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n番煎じの「分報のススメ」

※「corp-engr 情シスSlack(コーポレートエンジニア x 情シス)#1 Advent Calendar 2022」の 14 日目の記事です。

 はじめましての方ははじめまして!そうでない方はどうもこんにちは、いつものハゲメガネです(挨拶)。鬼無里さんから人情派なんて紹介がありましたが、そう見せているだけですフフフ。

 実はわたくし、転職して丸一年となりました。入社して1日目に全員と 1on1 させてくれと土下座し、2日目には分報チャンネルを作りました。

 そもそも分報ってなんやねんという話は、以下の素晴らしい記事をご覧ください。

■ なんで 1on1 と分報?

 転職というのは、する側からすれば異世界転生ですが、された側(既存社員)にとっては、それこそ「異分子がやってきた」という認識を持ってしまうものです。これは(ある程度)しかたのないことですよね。

 特に現職は、地方都市に有りながらも、まるで首都圏の IT スタートアップ企業のような「オシャレでイマドキ」のホワイト企業。

 インテレクチュアルかつアーバンなアトモスフィア漂う空間に、昭和の象徴みたいな庶民派ハゲメガネが「コーポレート IT でござい」なんて肩書を引っさげてスーツ着たまま転生したとなれば、「あの人いったい何しに来たの?」と疑問符で頭をいっぱいにするのも、そりゃあ、仕方のないことでしょう。

 なので、「私はこういう人ですよ」と自己開示をするにはどうしたらいいかを考えました。そうすることで、既存社員の動揺(?)を押さえつつ、仕事を円滑に進めることができるんじゃないかなと思ったのです。

 もう一つは「トンチンカンなことを言っていたら突っ込んでもらえる環境」を作りたかったというのもあります。教えたがりの人に優しくツッコミを入れてほしい…はいいのですが、そのためには分報の存在を知ってもらうことと、読んでもらうことが大事です。ど、どうやって?

■ 分報は読んでもらってナンボ

 直球で「分報書いてます!!!見てね!!!」というのも立派な手段です。でも、それはこう、地位や立場を用いた押しつけになることもあります。いちいち読んでいられない人だっているでしょうし、そもそも興味ないよという人だっているでしょう。それは尊重しなければいけません。

 なので、分報の運用の前に 1on1 を行うことにしました。分報は当たり前ですが、テキストです。オンラインです。その前にオフラインで関係構築しておくことはとても大事です。とても大事なのです。(オンラインでの1on1とは情報量がかなり変わります)

 社長も含めた全社員とサシで話す 30 分。話が盛り上がる人もいるし、そうでもない人もやっぱりいます。それでもよいのです。

 1on1 の中で「仲良くしてくださいお願いします(土下座)」を直接伝えます。これは絶対に、テキスト(だけ)ではなく、直接伝えるのが礼儀でもあると思っています(昭和)。

 こうして、ある程度オフラインでの関係性が出来上がった段階で、テキストベースでのコミュニケーションを始めるわけです。

■ 分報をより認知してもらうために

 とはいえ、関係性が出来ると即分報に興味を持ってもらえるなんてことはありません。なので、会議の議事録を自分なりにとって、分報チャンネルで公開することにしました。そのリンクを適切なチャンネルで「ざっとまとめました。間違ってるところや足りないところあったらご指摘ください」と公開する。と、見てくれる人も自動的に増えるという寸法です。

 リンクを踏めば自動的に分報チャンネルを見る羽目になりますし、そこから興味を持って読み続ける人が出てくれれば万々歳。実際、いろんな方が訪れ、ツッコミを入れてくれました。去っていく人もいましたが、それはそれ。気にしたら負けです。

■ 分報をやってみた結果

ちょうど1年前の分報

 転職者の最初の一ヶ月というのは、箸の上げ下ろしからなにから一挙手一投足は見られている、と思ったほうが良いのかなとおもっています。その期間はある意味ボーナスステージ。恥ずかしさなどなどを捨てて分報やってます!と言えるのは強みにつながるということをこの1年で実感しました。

 そうこうしているうちに、業務改善どうしましょうとか議事録の書き方教えてよという業務依頼だけでなく、サウナにハマっているらしいじゃないですかとか、ロードバイクどれ買えばいいですかなどなどの業務外のお話も振ってもらえるようになりました。これはまちがいなく分報をやっていたおかげ、と、私は思っています。

■ 転職者こそ分報を

 人間は、未知のものに恐怖するといいます。情シスである我々がよく経験するアレです。よくわからない難しそうなシステムを導入される…今まで通りやってればよかったのに!!みたいなのがその典型です。

 なので、既知にしちゃえばいいんです。恥ずかしいところも情けないところも見せることにはなっちゃうかもしれませんが、そもそも転職者は、教えてもらったり情報の取得先を見つけなければ生きてはいけない生き物です。

 最初のうちは既存の社員の方のお情けにすがって生きるのです。それは、はずかしい事でも惨めなことでもありません。「さっさと戦力になる」という転職者に課せられたミッションをクリアするためのイニシエーションです。その儀式を凌ぐ強力な武器に、分報という物をくわえてもいいかもしれませんね。

 現在、「情シス」というポジションは、転職市場の花形のようになりつつあります。転職を考えている人、転職をした人の参考になれば嬉しいです。もちろん、社内から「何やってるかわからないって言われる」とお悩みの人にも活用してもらえたらいいなーなんて思います。

さて明日は…

 超有名かつ超有用なアウトプットをしてくれているろとにゃん先輩の記事です。記事の進捗は現在50%とのこと。まだかなまだかなー。

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