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我が家のSTEM教育

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小学生の娘を持つ1児の父。我が家で試したSTEM教育についてまとめていきます
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制約の中の自由

ネット業界20年の父と、工作やもの作りが大好きな小学生の娘のマイクラ体験記です。 第1回緊急事態宣言 2020年3月13日第1回目の緊急事態宣言発令。これと共に3ヶ月にもおよぶ一斉休校が始まった。友達と会えず、外出できなければ、生活リズムも乱れ、ストレスもたまる。この時ほど小学校の尊さを痛感した時期はなかった。 そんな中、あつ森にハマっているのを見て、マイクラをすすめてみた。これが我が家のマイクラとの出会いだった。 砂場、積み木、LEGOの世界の中に入れる 工作など作る

学びとAI - 子供と学校

ChatGPTをはじめとする生成AIが登場し、様々な現場での活用が始まっています。子供の学びの現場でも前向きに活用すべく文部科学省から7月頭に学校向けの「生成AIガイドライン」が公表されました。私も仕事でChatGPTなどを活用した数々のAIプロジェクトに関わっていますが、さまざまなな課題とそれ以上の可能性を感じています。そこで、最先端のAIの現場目線から「学びの未来」の可能性を探ってみました。 ドラえもんのひみつ道具はすでに存在しているこのような穴埋め問題があったとしまし

STEAMワークショップ:マンガとAI

子供にできないことを大人力で支えるマイクラ、Unityと、すっかり好例になった大型休暇の親子ワークショップ。最近はiPadで絵を描くのに夢中な娘。「何する?」と聞いたところ「マンガを描いてみたい!」との答え。2人とも少年ジャンプのマンガが好きなのでアクションシーンにチャレンジしてみることにしました。 このワークショップは別名「巨人の肩ワークショップ」。子供だけでは難しいことを大人と最新技術の力で支えまくることで子供1人では到達できないところまで行くことを目指しています。イラ

プログラミングを遊びの中から学べる。「ナビつき! つくってわかる  はじめてゲームプログラミング」

2020年、小学校でプログラミング教育必修化。これを追い風に子供向けプログラミング市場が活性化しています。Googleで「プログラミング 教室」と検索すると2260万件もヒットします。 そんな中、長年ゲームをつくってきた任天堂から『ナビつき! つくってわかる  はじめてゲーム プログラミング』が発売されました。ゲームと言えば、プログラミングだけでなくCG、音楽など、デジタルの様々な技能が結集した総合芸術です。 「プログラミングを学ぶ」のではなく、「プログラミングで遊ぶ」

巨人の肩であそぶ

ゴールデンウィークのマイクラワークショップに続いて、夏休みにも親子ワークショップをしてみました。今回使ったのはUnityです。 2021年の夏は緊急事態宣言下で外出しにくい環境でもありました。そんな中少しでも夏休み感を出すために、小旅行に行ったつもりの予算と、1日1時間合計30時間の父のプロ稼働、これらを確保して夏休みスペシャルバージョンで挑んでみました。 父的にはもはやワークショップではなく仕事なのでは…?というハードモードでしたが約1ヶ月のワークショップレポートです。

夢中なのか、中毒なのか

熱中には2種類ある、夢中と中毒です。 お子さんのゲームやスマホの制限何時間にしていますか?ある調査によると1、2時間というご家庭が多いようです。時間に多少の差はあれど「制限をする」というのが一般的な管理方法です。 しかし、我が家の方針は少し違います。 「夢中なら無制限、中毒ならゼロ」 例えば、マインクラフトで夢中で何かを作っている。これは娯楽ではなくて、夢中になって人生経験を積んでいると考えます。そういう時は無制限。祝日に8時間プレイしていることもあります。8時間も!

かけ算のアップデート

授業のアップデート娘が小学校に通いだして、自分の小学生時代と、現在の小学校の教育があまり変わってない現実に驚きました。てっきり、もっとデジタル化されてアップデートしているものだと思っていたのです。 例えば、こちらは某プロジェクトで作ったプロトタイプです。最新の音声認識を使うと昔ながらの足し算カードも、いろいろアップデートできそうです。 ただ、このデジタル化していない流れも2020年のプログラミング教育必修化で変わりそうです。 プログラミング教育必修化の誤解 プログラミン

コピペとAI

サンタさんへの手紙完全に投稿のタイミングを逃しましたが…今回はクリスマス前の出来事。毎年サンタさんへのプレゼントリクエストの手紙を娘と一緒に作っています。ただ手紙を作るだけでなく、最先端のデジタルツールを使い、STEM的な隠れテーマを体験にもりこんで作っています。今年のテーマは「コピー&ペースト」。iPadで描いた手書き模様をコピペしてパターン模様を作りました。さらには、コピペを入り口にAIとシンギュラリティにも軽く触れてみました。 コピー&ペーストの歴史いまや長いテキスト

プログラミング的思考としくみ視点

前回はしくみ視点の使い方を、火山のメカニズムを例に見てみました。今回はしくみ視点とプログラミング的思考の関係をみてみましょう。ところどころ、プログラミングの専門用語が出てきますが、プログラムの知識をお持ちでなくても大丈夫です。 フローチャートのしくみフローチャートとはプロセスの流れを表現する図解法です。プログラムを書くうえで設計図のような役割をします。例えば、「天気を確認して、降水確率20%以上の場合のみ傘をもって出かける」という行動をフローチャートであらわすと次のようにな

しくみ視点の使い方ー火山のしくみ

しくみ視点の使い方前回プログラム的思考を養うために「しくみ視点」という考え方を導入しました。 今回は火山を例にしくみ視点の抽象化、構造化、論理化とはなんなのか?どう使うのか?を見ていきましょう。 しくみ視点1ー 抽象化 火山が噴火しています。これはどういうしくみで起きているのでしょう? まず、宇宙までひいて見てみます。ひいて見ると地球は丸い惑星です。抽象化の基本は、ものごとを俯瞰して見ることです。 次に、地球をイラストにしてみます。ここには陸と海のみが描かれていま

プログラミング教育ってなんだろう?

2020年に必修化、プログラミング教育とは?2020年に小学生で必修化されるプログラミング教育。ニュースなどの話題にも上がりますがいまいちどうい教育か掴めない。そんな方が多いのではないでしょうか。プログラミングを学ぶのでしょうか?文部科学省によると以下のようにあります。 今日、コンピュータは人々の生活の様々な場面で活用されています。家電 や自動車をはじめ身近なものの多くにもコンピュータが内蔵され、人々の生 活を便利で豊かなものにしています。誰にとっても、職業生活をはじめ、学

わが家のSTEM教育

AIを恐れる小学生我が家には小学生の娘がいます。物心ついた頃からiPadを触ってきた娘は、幼少期にテレビをスワイプしたことがあります。Youtubeなどの動画コンテンツに馴染みが深いため、動画は、検索でき、繰り返し見れ、早送りできるのは当たり前です。お掃除ロボットルンバがいて、最近は会話するスピーカーAlexaもやってきました。 そんなデジタルに馴染みのある娘が、ある日、テレビでAI驚異論を見て言いました。 「AIにお仕事を取られないようにがんばりたい!」と。 正しく恐れ