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休職期間の過ごし方

過去記事でわたしが休職に至るまでの話を書きましたので、ご興味ありましたらご覧ください。できるだけ起きた事実だけをシンプルに書いています。

さて、先の見えない休職を迎えてからのわたしの過ごし方について。基本的には、これで良かったと思っていますが、回復するアクションにまで辿り着けなかったことが悔やまれます。

休職期間に入り、一番に優先したことは「現実逃避する」こと。当時は軽く思考停止していたのか、時代がアレだったのか。とにかく、メンタルクリニックに定期的に通うこと(二週間に一回・調子が悪い時は週一)、言われた通り薬を飲むこと、=回復への道と信じていました。そのクリニックでは、自立支援医療にもスムースに繋げていただき、医療費も節約できて助かりました。

参照:自立支援医療制度について

ただ、ご存知の通り、うつに用いられる一部の薬には副作用の強いものがあり、わたしも短期間でぶくぶく太っていきました。

自分の体重増加を不審に思い、医師に「いま処方されている薬に太る副作用はありますか? あれば、処方しないでください。太ると自己肯定感が下がります」と訴えたことで、そういう薬は処方されなくなりました。こういうことは、はっきり医師に伝えた方が良いと思います。

一体いつまで休職することになるのか、分からないままに現実逃避を続け、少し元気回復してからは趣味活動に邁進しました。今にして思えば、独身で仕事もしていないのに趣味だなんてずいぶん呑気な話です。ただ、人としてそういうことも必要な時だったのかとも思います。とにかく、自分が幸せと思えることがあれば、できる範囲内でやればいいんだと思います。

そんなゆるく気ままな休職期間中の収入は「傷病手当」でした。

「傷病手当」は、単にお給料が下がったかと勘違いしがちですが、そうではなくこれまで払ってきた健康保険から支払われるものです。会社では「年末調整」をしてくれますが、受け取っている手当は給料ではない点、税務上注意が必要です。

ショックだったのは、知らないうちに部署異動したことになっていたことでした。いわゆる花形部署の所属だったのに、いつの間にか書類に「総務部」所属と記載されていて驚きました。

これが心折れるきっかけになり「一年も休職したら終わりだな…」と無気力になって、事実関係もよく確認しないまま自分から退職を申し出ました。他にも似たような境遇の人がおり、その人が休職→復職→また休職…、と繰り返している様子を見て「ダサいな」と思っていたことも少なからず影響したかもしれません。

久しぶりに会社近くの喫茶店に出向き、総務の男性二人に退職すると伝えた時は、心底ほっとしたというような顔をされました。こういうときは相手も何か後ろめたい心理があるのか、絶対一人では来ません。

そんな経緯で、わたしは一年かけて職を失いました。


約10年前、仕事で心身を壊してしまい、しばらく休んだその後について当事者の立場からリアルな体験談を綴っています。よろしければサポートよろしくお願いいたします。