見出し画像

人生のどん底で光をくれた人、救われた言葉「ライターになる前、不安だらけだった時代」

今でこそ仲間に恵まれているが、10代、20代と孤独で将来に希望を持てていない時期があった。

バイトをしてお金を貯めて、家を出たのが20代の後半。

そのときは「文章を書くことを仕事にしたい。でも、どうすればお金になるのかがわからない」とぐるぐる考えていた。

当時の僕は、仲間が少なかった。

「脆弱な自分が、今にも潰れてしまうのではないか?」常にそんな不安を抱えていた記憶がある。

自立してからは専門学校時代に仲良くしてくれていた先輩を頼った。

彼は僕の書いた文章を、嫌な顔ひとつせず読んでくれたのだ。

「ここが面白い」「ここが好き」と言い続けてくれたのだ。

当人は優しい方なので、いつもどおりの普通のコミュニケーションをとっているだけにすぎなかったのだろう。

しかしこの頃の僕にとっては、誰かと関わること、そして承認してもらえることを心から欲していたので、これが非常にありがたかった。

いつ原稿を持っていても、嫌な顔ひとつせず読んでくれる。

どんどん書くことが好きになり、その後ライターになったのだが書いたものを最初に見てくれたのがこの先輩でよかった。

世の中には、人の長所にフォーカスする人もいれば、短所にばかり焦点を当てる人もいる。

「改善することでもっとよくなってほしい」という気持ちから伝える言葉と、自身の劣等感から発動する無自覚のあらさがし攻撃は大きく異なる。

愛と悪意は、一見似た形をして現れる。このあたりの見極めは非常に難しい。

ただし言われた側は、愛情のある言葉かどうかすぐわかるものだ。

周囲に「あなたのすばらしいところは、ここですよ」と伝えてくれる人が多い人ほどは、活き活きしている。

人は環境の影響を大きく受ける生き物だ。環境の正体は人間かもしれない。

幸い僕は先輩の言葉によって「もっと書きたい!」という気持ちになれた。

ライターとしてのスタートアップに関与してくれた、この先輩の「これ面白いよ!」という彼の言葉と笑顔は一生忘れないだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?