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不登校のはなしのその後〜僕のはなし6〜ほどよい距離

電車に揺られ外の景色を何時間も 見ていた。 長距離電車にはトレが付いているから 安心して乗っていられる。 トイレにすぐに行けないと思うと すごく不安になりお腹が痛くなったり 尿意を感じて苦しくなる。 こういう電車は好き 人も程よく乗っていて 目的地がある。 着くまで決まった時間がたくさんある。 一人で自由だ。 誰も僕を気にしない。 でも僕がそこにいることは知っている。 話しかければ、話してくれるだろう。 程よいこの距離感、この空間が好き。 そして目的地に着いた。 駅を降りるともう夕方になっていた。 海の匂いが日常から僕を引き離してくれた。 駅の立ち食いそばを食べ、ユースホステルまでの 道のり。 誰もぼくを知らない、僕を演じる必要がない。 自由だと解放された気持ちになる。 来たことのない街なのに なぜか懐かしい感じがする。 ユースホステルに着いた。 夏休み前で観光地ではなかったので 宿泊者は僕一人しかいない。 ユースホステルで 人との出会いを期待していたが 叶いそうもなく少し寂しかった。 お風呂に入り、何もすることがなく 寝る事にした。 布団の中で僕は変われるだろうか? 僕はどんな人生を歩んだら幸せになれるのだろうか? 家で考えるより 日常から離れて客観的に考えれるように感じた。 でも答えは見つからない・・・ 寝れない・・・ しょうがないので、 もう寝るなと言う事だな起きてようと カーテンを開け外を見ると 海の上の無数の青い光が浮かんでいるのが見えた。 不思議に思い眺めていた。 心霊的なものなのか はたまたUFO? でも すぐにイカ漁だと気づいた。 こんな夜更けにこんな場所で 働いている人がたくさんいる。 仕事って僕が知らないだけで 無数にあるのではないのかなって 気持ちが少し軽くなった。 そして僕以外に起きている人が いると安心して もう一度、布団戻り いつの間にか眠りについた。

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