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日本人にとっての外国人・移民のイメージ(お雇い外国人→助っ人外国人→?)

移民問題というのは多かれ少なかれ、ほとんど全ての先進国で政治的社会的経済的な問題になっています。

日本では、欧米ほど移民が多くないこともあり、直接的に移民問題が政治の争点になることはあまりありませんが、最近の法改正もあって今後は増えてくるものと思われます。

日本人にとっての外国から日本に来た人というのは、明治初めのお雇い外国人のイメージが非常に強く影響しているのではないかと考えます。

明治以降は、対外戦争で獲た台湾・朝鮮半島・樺太南部・南洋諸島などからの移民も居たでしょうけれど、人口比率的には朝鮮以外は本土との差が大きく、現在に影響を残すのは在日韓国・朝鮮人だけとなりました。

それらの人々も日本社会・文化にある程度同化している状況もあります。欧米諸国でも問題視される移民はほぼ、第二次世界大戦後に移住してきた人々です。一方で日本は第二次世界大戦後にはほぼ移民は入って来ませんでした。理由としては国土的、政治的、経済的、文化的、言語的といった様々な原因があるのでしょうけれど、地方から都市部への人口移動で労働力を賄えたという結果になりました。

日本人にとってよく見る外国人が、芸能・スポーツにおける出稼ぎ外国人ばかり、というのは昭和の中頃から続いてきたイメージとなりました。特に野球では「助っ人外国人」という言葉で表現されていました。

日本人を助けてくれる、貢献してくれる外国人という前提のイメージがあったわけです。

それは言い換えると、しばらくしたらまた自国に戻っていくという前提でもあります。日本人にとって、日本に来た外国人は日本に永住しないのが普通、というイメージです。

ただ、そういう状況も今は変わりつつあります。移民も増えましたし、その子どもやハーフも増えました。今後もその増加傾向は変わらないでしょう。

日本は大陸と陸続きではなく、EUのような共同体も東アジアにはないので、合法違法含めた移民が昨今の欧米のように急増することはないでしょうけれど、外国から来た日本に来た人やその家族が、日本に永住するイメージを持って接する、あるいは社会的制度を構築する必要性はどんどん高まっていくでしょう。


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