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「楽しすぎて疲れる…」好奇心旺盛なHSS型HSPは「いかに刺激と距離を取るか?」を意識するのが大事

あなたは楽しいと聞くと、どんな気持ちになるだろうか?

「楽しいことが大好き」「楽しいことで人生を埋め尽くしたい」など、一般的に「楽しい」という言葉にはポジティブなイメージがある。

しかし「楽しい」には罠がある。

楽しいも刺激の一種なので、常に楽しい状態が続くと心が疲れやすくなるのだ。

数年前、僕は「辛い」「悲しい」を減らし、「楽しい」を増やす実験をした。

仕事、趣味など自分が「楽しい」と感じることで時間を埋め尽くしたのだ。

あらゆる楽しいことのバリエーションを考え「楽しいことA」→「楽しいことB」→「楽しいことC」といった感じで、休みなく「楽しいこと」を詰め込んだ日々を数年に渡って送った。

趣味の延長を仕事にするなど、工夫することでどんどん「楽しい」を増やすことができたものの、その結果、心が疲労して動けない状態に……。

ワーカホリック(仕事中毒)に陥り、しばらく何をしても楽しくなくなった。

かつて楽しかったことも、心が疲れると楽しく感じないのである。

お祭りは楽しいが、毎日お祭りだと疲れはてるのが人間という生き物らしい。

さて民俗学者の柳田國男氏が「ハレとケ」という概念を提唱した。

ハレとケとは、柳田國男によって見出された、時間論をともなう日本人の伝統的な世界観のひとつ。 民俗学や文化人類学において「ハレとケ」という場合、ハレ(晴れ、霽れ)は儀礼や祭、年中行事などの「非日常」、ケ(褻)は普段の生活である「日常」を表している。

Wikipedia「ハレとケ」


日本人は四季の中で暮らしてきたので、冬場は無理せず活動を抑え気味にするバイオリズムが遺伝子に組み込まれているのかもしれない。

ずっと常夏の環境で生活してきたハイテンションな民族とは、根本から異なるのだろう。

「楽しさ」はメリハリがあってこそ、満喫できるもの。

日常の地味な時間があってこそ、派手なお祭りを楽しめる。

つまり「楽しさ」も刺激の一種で、刺激、刺激、刺激と刺激尽くしの時間が続くと心身はやがて疲弊していく。

「アクセルとブレーキを同時に踏む」と称されるHSS型HSPの人は、瞬発力があり好奇心旺盛だ。

それゆえ「楽しさ」に対するアンテナが鋭敏で、「面白そうだからやってみたい!」となりやすい。

しかし、そういった衝動性とともに過敏性があることを忘れると疲労困憊になりかねないだろう。

元ワーカホリックだった僕は、最近「楽しいこともほどほどに」と思いつつある。

好奇心や衝動性が強い人ほど「日常の中に刺激の少ない時間帯をいかに取り入れるか?」を意識することで、ちょうどいいバランスを保てるかもしれない。

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