転職してから、妹と同じ街で働いています。
最近になって、やっと仕事が落ち着いてきたので、
妹とお昼休みに待ち合わせして
ランチを一緒に食べられることになりました。

普段は会社と家と保育園の往復だけど、
オフィスのビルを一歩外に出ると、見渡す限り、
どこもかしこも立派な歴史を感じるビルばかり。
その中でも新しいタワービルの地下で待ち合わせして、
高級デパートを思わせるようなレストラン街に入りました。

妹は新卒で働き始めた頃から、ずっと同じ会社に勤めています。
実家にいる時から、どうしてそんなにお洒落をして会社に行くのか
父も母も私も、みんな不思議で仕方なかったけれど。
彼女と同じ街で働くようになって初めて、
その理由が分かった気がしました。

私は夫の海外赴任に帯同して退職、再就職、転職を経て、
やっとこの街に縁ができたけど、
彼女はずっと20年近くもここで働いていたのかと思うと、
今まで頑張ってきたのだと頭の下がる思いがします。

久しぶりに会う妹は、楽しそうに仕事の話をしてくれました。
妹が職場でまだ旧姓で呼ばれていることを知って、
結婚後もずっと同じ企業で働くのは本当にいいなと思います。
私はもう誰にも旧姓で呼ばれることはありません。

最近、父母からお墓を購入する相談をされたことを話すと、
何だか不思議な感じなのです。

妹が小さくて可愛らしい頃。
一緒に暮らして、子供の頃は学校や友達の話をしました。
大人になってからは、恋愛や結婚、仕事の話。
子供が生まれてからは、育児の話をしてきたのに、
私達はとうとうお墓の話をするようになって、
可愛かった妹がもうこんなにも大人の女性として
社会的にも成熟していることに、
時の流れを感じます。

私も妹も、働きながらの子育てが忙しすぎて、
なかなか普段は行き来ができないでいたけど、
こんなふうにお昼休みに気軽に二人だけで会えて、
どこか独身時代に戻ったような気持ちになりました。

妹とまた会えるようになって本当に良かった。
細くなっていた縁が再び強く結ばれたような感覚を
大切にしたいと思います。