定し、そのために巨万の富を得て、対吸血鬼組織を作り上げていたのです。その後のスピードワゴン財団の動きを見ると、このスピードワゴンさんの戦略目標を達成するために、受け身のジョースター一族を利用するシステムとなっている事が良くわかります。

こうして改めて見ると、スピードワゴンさんが何気に一番すごい気がしてきました。そうなると、この戦略目標はいつ立てられたのか、という事が気になりますが、第一部に「これだ」と思うセリフがあります。

『おれは物を盗むが、あいつは命を盗むッ!!』

ここに、彼の人生の転機があり、世紀を超えて吸血鬼と戦える持続性のある組織を成立させています。

スピードワゴン財団 戦いの歴史
第2部:vs カーズ様
第3部:vs ディオ様
第4部:vs ディオ様の後始末
第5部:ディオ様の遺産の調査
第6部:ディオ様の遺産の調査

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