春読書のすゝめ 2023
北海道にも春が訪れ始めています。
いつも不思議になるのはこの時期で、東京の方では桜が咲いていたり、散り始めたりする四月頭、北海道はまだ雪が残っているところもあり、同じ日本なのに、と思います。
北海道では大体ゴールデンウィーク頃に桜が見頃になります。私はこの春に出てくる桜味のスイーツを食べることが楽しみだったりします。
四季を楽しめる日本。素敵な土地で過ごしています。
さて、今日は春の読書について。
季節に合わせて読んだ本は意外と自分の軸になる小説が多いように思います。
本をどんなときに読むのか。
どんな本をどのタイミングで読むかは、結構大事なことかもしれません。本をたくさん読もうと気合いを入れるときもありますが、本は逃げないし自分のタイミングを待っていてくれると思います。よく読書スランプなんて言葉もありますけど、スランプというよりは無理してするものでもないですから。自分のペースで自由に。
前置きが長くなってしまいましたが、個人的に春の読書にぴったりな作品をいくつか紹介したいと思います。ぜひ参考にしてくれると、本たちも喜びます。
旅する練習 乗代雄介
コロナ禍、緊急事態宣言を出された頃の話で、誰もが閉塞感を抱いていたあの頃、形にはない、大切なものを見つけた少女と小説家の叔父の話。
順風満帆とは行かない、穏やかは続かない、そんな不穏の空気が流れ始めるラストシーンは、梅雨直前となる五月ごろの春にぴったりだと思います。
蜜蜂と遠雷 恩田陸
誰もが知る『蜜蜂と遠雷』。ピアノの天才たちが集う国際ピアノコンクールで頂点を目指す若者たちの苦闘と、闘心を忘れるくらいの彼らの音楽への愛と、音楽の神からの愛を描ききった、音楽小説の最高。この作品は春の爽やかさをイメージさせるなと個人的に思います。
蹴りたい背中 綿矢りさ
高校生になったばかりの、クラスのはぐれ者二人を描いた作品。どうしようもなく生まれる、言い表せない感情と向き合う、大人と子供の狭間の暮らしを覗き見る。読んでいるときは、主人公たちの行動やストーリーの展開に気持ちが晴れない人もいるかもしれないけれど、あのとき特有の"もどかしさ"を実感するには最適の一冊。
変化球な春を楽しみたい人はこちら。
夢想のまち 夜の羊雲
忙しい春は小説を読む時間がなかったりする人もいるかもしれません。心の余裕を作りたくなったら、この作品でほっと一息。マンガなのでサクサク読めます。
ほわほわという擬音語が一番似合う絵を描く漫画家です。ストーリーのないストーリーは時に哲学的で自分に考える余地を与えます。
まだ巻数が少ないので今なら追えます👍
私が、たくさんの方に知ってもらいたい漫画家のひとりでもあります。
アヒルと鴨のコインロッカー
がっつり物語を楽しみたい人にはミステリは如何ですか。私にとっては言葉に騙されるなと自戒するための一冊で、春や夏のように自分の心がオープンな状態になる季節に注意喚起として読むことがあります。
今年度も新しい本と触れ合い、昔に読んだ本を眺めながら、楽しい読書ライフを送れますように。
ぜひみなさんも今回紹介した本を読んでみてください。(有名どころが多いですが😳)
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