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絵がビールに貼り付けられるまで

3月まで隔週金曜日に「絵を載せるnote」書きます。宣言。


前々から絵の仕事をいただいておりまして。
超友達の坂本寿美子さんというお方が、「ゆきのこまち」という田植え以降無農薬のお米を育てているのですが、そのお米を使ったビールを作る、と。
で、そのビールのラベルの絵を描いて欲しい、とかなり前からお話をいただいておりました。

そのお米のビールの出来上がりがかなり先なので、まだいいかまだいいか、と形にするのを先延ばしにしていて、この1月になってからやっと、考えていることを絵に描いてみたりしました。
でも、形にし始めたらしはじめたで、どういう絵を求められているのかがわからない。ラフ案は書いてみたけど、どれもこれもなんだか違う気がする。やばいこれは何もできずに終わるぞ!と思い、すぐさま寿美子さんに連絡した。たまたますぐにお会いできて、直接お話しました。そこで絵についてやら、ビールについてやらのことを色々話し、結果、自分の好きなように自然を描いてくれたらそれでいい、デザイン的なことは特に気にせずやってくれたら、と言われて、この人なんでこんなに信頼してくれるの?すご、この人!と思いました。笑
でも、すっごく嬉しくて、なんとか期待を裏切らないように頑張るしかないし、こんなにありがたい仕事ないですぜ、ほんまにありがとうございます、と思いまして今に至ります。
そんな感じで、寿美子さんと話してから、毎日ではないけど2,3日に1回くらいのペースで絵を描いてます。できれば50枚くらい描いてその中からいちばんいいね、と思うものを寿美子さんに選んでいただいて、それをラベルにする、という感じがいいなあと思いながら進めております。

せっかくこれだけ絵を描いているので、この様子をnoteで伝えていっていいか、と寿美子さんにきいたところ、「進捗状況を発信するのは、ゆきのこまち商店が一番大事にしているところなので、お願いします!」と仰ってくれて、それならもう寿美子さんのことも、自分のことも全部一緒に宣伝したいと思い平日2000字の一コマを使って、思い思いに書くnoteを作ることにしました。大体2、3枚くらいの絵と、何かしらの文章を書くような感じになっていくと思います。絵のペースが多くなったりしたら、隔週はじゃなく、毎週、みたいに変更することもあるかもしれないです。まあその辺はやりながら決めていきます。
絵をさっと見ていただけるだけでもまじで嬉しいので(たぶん無駄に長い文章にすると思うので)、軽く見ていっていただければと思います。よろしくです。


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で、このnote、有料にしているのですが、全部無料で読めます。ジャンプみたいに立ち読み、立ち見してください。そしてもし、この絵気に入った!みたいなものがあれば是非買っていただけると、ポストカードにしたりだとか、手作り雑誌みたいなものを作ってみたりだとかの原資にしたいなあと思っているので、ほんとうに嬉しいです。もちろん見ていただくだけで嬉しいしたのしいので、ぜひ見ていってください。長くなりましたが本編入ります。
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雪山と足跡


今は、寿美子さんからいただいた仕事、という名目で絵を描いているのだけど、このお話をいただいてなくても、この冬には絵を描こうと思っていた。
自分はどこまで余所者。生まれは香川の準田舎みたいなところで、近くに山があるわけでもないけれど、めっちゃ都会ってわけでもなかった。そういうところで生まれ育った自分が、今、秋田県でもかなり田舎な「阿仁」というところに住んでいてる。それはもう180度どころの話ではなく、全く別の世界に来たような感覚がある。でもその感覚も実は少しずつ慣れてきてしまっていて、こっちの生活の方が日常になりつつある。というかもうなっている。人間の適応する能力というのは本当にすごい。
で、ここから無理やり絵の話につなげるけれど、僕は今二つの視点をギリギリ保てている。香川が普通だったころの自分の目。そしてもう一つは、阿仁にいることが当たり前な自分の目。昔の自分の視点が残っているからこそ、今でもふと、雪かきをしているときに、なんで自分がこんなにところにいるのか不思議に思ったりするし、魚を釣っていても、よくこんなことできるようになったな、なんて思えたりする。でも、昔の自分の視点だけではここでは生きていくことはできない。頭で考えるよりも、身体が先に動く状態にしておかなければならないこと、ものすごく多いのだ。
僕はここに完全に染まりたくはない。山に入り、山菜に向かって、一目散になるだけではなく、ちょっと寄り道をしながら綺麗な風景を眺める余裕を持ち続けたい。そういう気持ちが僕に写真を撮らせるし、その写真をただただ絵にするという意味があるのかないのかわからない作業をさせるのだと思う。

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田舎と言ってもいろんな田舎がある。僕はちゃんと自分が住んでいる地域のことを発信したい。それはなんていうか情報誌的なことではなく、自分のフィルターを通して見た阿仁。いいところも悪いところもある阿仁。絵にも自然というものの、いい面だけじゃない怖さとか儚さとか辛さとかが含まれていたらいいなあ、と思う。僕と寿美子さんはそういうところでかなり近い感覚があるからこそ、今回お仕事をくださったのだと思うので、あまり考えすぎず素直に絵を書きためていけたらなあと思っている。

ということで、今日は、雪山の絵とある川の絵でした。何かしら反応もらえると嬉しいです〜それでは。

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