LLM留学における講義選択(UCLAの場合)
シラバス
まず、シラバスをどこで見れるかですが、UCLAで受けられる講義は、以下のリンクから確認することができます。勉強したいと思っている講義がここになければ、UCLAは選択肢から外した方がベターでしょう。
https://curriculum.law.ucla.edu/Guide/ScheduleAdvanced
このうち、Advanced Coursesという項目に記載されている授業がJDとの共同授業であり、LLM Onlyという項目に記載されている授業がLLM向けの授業です。
LLM向けの講義がどの程度あるかはロースクールによって大きく異なるようです。LLM Onlyの項目をみていただければわかるように、UCLAは、LLM向けの講義を取るだけでも卒業はできるくらいの充実度はあります。(それがいいことかはわかりませんが。)
講義選択の制約
まず、UCLAの卒業要件自体は、単位数しか決まっていないように思われ(あまり定かではないです。。笑)、特定のSpecializationを取得予定ではない場合には、あまり講義選択に制限はないと思います。私自身は何もSpecializationは選択していませんので、その点での制約はありません。
ただ、Barを受けるためには、講義選択に非常に大きな制約がありますので、その点を確認する必要があります。
NY Barを受けるための必要科目のルールの主要なものは以下のとおりです。(詳しくは、リンク先を見てみてください。強調部分は私が足したものです。)
必要科目のうち、(iii)のアメリカ法入門講義については、LLMコースが始まる前のmandatory orientationがこれにあたるものとされています。
(i)のprofessional responsibility、(ii)のa legal research, writing and analysis courseについては、NY Bar受験希望者には、自動的に割り当てられる仕様になっており、いずれもLLM生向けの2単位の授業です。
残りの(iv) 6単位受講必須のNY Bar科目についても、Contract及びConstitutional Lawの講義については、LLM生向けの講義が自動的に割り当てられる仕様になっています(Contractの講義については、経験の有無にしたがって、Advanceと普通の2種類が用意されています。)。
その他のNY BarのBar科目についても、Business Associations、Torts、Evidenceは、LLM生向けの講義が用意されています(したがって、JDとの講義を受けないといけないNY Bar科目は、Constitutional Law II(主に人権パート)、Criminal Procedure、Criminal Law、Property、Wills andTrusts及びRemediesのみです。 )。その他、Entertainment LawやFederal Taxの入門等についても、LLM生向けの講義が用意されています。
なお、任意参加のサマースクールには、Constitutional Lawの講義が含まれており、参加した人は、LLMコースにおいても単位認定されます。したがって、サマースクール及びmandatory orientationに参加していた私は(また日本人LLM生の多くは同様の状況であると思います。)、LLMコースが開始した時点で、Constitutional Lawの2単位、アメリカ法入門講義の2単位を取得しており、残り20単位を取得するだけで受験要件を満たすことになります。
そして、私は、秋学期は(i)のprofessional responsibility、(ii)のa legal research, writing and analysis courseが自動的に割り当てられた上で、LLM生向けのFederal Tax入門(2単位)とJDとの共同のBar科目のWills and Trust(4単位)を取りました(合計10単位)。春学期は、自動的に割り振られるContractの講義(2単位)を取れば、必須科目はコンプリートであり、あとは、8単位なんらかの講義を取れば受験要件を満たせます。そこでは、JDと共同のTaxation of Business EnterprisesやTax PracticeのClinic(仕事体験ができるようなゼミ形式の講義です。)、LLM生向けEvidenceの講義を受講することを考えています。
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