見出し画像

日々の日記Vol.59 2024年4月22日~4月28日(一週間分まとめてアップ)


4/22

働き方とライフスタイルを考える。

わたしは会社員など世間が定職とする仕事に向かず。結局やりたいことも立身出世でもなければ家庭を営むことでもなく、幼少期から旅行記を読んでいて心の視野の広さは物理的に行動した距離に比例するとつくづく思い、ついでに各地を観光して楽しみたいと思っていたので、時間は多いが稼ぎが少ないライフスタイルへ意図的に変えていった。

それまでは世間の同調圧力、空気を自意識過剰になって気にしすぎた結果、正社員を目指した就職活動や就業をした結果、それは望んだことでなく、周囲から後ろ指をさされないよう仕方なくと思って働いていたため、どうしても無理が出た。

いまはやりたいことのために意図してライフスタイルを決めているため、昔ほど愚痴もなくなった。

コロナ期間中にソーシャルディスタンスを気にせずできる旅として自転車旅を行った結果、各地で猫と遭遇したのも嬉しい想定外だった。

つぎはどこへ行こうか。沖縄で八重山そばもいいな。

4/23

帰りの電車で杖をついた高齢者が急ブレーキであろう大きな揺れによろめいたので両手で抱えるように体を支え、転倒せずに済んだ。

そこに報酬はない。条件反射で行った。

これがカントの言う「善意思」というものなのだろう。

帰宅して『リバイアサン』を紐解きつつ先日の対話を思い浮かぶ。話題が政治思想になったとき、ふと己に政治信条がないのか全く浮かばなかった。

自分なりに少し理由を掘り進めると、仮に国家など政治的共同体に対して不満があるなら海外へ移住して、国籍を取得のちその国民となり、新たな国家との社会契約を結べば良いと考えるからであろう。

いまのわたしは猫撫で声で媚び売る猫たちに餌やりの契約がある。なので実行に向かう。

4/24

知人が勧めた漫画本『のあ先輩はともだち』を読み返す。

この本は太宰治のように面倒くさい先輩と、その先輩に困惑する川端康成のように人を避ける後輩の物語である。

この後輩も曲者で回避型愛着障害だった川端康成を思わせる。

川端康成は2歳半までに両親が他界。
7歳のとき祖母が他界。
その後、盲目の祖父宅で過ごすも15歳のときその祖父が他界。


彼の『16歳の日記』では祖父が衰弱して他界する様を感情に流されず、事実だけを冷静に見つめようとする姿勢は回避型愛着障害の典型例であり、見方を変えれば愛着障害どうし共依存する2人の物語でもある。

これら愛着障害やコミュニケーション障害、自己肯定感が低く自信がない人はパートナーを所有物にしないと不安でならない。

昔ならスティーブン・キング原作で映画化された『ミザリー』。

今なら「ヤンデレ」「ストーカー」というジャンルに入る人物は自信のなさから相手が逃げること恐れるあまり、過度な所有欲が働いた結果、相手を監禁してしまうこともある。

逆に自信があり、離れないと確信できる。
仮に相手が離れてもほかを見つけられる人は相手を所有しようとしない。

人と違い猫は飯を食い終えたらすぐ背を向けて去る。

それでも所有しようと思わない。

また腹を空かしては猫撫で声ですり寄ってくるし、そうでなければ他の猫がやってくるからだ。

4/25

先日挙げた『のあ先輩はともだち』は2巻まで出版されており、紹介した知人もぜひ読んで欲しいと述べていたのもあるが、移動中に疲れた時は東洋経済、ウェッジ、ニューズウィーク日本版と比べてマンガならまだ読めるのでパラパラめくる。

同著の2巻から3人目、4人目のキャラクターが登場する。登場人物全員に共通するのはやはり愛着生涯、発達障害であり、作者自身の愛着障害を反映させた人物像を感じさせる。

3人目は荒っぽいキャラクターで太宰治のような先輩をウザいと理解した上で好意的に付き合うのだが、わたしからすると「太宰の腰巾着」と言われて取っ組み合いの乱闘した九州男児、檀一雄(だんかずお)を想起される。

彼は「最後の無頼派」と言われた作家であり、女優の壇ふみの父親にあたる。

彼もなかなかエピソードが多い作家である。
キレた坂口安吾(さかぐちあんご)がカレーライスを百人前も注文して皆で食べた「カレーライス百人前事件」や、バーで金のない太宰治に人質として置いてかれ、数日後、井伏鱒二(いぶせますじ)と将棋を打ってた太宰から「待つほうだって辛いんだ」と開き直ったあと、この出来事をきっかけに大宰が『走れメロス』を書いた「熱海事件」など枚挙にいとまない。

4人目はまだキャラクターが掴みきれてないので予想として熱烈な太宰のファンから本人のもとで師事するも太宰の自殺を知ったショックから酒と睡眠薬を飲み、手首切って自死した田中英光(たなかひでみつ)あたりだろうか。

わたしはこういった人たちを遠くから見物しながら猫と戯れたり旅行していたい。

4/26

先週、京都と大阪を旅行してから3キロ太った。

今は健康管理アプリ「あすけん」でカロリーを調整しながら少しずつ体重を落としている。

太った理由ははっきりしている。京都、大阪は安くて旨い料理が豊富だからだ。野暮用で大阪へ向かい、旧知の間柄な方とご新規の皆さんで東京の話をしたが、
「東京は高い金出さないと美味いものが食えない」
との意見に都内在住のわたしも賛同していた。

都内にこだわるのは食以外の便利さだからだ。
旅行しては東京に戻ったほうが何かと便利だからだ。

しかし、セカンドハウスも欲しくなった。
京都、大阪市内と愛媛県の松山市内には2万円を切る物件がある。

普段は自転車置き場と倉庫として使い、旅する時だけ宿泊に使う目的で借りようと考えている。

4/27

先日、あいうえお順に映画、ドラマ等を見て感想を語ると述べてからだいぶ経ったので、忘れないうちに語ろう。

『インターステラー』を語る予定だったが、個人的な事情から『犬が島』を語ることにする。

五十音順 感想文(映像作品) い:『犬が島』

この映画を語るなら黒澤明監督作品のオマージュが詰め合わせ作品。それに尽きるだろう。

主役の犬たちは『隠し砦の三悪人』『用心棒』『七人の侍』。
ごみ処分場の埋め立て地は『どですかでん』。
三船敏郎の市長と市政の不正を描いたフィルムノワールテイストは『悪い奴ほどよく眠る』『天国と地獄』
ほかには『酔いどれ天使』『生き物の記録』などある。

注意!ここから多少ネタバレあり!

主人公の小林少年は序盤で頭にけがを負ってしまう。

そこから先はアメリカ人の微妙なカタコト日本語による吹替音声になったり、幻想的なワンシーンが急にカットインされるようになる。

『君たちはどう生きるか』の主人公も頭に怪我を負ってから幻想的な世界が広がるのだが、『犬が島』はその5年前の2018年に制作されたので、宮崎駿やスタッフは多少なりとも『犬が島』を見て影響、インスパイアされただろう。

正確に言うならウェス・アンダーソン監督を経由して黒澤明作品が再評価されたように感じる。

犬の感染症とその恐怖はマスメディアを介して不必要にまで煽り、非常事態宣言を出す陰で利権を貪る集団の存在は、2020年以降のコロナ禍を予言するかのようであった。

『犬が島』を視聴してからナオミ・クライン著『ショック・ドクトリン』を読むのもよいかと思う。

4/28

あいうえお順の作品紹介で次の「う」は何を語ろうか。

日曜日なので子供向けにテレビでは「ウルトラマン」が放送されているだろう。わたしは特撮全般を普段見ないので別な何かを見ようかと考えあぐねる。

個人的な好みならマーティン・スコセッシ監督『ウルフ・オブ・ウォールストリート』だ。

あいうえお順視聴レビューは未見の作品で行いたいからタイトル決定と視聴は来週にする。

いまは動画で「どうかしている古典」を考えている。

日本霊異記と古事記、あとは大河ドラマに便乗して紫式部日記も取り上げたい。

でも今は猫のブラッシングをしていたい。
毛が生え変わる季節だからブラッシングするとまあ毛が取れるのなんの。

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?