朝の子供向け番組といえば

おはスタ(テレビ東京)は一度も見たことがないが、
ポンキッキーズ21(フジテレビ)は毎週欠かさず見ていた幼少期だった。

私が見ていた時代のポンキッキーズは、
土曜の朝6時〜7時と本来ならかなり寝ていたい時間帯の放送だったが、
毎週金曜の夜だけはテレビの前に布団を敷いて就寝し、
翌日の朝起きた瞬間からポンキッキーズを見るというルールが親から許されていた。
なぜそこまでして見たかったのか？その熱意の理由こそ忘れたが、
大好きな番組だったということはよく覚えている。

アニメや音楽、ゲーム対決やコントなど、コーナーが盛りだくさんで
創意工夫を凝らした子供向け番組だが、レギュラーメンバーがちょっと異質である。

この人たちはポンキッキーズが存在しなかったら一生無縁だったのではないか？と思ってしまう組み合わせだ。もちろんそういう番組って大切だと思う。
キッズから見ても味わい深めの人選だったけど
大人が無理をしてやってる感がない人たち=自然体の笑いを生み出せる雰囲気で面白かった。
そんな濃いメンバーとは別に、忘れてはいけないキャラクターたちが他にも色々いた。

不老不死なキャラクター

ひらけ！ポンキッキから始まった長年の番組シリーズが終わり、
メンバーそれぞれ無関係な別の道を歩んでいる現在、
出どころがポンキッキーズで今も活動していて親しまれているキャラクターが二組いる。

ひとつは、お笑いコンビ爆笑問題が演じる「爆チュー問題」のぴかりとたなチュー。クリスマスにやっている大規模なコントのライブなどでそのキャラクターを演じ続けている。
着ぐるみとも全身タイツともつかない、あの全身を覆っているネズミの衣装と、
鼻の点とヒゲを書いただけの簡単なメイクが原因なのか、二人とも全く歳をとって見えない。
爆笑問題が年をとっても爆チュー問題は不老不死な感じがなんとも、良い。

そしてもうひとつが、ガチャピンとムックである。
言わずと知れたキャラクターだが今の子供は多分出どころを知らないだろう。
最近なぜかCMなどで度々見かけるし、ネットでも親しみがあり、
多分この先もずっと不老不死の存在なんだと思う。

Pちゃんの謎

ガチャピンムック以外にもビンゾー、ジロゾー、チビミミ、コニーちゃんなど、
着ぐるみからCGまで色々いたがその中に『Pちゃん』がいた。

着ぐるみ全体がアルファベットのPの形で、夜に暗闇で見たら怖い感じの海外風な顔立ち。
しかも「P!」しか喋れないので、共演者と絡む時はその人があたかも意味がわかっているという体で話しているシーンが多い。

Pちゃんは主にスタジオ出演なので、優しい「いのっち」や「エミージョ」には話をわかってもらえるが、意地悪な「バットム」や「ぴかり」にはバカにされたり邪魔者扱いされていた。結構な頻度で肘で突かれてた気さえするが…そんな時でもあまり表情がない声でP!P!と言うPちゃん。

いったい、Pちゃんは何者という設定なのか？
それが明確でなくても、全然誰も気にしない。危害を加えてこないし
「スタジオに置いてもいいか」みたいな珍獣ペット感覚だったのかもしれない。
愛されていたかは疑問が残る。

宮川大輔とPちゃん

私、古町MOIは、PayPay(コード決済アプリ)が好きだ。
自分で企画した無観客配信ライブも、
超PayPay祭をもじって「超MoiMoi祭」という名前にしてみたり、
フライヤー画像のデザインを真似したりしている。

『PちゃんをPayPayのCMキャラクターに起用すればいいのになぁ。』と、
ふと思った時があった。

Pちゃんは「P!」と喋ると書いたが、発音的には「ペイー！」にとても近い。
なので、バットムに乱暴に扱われた時も「ペイ！ペイー！」
ボーッとしているサイボーグ三瓶に話しかける時にも「ペイペイペーイ！」と言っていたのだ。あ、三瓶の「ぺい」だけ合っているな…。

決済のアプリでポイントが貯まるそれを広く知らしめたのは紛れもなく宮川大輔だ。PayPayといえば宮川大輔、宮川大輔といえばPayPayといったように
相互のイメージの大半を担っている特別なキャラクターであり、後戻りできないほどキャンペーンに起用され続けている。
宮川とは別に「ペイぺ」というキャラクターイラストが存在するのだが、あまり有名ではなく無意味な気がする。

ここはひとつ、Pちゃんで。どうでしょう？

テレビCMやYouTube広告で、宮川大輔とPちゃんが例えば変なダンスを踊りながらPayPayの宣伝をしたらすごいコンビネーションで話題になると思うし、
ガチャピンムックがCMに出ている現代では、Pちゃんにも未来はある。

まだフジテレビに保管されているのかなぁ。
暗い倉庫の片隅にPちゃんの抜け殻があると思うと、軽くホラーなのであった。