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メジャーリーグのサイン盗み問題を解決する方策はあるんでしょうか?

メジャーリーグでサイン盗みの問題がアストロズのGM・監督が解任されるなど事態に発展しています。アスレチックスにも処分が下るのではとも言われています。

しかし、野球のサイン盗みはイタチごっこというか、しばしば問題になりますよね。去年の夏の甲子園でも監督が対戦相手のサイン盗みを非難して後で謝罪するといった顛末もありました。

多分現行ルールのままではサイン盗みは無くならないと思います。

・簡単なサインを出す。
・バッターやランナーだけで簡単に見破る
・少し複雑なサインを出す。
・一三塁のコーチと合わせて見破る。
・もっと複雑なサインを出す。
・ベンチ含めて見破る。
・さらに複雑過ぎるサインを出す。
・スタンドにいるスタッフも含めて総力で見破る。

という悪循環が続いていき、試合時間が延びてしまうのでサイン盗みは禁止とされています。もちろん、サイン盗みによる打者絶対優位という状況が作られてしまうのも、野球の面白さを損なってしまうので、サイン盗みが正当化されるいわれはありません。

現時点ではサイン盗みの防止の方法は厳罰の他に電子機器利用禁止くらいしかありません。盗むことはもちろん、盗んで分析してデータをバッターやランナーに渡すのもやろうと思えば簡単です。選手やコーチを介さずに、スタンドにいるスタッフからバッターが身につけている電子機器(例えばApple Watchなど)が1回震えたらストレート、2回震えたらカーブ、といった伝達はプロ野球どころか草野球ですら可能です。

結局のところサイン盗み対策は、究極的にはサインを盗めないようにするしかないはずです。つまり、投手と捕手の間でのサイン交換を無線機器などを通じて直接音声でやり取り出来るようにしてしまえば盗みようがありません。打者は捕手のそばにいるので捕手が声を出したら分かりますが、投手がグラブで口を隠しつつ小声で喋ってマイクを通じて捕手のイヤホンに届き、それに対して捕手側がイエスノーを伝えれば盗まれる可能性は相当減ります。

ただ、そこまでやるとそもそもの野球自体が大きく変わってしまいます。無線機器を選手が付けるようになると、選手間だけではなく、ベンチやその他チームスタッフから直接選手達に指示を出すことも不可能ではなくなってしまいます。

そこまでするくらいなら、現状のままでいいや、ということになるでしょうね。時折問題が顕在化して、一部の人間が厳罰を食らって終わり、というこれまで通りの対応でしょう。

すぐに出来るサイン盗み防止のルール作りとしては、チームスタッフだけではなく、実行した選手達にも厳罰を与えることでしょうか。命令されたから実行しただけの選手にしてみたらたまったものではないでしょうけれど、その代わりとして司法取引のように告発したら選手側の責任は問われないという仕組みであればなんとかなるんじゃないでしょうか。

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