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一生涯着ていける究極のジャケット!『ファッションセンターいまさら』その⑩

I was born to wear this !

前回メルカリで紆余曲折しながらも手に入れたツイードジャケット。
およそ40年前のもので、ブランドも消失している古着を4万5千円で購入したと言うと、どうかしてない?と言われる。
自分でも実物を見ても触ってもないメルカリの商品だし不安はあったが、なにしろ80年代の「WAY-OUT」、かの赤峰幸生氏の全盛期の逸品。
間違いないだろうと惚れに惚れ込んでの購入であった。
購入したタカランショップさんからも

ご期待が大きいので、そえるか心配ですが、送る前に確認して別のハリスツイード(KENT AB7)1990年物と比べてもやっぱり色と素材はこっちと思いました。 サイズさえ合えば、手放しませんでした。 よろしくお願いします。4月15日 19:49

タカランショップさん 

と、送付後の取引メッセージが届いた。
今回のWAY-OUTにJ.PRESS、NEWYORKERの他にKENTのハリスツードまでお持ちなの💦 とそっちの方が驚いたけど、結果心配無用でした❗

ハリスツード ヘリンボーンジャケット WAY-OUT made in Japan

初めて袖を通した時震えました。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
たかが洋服、しかも古着でこんなに感動するとは思ってもいなかった!
まるでオーダースーツのようにフイットして、昔から着ていたような感覚で、もう何十年も礼服ぐらいしか着てなかったのに馬子にも衣装!
確かに昔は営業マンではあったけど、今はスーツは持ってなくて、しかもスーツって着てないと七五三みたくなるというのに・・・。

ハリスツード ヘリンボーンジャケット WAY-OUT made in Japan

ハリスツイードとは

イギリスのスコットランドにあるハリス島で作られるツイードで、1906年、ストーノウェイ(Stornoway)の会議で決められた紡績機械を使って作られたツイードを本物のハリスツイードとし、検査にパスした商品は本物の証明としてマークをつけることで統一性と生地のブランド化に成功しました。数あるツイードの中でももっとも品質がよく、丈夫かつ発色の美しい生地として世界中に知られています。スコットランドの北西に位置するアウターヘイブリディーズ諸島のハリス地方で伝統ある職人の手によって織られるものだけを特にハリスツイードと呼び、厳しい品質基準をクリアした生地には、1909年設立の英国ハリス・ツイード協会(ロンドン)より、英国王室からの使用が許可された宝珠の入ったマークがつけられます。
(英国王室御用達という意味ではない。)
ハリスツイードは世界でも唯一の国会の制定法で保護されている生地です。その目的は生地自体の保護と生地を作る文化の保護という二つになります。100%子羊の新毛だけを島民の家で紡がれたものだけが対象になる、その羊もスコットランドのある特定の場所で飼育された羊たちで有機栽培の草を飼料としている羊のみ。またウールの選別も手作業で行う、など細かく規定されています。機械化したものでない所が最近の自然志向とも相まって多くのデザイナーなどに高く評価されています。

GINZA Global Style
ハリスツード ヘリンボーンジャケット WAY-OUT made in Japan
ハリスツード ヘリンボーンジャケット WAY-OUT made in Japan

阿部寛や高橋克典と同い年ではあるがさすがに顔は同じぢゃないので💧
けどどうっすか? 似合ってると思いません?
自分で言うのはなんなんですが(ノ∀`)アチャー💦

ハリスツード ヘリンボーンジャケット WAY-OUT made in Japan

最近ツイードジャケットの定番インナーは黒のタートルネックだそうです。
んで、左はご存知スヌーピーのトレーナーに羽織ってみました。
真ん中、Mr.VANのボタンダウンにWAY-OUTのシルクのネクタイ。
Mr.VANは近所のヨークマートの衣料コーナーで。ネクタイはメルカリでw
右はユニクロのボタンダウンに、見えないけどボートハウスの白T。
パンツは全部OUTDOORの安いストレッチジーンズです。

ハリスツード ヘリンボーンジャケット WAY-OUT made in Japan

昔通販で買っておいた夏用の礼服を急遽着ることになったが裾上げしていなかった。アイロンも持ってなかったから、営業の途中で「かけはぎ」の看板が出ていた民家に持ち込んだ事があった。関西では「かけつぎ」と言うみたいだけど、洋服の補修してくれるお店のことです。
おばちゃんが手際よくまち針で裾を固定してミシンに持っていき、ものの10分で仕上がったんだけど、会計の際おばちゃんが、

「アンタ、この礼服やスーツは安もんだけどシャツだけは高級ね。」

と、屈託も忖度もない言葉をかけてきた。
思い当たるフシはあった。

「わ、わかります?」
「わかるわよ。この道何十年もやってんのよ。袖や肩周りの縫製やら仕立て見ればその辺のシャツじゃないってわかるわよ。」

その時オレが着ていたのは海外旅行のお土産にもらったGUCCIのドレスシャツだった。くれた上司は、営業マンは身だしなみが大事といつも言っていた。見る人が見ればわかると。た、たしかにこんな普通のおばちゃんに💦

スーツやブレザー、ジャケットの類はもう15年ほど着ていない。
洋服なんて安くて似合えばそれでいいと思っていた。

ハリスツード ヘリンボーンジャケット WAY-OUT made in Japan

おんなじ写真で申し訳ないが、たとえば赤丸の部分を見てほしい。
ヘリンボーン(ニシンの骨)柄のつなぎ目に違和感のない縫製。
いせ込みもしっかりしており、ラペルもきちっとしている。
素人目に見ても仕立てのしっかりしたジャケットだと思う。

英国では親から子へ、子から孫へと100年着れるとも言われるハリスツードのジャケット。来年還暦のオレはあと20年は着ると思う。
だとすると4万5千円のこのジャケット、1年で2250円である。
毎年安い服に2千円以上使ってると考えれば安いのだ。
しかももう手に入らないWAY-OUTのジャケットである。

ブランド物が全て良いわけじゃない。
良いものだからのブランドなんだと思う。
素材に生地にデザインに縫製、仕立てにこだわった至宝の一着。
I was born to wear this !(オレはこれ着るために生まれてきた!)
まさにそんな気分になる一着に巡り会えました。

ただ残念な点がひとつ・・・

今から夏なのでツイードの季節まで半年待たなくてはなりません💧

次回に続く(人´∀`).☆.。.:*・゚

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