『クイック&デッド』午後ローを予習する。

「グハハハハ! 俺は人が撃ち殺されるのを観るのが大好きなんだ! それが悪人ならなおさら良い! 罪の意識を感じずにすむからなあ! まあそんなもん生まれた時にママのお腹に置いてきちまったけどよ!」
「お前が死ね」
 バン! 
 というわけで本日の午後ローは『クイック&デッド』。絶対に見て欲しいアクション映画のひとつ。
 監督はサム・ライミ。カルト的扱いを受けた『死霊のはらわた』で有名になったせいで、鬼才と呼ばれることが多いが、けっこうまともな監督だと個人的には思っている。『ダークマン』大好き。
 元無法者のジョン・へロッドが支配する町リデンプションで、高額賞金のかかった早撃ち大会が開かれる。その話を聞きつけ各地から、富と名声をもとめてアウトローたちが集結する。その中に女ガンマン、エレンの姿があった。彼女は父をへロッドに殺された過去を持つ。その復讐のため、素性を隠して大会に参加するのだった。そんなあらすじ。
 とにかく大会に集結したアウトローたちが、めちゃくちゃかっこいい。キン肉マンの超人オリンピックとかが好きな元キッズなら、大好きだと思う。トーナメント方式で、負けたら死亡という緊張感もかなり良い。なんだったらそれぞれのキャラクターだけで一本ドラマが撮れそうなくらいキャラが立っている。
 復讐に燃える女ガンマンを演じるのはシャロン・ストーン。端正な顔立ち、美しいスタイル。すっげえ格好いいから観て欲しい。
 共演陣も異常に豪華。
 大会の主催者にして悪の総元締めへロッドにはジーン・ハックマン。若干『許されざる者』とキャラが被っているが、まったく気にならない。むしろ良い。
 そしてへロッドの息子にして自称3000ドルの賞金首キッド役は若き日のレオナルド・ディカプリオ。すっげえ格好いい。今の姿しか知らない人にもぜひ観て欲しい。惚れるから。
 それで言うと、今やビッグボス感がすごいラッセル・クロウも、すらりとしたシルエットで格好いいんだよ。今の感じも良いけどさ。
 他にも『ソウ』シリーズで有名なトビン・ベルをはじめ、キース・ディヴィッド、スヴェン=トーレ・オールセンといった厳つい面々が大会を盛り上げる。その中でも大好きなキャラがランス・ヘンリクセン演じるエース・ハンロン。全身黒の服装で手にはトランプを持ち、殺した人間の数だけエースを加えると嘯くアウトロー。そのトランプを広げると、ずらりと並ぶエース。痺れる。その後の顛末も良い。おすすめ。
 それ以外にも、パット・ヒングルやロバーツ・ブロッサムといった超ベテランが脇を固める。安定かつ安定の布陣。
 そしてへロッドに殺されたエレンの父親役にゲイリー・シニーズというのも良い。出番は少ないものの印象に残る。すばらしい。
 そんなわけで、ぜひとも観て欲しい『クイック&デッド』の紹介でした。
 バン!
 

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