ガイアの夜明け感想文5/28

※注意※

録画せずに視聴して書いています

1.要約

 「幸福感に包まれる時代」をコンセプトとする遊園地の接客の難しさ。素か、キャラか。
 5月19日にリニューアルオープンした西武遊園地は、昭和の暖かさ・なつかしさをコンセプトとして掲げる。入口の商店街エリアでお客様を昭和の世界観へ引き込み、レトロなアトラクションエリアへとつなぐ。
 この世界観を構築するためには、設備だけでは不十分。スタッフもキャストとなり、昭和の世界の住人となる。これまでかしこまった接客を行ってきたスタッフたちは、演技のプロの指導を受ける。演出の仕掛人はスタッフへ「作っている感・キャラを演じている感じがすごくする」と素を出していくようアドバイス。受けたスタッフはその言葉に葛藤する。どう素を出せばいいのか、自分の素は世界観を演出できるほど明るくない、など。
 一方アトラクションではゴジラが登場するものが映画監督と協力して製作されている。映画製作でのVFXのノウハウを生かしたアトラクション作りは、昭和にいながらも最先端の技術を思いきり楽しめるものとなっている。
 そうしてオープンし、既に一週間がたつ。狙い通り、昭和の世界観を懐かしむ昭和生まれや、世界観を新鮮に感じる若者がいる中、商店街エリアとアトラクションエリアのつながりをあまり感じられないという意見もある。
 コロナ禍で少しでも遊園地事業が明るくなれば、そう思いながら新たなスタートを切った西武遊園地。まだまだ課題は多いが、高度経済成長期のように上を向けるよう成長していきたい。

2.感想

 昭和のリブートだが、その志はまさしく現代でないと生まれえないものだと感じた。デジタル化が進み、極端な話、人と関わらなくても生活ができる世の中で、ふれあいを重んじるコンセプトは消費者目線で魅力的に映ると思う。ディズニーランドを始めとした大手テーマパークがそうだからだ。
 スタッフの指導では、素を意識することが発言されていたが、これは演出感を出さずにお客様と関わるというところが重要なのだと思う。実際の人間関係でもそうだが、キャラを演じている・作っていると感じる人間には心の距離を感じてしまう。相手に対して心を開いていないからこそ、演じているように見える。したがって、素であろうがなかろうが、スタッフがお客様へ心を開いていることを感じられることが、「ふれあい」を演出する上で大事なのではないだろうか。
 また、番組を見る限り、お客様に再来園してもらうためのプランが特になかったところが気になる(見落としただけかもしれないが)。確かに昭和の世界観は、老若男女問わず楽しめる世界観かもしれないが、それだけでは昨今のテーマパークの中で目新しさがあるだけで、一度行けば満足してしまうだろう。昭和の世界観を懐かしさと捉えるのであれば、遊園地であるのに帰ってきたくなるような演出が必要なのではないだろうか。極端だが、お客様の帰り際を「ありがとうございました。」で締めるのではなく、いってらっしゃい・帰ってきてねと送り出すと暖かみが増すのではないだろうか。
 個人の話だが、私もかつて接客業のスタッフとして働いており、お客様との触れ合いはすごく考えていた。自分の素をどう扱うか悩むスタッフにはとても共感し、西武遊園地を自分事のように考えて視聴していた。課題が山積みではあるだろうが、西武遊園地の成功を願っている。

3.関係ないつぶやき

最近ガイアの夜明けを見始めたんですけどすごく面白いですね。なんだか見るだけじゃ勿体ない気がして書きました。たぶん無理のない範囲で毎週続きます。

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