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宝箱をつくるよ② 箱の中の希望

ドット絵『宝箱』作成の第2回、前回は「閉じた宝箱」を描きましたので、今回はそれを開きます!

開いた宝箱を描くとき、最初に悩むのはフタの角度をどれくらいにするかです。フタは曲線・曲面もあるので、開く角度によってはかなり描きにくくなります。

下の画像のように90度で開くことにすれば、わりと簡単に描けるのですが……。

フタを90度に開く場合のテスト

リアルに考えると、この角度では不意にフタが手前に倒れてきて「おでこガーン」とか「手の甲ギャース」とかになりかねません。特に手の甲は勘弁して! いやな想像をしてしまい、マウスを持つ手が震えます。

仕方がないので(?)少し描きにくくなってもフタをもう少し開くことにします。安全第一です。

でも、どれくらいの角度でフタを開くのがいいんでしょう?

ロケハンしようぜ!

というわけで、こういうときはロケハンです。

宝箱オープン比較(FINAL FANTASY XI/ドラゴンクエストX)

なんだか『FF11』(左)は、"KKK"(白人至上主義の差別集団)の会合か!? と誤解されそうな怪しい雰囲気ですが気にしないでください。装備の見た目を選べないので、強い装備を身に着けるとおかしなことになる時代があったのです。

余談はさておき。主役の宝箱に注目すると、『FF11』(左)も『DQX』(右)もほとんど同じ角度でフタが開いていることがわかります。偶然か、あるいは"正しい角度"があるのかよくわかりませんが、この角度にしておけばよさそうです。

というわけで、マネして同じような角度にして描いてみました。べつに、「ワシがミミックだったのじゃ」というオチではありませんのじゃ。

開いた宝箱(プロトタイプ)

うーん。「空箱」としてならこれで充分ですが、暗くて地味ですね。イラスト的な扱いの『宝箱』でこれはありえません。やはり、イイモノに出会えた「やったぜ!」感がほしいですよね。

中身のポジティブ表現

ただし、問題の中心は中身そのものとは別のところにあります。閉じていたときはフタの金縁が見えるなど「絵全体が賑やか」だったのに、開くことで明るい要素が減ったことが「開けてガッカリ」感につながっています。

とはいえ個別に宝箱の中身として金銀財宝や伝説の剣、秘伝書、といったものを描くのは現実的ではありません。

そこで、簡単に手を入れたのが次の2パターン。

パターンA

パターンAは、空箱に"キラキラ"を加えたもの。わかりやすいのですが、ちょっと露骨すぎる気もします。

パターンB

パターンBは、箱の上面とフタの底面にあたる金縁部分を少し明るく輝かせ、さらに箱の底の方を明るい色(ピンク)にしたもの。何が入っていたか具体的にはわからないものの、明るい「希望」がそこにあることを期待させます。

と、「パンドラの箱」を想起させ、災厄が溢れ出ることが心配になってきたところで次回へ続きます。

次回は、まさに災厄である「ミミック」を作ります。

(つづく)


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