28(にわ)ノ烏

思考と記憶。備忘録。

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  • 捨てるための日記

    個人の日記って残しておくほどのものでもないです。捨てるために書いてるようなものです。

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捨てるための日記_31『書写という趣味』の連載を終えて

人格OverDriveさんで連載させてもらっていた『書写という趣味』がひとまず完結した。読んでくださった皆様がたには本当に感謝します。 編集の杜さんから「にわさんの書写エッセイが読みたいので書いてみませんか」と言われたときは、請われて文章を書いたことがなかったので、とても驚いた。とても驚いたけど、引き受けてよかったと今は思う。 ただ書写を楽しんでやってTwitterにアップしていただけだったから、何をどう書こうか少し悩んだけれど、「にわさんの目から見た書写の世界を知りたい」

    • 捨てるための日記34_「2024春M3に行ってきた」

      去年の秋に初めて訪れたイベント、音系・メディアミックス同人即売会M3。今年の春も行ってきました。 11時頃に着いて当日券販売の列に並びます。25分くらい並んでいたかな。 去年の秋は、お目当てのブース1つ行くという予定だったので、他は全然チェックしてなくて所在なくうろうろしてました。さすがに、せっかく行ったイベントはもうちょっと楽しみたかったなーと思って、イベントが終わってからサイトのサークル一覧をチェックしたりして。 なので今回は事前にサークルチェックしました。 キーワー

      • 印象派 モネからアメリカへ(東京都美術館)

        印象派の展覧会が多いなと思っていたけど、第1回印象派展から150年の節目なんだね。 この展覧会は観おえてから、エスカレータを降りると入り口そばへ着くので珍しく2周してしまった。閉館が近かったので、1周目で人が多くて読めなかったキャプションが2周目でじっくり読めてよかった。 1 伝統への挑戦 印象派前史の画家たちの紹介。 歴史や神話、聖書を題材にした絵画でなく、日常の風景を絵に描けるということは生活が豊かになってきている証拠だなと思う。写真だって記念のときくらいしか撮らなか

        • 池大雅(出光美術館)

          2018年に京都国立博物館で見た「特別展 池大雅 天衣無縫の旅の画家」では、山水画と讃の人だなあという印象を持った池大雅。それ以外のことをあんまり覚えていなくて、新鮮な気持ちで今日の展覧会を見た。 第1章 光との戯れ 「葛の葉図」の讃を白隠慧鶴が書いていて驚いた。え、同時代の人だったっけ?! 「瓢箪図」讃が荘子の無用の用と不至の指が引用されていたので気になっちゃった。詳しい解説があったので後で読むためにメモ。 「池大雅における室町文化憧憬の一様相」 https://id

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          8本

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          本阿弥光悦の大宇宙(東京国立博物館)

          行くつもりがあまりなかったけれど、くずし字解読講座で扱っているテキストが伊勢物語の嵯峨本だったため、平日仕事終わりに行ってきた。 第1章 本阿弥家の家職と法華信仰 本阿弥光悦(ほんあみこうえつ・1558~1637) 日本史年表で確認したら1560年桶狭間の戦いから1635年参勤交代の制度化あたりを生きた人だった。 本阿弥家は刀剣の研磨や鑑定を家職とするとあるけど、時代からしてめちゃくちゃ実用品としての刀剣を扱う職能じゃないか。 刀剣の展示はこの章のみで、数は少ない。

          本阿弥光悦の大宇宙(東京国立博物館)

          青磁(出光美術館) 青磁の通史的な展覧会。 面白かったけど、中国史が頭に入ってないためすんなり理解できたとは言い難いかも。キャプションは見やすくてとても良かった。 とはいえ焼物は個人的にイマイチよくわからない。

          青磁(出光美術館) 青磁の通史的な展覧会。 面白かったけど、中国史が頭に入ってないためすんなり理解できたとは言い難いかも。キャプションは見やすくてとても良かった。 とはいえ焼物は個人的にイマイチよくわからない。

          キュビスム展 美の革命(国立西洋美術館)

          さすがに国立の展覧会は大きいし作品数も多かった。あと章立てが細かくて14もある。 基本的に写真撮影可で、ダメなやつだけ禁止のマークがついているので、写真を撮っている人が多かった。個人的にはスマホをかざして拡大すれば、ちょっと離れたところでもキャプションが読めるので嬉しい。 1 キュビスム以前ーその源泉 キュビスムの源泉はポール・セザンヌらしいので、展示もセザンヌから始まる。印象派のイメージのほうが強かったのでピンとこなかったけれど、「ラム酒の瓶のある静物」がちょっと上から

          キュビスム展 美の革命(国立西洋美術館)

          モネ 連作の情景(上野の森美術館)

          印象派以前のモネ 印象派の画家、モネ テーマへの集中 連作の画家、モネ 「睡蓮」とジヴェルニーの庭 展覧会の構成は以上の通り。 第1章 印象派以前のモネ フライヤーにも掲載されている初来日の「昼食」。印象派以降は風景画家の印象が強いモネなので、人物が描かれているのが新鮮でよかった。 第2章 印象派の画家、モネ ヨーロッパで風景画というジャンルが成立したのが17世紀のこと。 その後、鉄道によって郊外への移動が容易になったとか、絵の具を戸外へ持ち出せるようになっ

          モネ 連作の情景(上野の森美術館)

          捨てるための日記_33「今年の抱負」

          博多へ行く 東京の神社で御朱印をもらう ジョギングの習慣をつける 筋トレの習慣をつける DDRをやる回数を増やす 鎌倉へ行く noteを書く頻度をあげる ゲームセンターのエッセイを書く準備をする 会えそうでなかなか会えていないフォロワーと会う 高校数学のやり直し #今年やりたい10のこと 博多は、インスタで知り合ったお洋服友だちに会うためにずっと行きたいと思っていた場所だ。関東圏に引っ越したおかげで、距離はあるけど、手段としてはかなり行きやすくなった。実

          捨てるための日記_33「今年の抱負」

          捨てるための日記_32「大晦日に」

          2023年の大晦日である。大つごもりとも言うけれど、そもそもつもごりって何だろ? と思って調べたら月が隠れる日のことをさしているようだった。旧暦だと一日(ついたち)は必ず新月と決まっている。晦日もつごもりも同じ意味で、新月の日の前日というわけだ。 現代は新暦なので、朔日(ついたち)は新月ではないことになる。じゃあ2023年の最後の新月はいつだったかというと、12月13日だった。2023年最後のつごもりは12月12日だったことになる。 半月以上ズレてるのかー! と思ってハタ

          捨てるための日記_32「大晦日に」

          捨てるための日記_30「映画『春画先生』覚え書き」

          予告をみたときから、春画をモチーフに出してくる映画なんて珍しいと思っていた。出演する俳優も豪華だし、どんなふうに展開する話なんだろう、と。 鑑賞し終わってみると、コメディ寄りのファンタジーという印象。物語としては普通だったと思う。 役をみるならば、柄本佑さん演じる辻村はすごく良かった。あのプレイボーイぶりは最高だ。たぶん彼は少なくとも1回は先生と試してるでしょ。先生を色んな方向からつついて研究のやる気を出させるために。それでもダメだったから、先生の女断ちを認めていたし、周り

          捨てるための日記_30「映画『春画先生』覚え書き」

          捨てるための日記_29「さいたまジョギングライフ」

          夏の暑さがようやくやわらいで、久しぶりにジョギングをしようかな〜という気分になったので、金曜日に職場からの帰宅ランを実行した。片道5.8km。 埼玉に引越して電車でバイト先まで通っているが、なにか災害が起きて電車が止まったときのために、家までのルートを確認しておきたかったという理由もあり、ようやく今回走ることができた。夏は暑すぎて歩くことすらイヤだったからね。 幸いなことに近くに幹線道路があり、わかりにくい住宅街を通らずとも道なりに走れば自宅近くまで行けることがわかってい

          捨てるための日記_29「さいたまジョギングライフ」

          捨てるための日記_28「ホテルヴィスキオ富山に泊まった」

          富山に帰省した際、駅前のホテルヴィスキオに宿泊したので、そのときの印象をメモ。2022年に開業した新しいホテルだね。 基本的に帰省したときのホテルは「夜寝るためだけに泊まる」(観光目的ではないため)ので、ぶっちゃけ安いビジネスホテルでいいと言えばいいんだけど、インドア志向が強すぎて旅行をほとんどしないものだから、こういうときくらいちょっと旅気分を味わいたい! なので、大浴場があって朝食がちょっとリッチなところから探すのが常なのである。 今まではアパホテルを利用していたけど

          捨てるための日記_28「ホテルヴィスキオ富山に泊まった」

          映画『福田村事件』を観て;差別をつくるウチとソト

          ネタバレあり 映画を観る前のあらすじとして知っていたのは、時代が関東大震災の前後であること、香川からきた行商人たちが朝鮮人と間違われて村人から虐殺されたことというざっくりしたものだった。 実際にあった事件をもとにした映画とはいえ、ドキュメンタリーではないから、これから書く文章はあくまで映画としての感想になる。 ウチとソトの意識 この事件は、日本人による朝鮮人差別が根本にあるように描かれているが、私が強烈に感じたのはむしろ、村人たちのウチ意識とソト意識である。 村の思

          映画『福田村事件』を観て;差別をつくるウチとソト

          イシュマエル・ノヴォーク『セヴ』を読んで(ネタバレあり)

          注意:この記事は『セヴ』のネタバレを含んでいます! ネタバレがダメって人はまずは『セヴ』を読んでから! SFを読むのが好きだ。 SFの世界は、現実の一部分を誇張して、或いはまったくなかったことにして、わたしたちの今いる現実との差を突きつけてくる。 だからSFは、わたしたちがそれぞれ抱えている現実の写し鏡でもある。 『セヴ』を読んで私が見たのは、「道具として扱われる人間」だった。 物語はアルマンとセヴの会話によって紡がれていく。ふたりはそれぞれの時間を別々に過ごし、1年あ

          イシュマエル・ノヴォーク『セヴ』を読んで(ネタバレあり)

          捨てるための日記_27「ぐだぐだに疲れて寝た」

          特になんてことのない1日だったのに、ぐっだぐだに疲れて20時に寝て、9時半に起きた。こういう日もある。 こういうときに見る夢は、夢のなかでもものすごく身体が重くて、なんてことない道路を急傾斜をのぼるように歩いていたりする。今回は道路に引いてある白線をロープ代わりに引っ張って、アスファルトの道をのぼっていた。 夢のなかの私はよく歩く。 そしてよく子どもの姿でいる。 どこまでも続く団地のなかで、知らない友だちと走っている。一緒に雲を追いかけている。だけど隣りの団地は、違う人

          捨てるための日記_27「ぐだぐだに疲れて寝た」