見出し画像

2024年4月12日

酢の物が大好きで、野菜が余るとよく酢漬けにする。サラダもバルサミコ酢やワインビネガーを使ったお手製の即席ドレッシングで食べることが多い。そのことを友人に話すと、「なんかおしゃれなもの食べてるね」と言われたが、とにかく色んな種類の酸っぱい液体で野菜が食べたいだけである。

この前はサラダ用に買った大根の頭が余ったので、薄くスライスし米酢ときび砂糖と塩を混ぜた液に漬け込んだ。(肝心のサラダはレモン汁を使ったドレッシングを作って食べた)

その次の日、夜ご飯につくるメニューを決めていたにもかかわらず、外で用事を済ませていたらすっかり時間が遅くなり、お腹もぺこぺこだったので結局軽食を買って食べてしまった。

夜ご飯作って食べたかったなあ、ちょっとお腹も空いてるしと冷蔵庫を開けると、前日に酢漬けした大根がある。一日前のことなのにすっかり忘れていた。液が均等にまわるように、重なっている大根を急いでひっくり返す。下のほうに重なっていた大根がちょうどいい感じにくたっとしていたので一枚とって味見する。びっくりするぐらい美味しい。お腹がすいていたからか、お腹に負担のないさっぱりするものを欲していたからか、あまりの美味しさについ一気に5枚ぐらい食べてしまった。食べる度においしいー!と思わず独り言を呟く。

薄くスライスした酢漬けの大根は焼いたお肉とよく合う。韓国スタイルで、塩コショウを振った豚肉を葉野菜と大根とちょっぴりのお味噌で包んで食べると本当に美味しい。油っこいお魚料理とも相性がよい。漬物としてシンプルにご飯と食べるのもとても美味しい。

一緒に食べたいものが次々と思い付くぐらい酢漬けの大根は優秀なのに、その存在を常に忘れてしまう。作っても冷蔵庫にあることすら瞬時に忘れる始末。こんなに大好きなのに、4ヶ月に1回ぐらいしか思い付かないメニューなのが不思議である。酢漬けの大根のほかにも、大好きなのに全然思い出せないメニューというのがいくつかあって(すでに全く思い出せない)、たまに思い出してつくる度に「本当においしいな、もう!」といちいち感動してしまう。

すでに味わった美味しさのはずなのに、食べる度に初めてのように感動してしまう懲りない自分でよかった。たったそれだけの感動で、嫌なことはするすると胃のなかに消えていく。消化にいい大根が、疲れた一日もあっという間に消し去ってくれたようだった。

左が大根の酢漬け。右は友人に教えてもらったギリシャサラダ。どちらも酸っぱい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?