牛乳石鹸のベルマークが無くなっているのに先日気が付いた

自宅では牛乳石鹸を使っています。使いやすいし安いですし、同じ大阪市内に本社のあることもあるからですが、牛乳石鹸の紙箱にはベルマークが付いていました。

しかし先日、箱を開けたところ、ベルマークが無くなっていることに気が付きました。

このインフレのご時世だから少しでも経費を減らそうとしているのか、とも思いましたが、そもそもこの1年のインフレ度合いというのは、高度経済成長期やバブル景気の頃に比べたらかわいいものです。

そんな時代も生き残ってきたベルマークが無くなったのですから、又違う理由なのでしょう。牛乳石鹸共進社の経営上の問題ということもあり得るかも知れませんが、それよりもベルマークそのものが役割を終えつつあると言うことの方が大きい気がします。

ベルマークを集めて、点数を揃えて、紙に貼って郵送して申請するという手間の大きさが、現代ではPTA活動の嫌われる要素の一つになってしまっています。

ベルマーク自体は半世紀以上前に始まりましたが、これ自体は非常に優れたシステムだと思います。直接的に金銭を寄付することに抵抗がある人でも、自分が欲しい商品を購入してそれに付いているベルマークを寄付するだけで、社会貢献出来るのですから、寄付・社会貢献活動へのハードルを下げる非常に大きな役割を果たしてきたと思います。

ただ、今となっては手間暇の多さが倦厭される理由になっていますし、PTA活動そのものが嫌がられ始めています。ベルマーク運動が昭和の中頃とは、専業主婦の割合が丸っきり異なることもあるでしょう。

寄付自体もデジタル的に、ネット経由で気軽に行えるようになりました。毎年3月11日にYahoo!が行っている「3.11」検索で10円寄付出来るようなものもありますし、各種ポイントを被災地や赤十字、ユニセフなどに寄付する仕組みが整っています。

アナログでのポイント寄付活動の最終進化形態のようなベルマークは、歴史的役割を終えつつあるのかも知れません。ベルマーク財団の沿革を見ると、全国各地の事務所を閉鎖してきているようです。

時代の変化も理由の一つでしょうけれど、何より一番大きな理由は、ベルマークを集める単位として大きかった学校とその子どもたち自体が、少子化によって減ってきていることなのでしょうね。

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