元フォロワーが粘着パクリ妖怪になってしまった話とその対策

2013年から2020年頃、そしてもう一人の方からは2018年から2021年頃、合計すると約八年の間、私は二人の方から迷惑行為を受けていました。
この二人はおそらくは直接の繋がりのない全くの他人なのですが、その迷惑行為の内容や方向性はよく似たものでした。あまりに多岐に渡るので大まかに箇条書きにしました。

1.パクツイ
ツイートをそのままコピペするのではなく、内容と使う言葉はそのままに文体や口調だけを微妙に変える、といった形のパクツイです。
パクツイの対象は作品の感想からキャラの解釈、妄想ツイート、本当に何気ない日常的なものからソシャゲのパーティ編成のスクショまで、満遍ないものでした。また、パクツイの数は一個二個と数えられるものでなくツイートの内何割、という頻度で行われていました。

2.粘着行為
ブロックをしても別のアカウントを作成してフォローしてくる、ブロックしているにも関わらず別のアカウントで監視してパクツイを継続する。
私がアカウントを移動しても見つけ出してフォローしてくるなど、こちらが何を考えているか・どう感じるかなどお構いなしに延々と追いかけ続けてきます。

3.模倣・盗作・転載
私の作品を自分の作品として転載する、またはキャラクターや作中の専門用語だけを変えた作品をつくる、私の作ったヘッダー画像を無断で自分のヘッダーにする。
酷似した同人誌(形やデザイン、テーマや設定などが同じ)や作品・タイトルを作り頒布や公表をし、あたかも自分で考えたかのような口ぶりでツイートをする(そのツイートもパクツイ)
HNを私が過去に使用していたものと一文字違いのものに変えるなど

細かいことは他にも沢山ありますが、ざっくりとまとめるとこんな感じです。頻度に波がありながらも、そして私にバレていると分かるタイミングが何度もあっても、二人はこのような行いを数年間に渡り続けました。
発覚する前、二人は一時的にではあるものの私のフォロワーさんであり、作品の感想などメッセージを送ってくれたり、イベントで手紙を渡してくれた人たちでした。

被害に遭い続けているのにすぐに動けなかったのは、相手の意図が不明瞭で何をされるか分からないといった恐ろしさもあったのですが、このようなトラブルの前例を知らず、またトレパクのような明確な名前がなかったからです。

TwitterではRTやいいね目的で過去にバズったツイートをパクツイするような行為がよく見られますが、二人のパクツイにつくいいねやRTはあったとしてもその殆どが一桁でした。
二人が盗作や模倣をした作品に感想がつくこともありましたが、感想や賞賛が欲しいだけならば作品の感想や日常的なツイートまでをパクツイする必要はないはずです。
おそらく二人が執拗に粘着して真似たがっていたのは私自身ではなく、私のアイデアや言葉、感性であり、それを持った人間だと自分自身で思い込んだり、周りに思われたかったのでしょう(私がいうのもなんだか変な話ですが)

このようなトラブルは名前がついていないせいで透明化してしまっているだけで、今でもどこかで似たようなことが無数に起こっているのではないかと考えます。今回このことを記事に書いたのは告発の為ではなく、同じようなトラブルに巻き込まれている人の助けになればいいという願いと、イラストや小説などのトレパク・盗作以外でもこういった悪質な行いがあることを知っていただきたかったからです。

以下に私が取った対応策などを書き記しておきます。ケースバイケースの部分が強いとは思いますが、トラブルに巻き込まれた際に少しでも役に立てば幸いです。

対策1
・とにかく証拠を確保する。
八年間の体感とネットでかき集めた他の方の体験談から言うと、このような行為をする人はかなり高確率でバレた途端に逃走しますし、対話をしようにも話が通じないタイプです。さらには逃亡先のアカウントで平気でまた同じことを繰り返します。現に一人の方は無断転載を指摘した際に謝罪なくアカウントを消して逃亡して、その後もTwitterで盗作を続けていました。もう一人の方も謝罪はしたものの、私が何を問題視しているのかまるで分からない様子でしたし、一ヶ月後には別のアカウントを作成して平然と活動を続けていました。いつかは自分で気付いてやめてくれるかも、という考えは捨てた方がいいです。
どんなに些細なことでもいいです。自分の作品を真似ていたり、迷惑行為に該当すると感じたものがあればスクショでいいので残してください。データ紛失の可能性に備えて、証拠はバックアップを取りつつ複数の場所に保存しておきましょう。
証拠を揃えたら時系列順に並べて、一緒にトラブルの経緯や受けた被害の内容の子細を書き記しておくといいと思います。人に相談する時に見せることで説明になりますし、最悪警察や弁護士に相談することになった際に必要になります。

対策2
・相談相手はなるべく多くいた方がいい
自分にとって前例を知らないトラブルだった為、また自分が怒ってかなり感情的になっているという自覚もあったので、Twitterで繋がりのある友人だけでなく、信頼できる現実の友人や知人にも相談をしました。
すごく大変だと思ったのが、自分の怒りや憤りを否定しないで認めつつ、それと同時にその怒りや攻撃性が暴走しないように自分を律することでした。相手に強いストレス与えられた状態でこれをやるのは、正直すごくしんどいです。
色んな人から意見を聞いて冷静になる為にも、愚痴を聞いてくれる人なども含めて、話相手/相談相手はなるべく多くいた方がいいと思います。

対策3
・公表するかどうかは慎重に考える
状況によっては、これ以上の被害や損失を防ぐ為にすぐにでも公表しなければならないということもあるでしょう。ですがそうでない場合、気が逸って公表をするのはすこし危ないことだと思います。これは加害者を気遣っているのでも、被害者の口を塞ぎたいからでもありません。
被害を受けていることを開示した結果、いつの間にか周りが勝手にヒートアップして被害者とその気持ちを置き去りにしたまま事態がより大きく、思いもよらない方向に転がっていくというのは、インターネットに限らずよくあることのように思います。
同じような被害に遭ったとしても、どのようなかたちでの解決を望むかは人によって違うはずです。本来であれば周りもそのことについて念頭に入れておくべきではあると思うのですが、画面越しにその認識が薄れることもあるでしょうし、インターネットにいる人たち全員が当事者を思って発言や行動をしてくれるわけではありません。
自分の気持ちを守る為にも、望んだかたちの解決に向かう為にも、自分が今なにをどう感じていて、どうしたいのか。何を選べばどんなメリットがありデメリットがあるのか。とても苦しいとは思いますが、よく考えて自分の気持ちと向き合ってから行動を起こしてみてもいいと思います。

対策4
・前向きな気持ちの持ち方も考える。
悔しいのですが正直に言うと、こういう事件がスッキリと気持ち良く解決したという前例を殆ど知りません。相手が謝罪もせず逃げるか、なあなあになるか、開き直って泥沼化か……大事になればジャンルにも居づらくなるし、泣き寝入りをした人もいるかと思います。何よりずっとこのことを考えているの、本当にしんどいです。

私はもっと技術や表現的に向上して相手が真似出来ないくらいの存在になればいいじゃん!そうすれば強い字書きになれるし一石二鳥か!?と考えていました。無理をしていたつもりはないし、パクツイや模倣、粘着が発覚してからもそのうち気付いて辞めるだろという楽観視もあり、他のことを楽しんでいました。
しかしこの方針でいた結果、相談したフォロワーさんたちから大変でしたよね、本当にお疲れ様です、苦しくなかったですか?と聞かれるまで自分の気持ちに全く気付くことが出来ず、ああ私はずっと嫌だったし気持ち悪かったし苦しかったんだなと自覚した瞬間に二年分の苦しみが一気に押し寄せてきて、丸一日使い物にならなくなりました。

心が幼児返りをして「なんで今まで気付いてくれなかったの!?無視してたでしょ、私ずっと苦しいし嫌だって言ってたのに、お前は私をずっとずっと無視してた!!!」って言ってるのがもうほんとうに、手に取るように分かってしまう状態です。眠れないし、ずっと胸が苦しい。ため息を吐かないと辛くて、ふとしたタイミングで泣きそうになる。仕事に行こうとしても「私が苦しんでるのに仕事に行く社会的な正しさを選ぶんだ!?また無視して!!!」と叫んで大変でした。
仕事が平和だったのと周囲の人たちに恵まれていたこと、立ち直りだけは早い性分なので私はこれが一日で済みましたが、これが続くと確実に精神を病むということはひしひし感じられたので無理はしないでいきたいですね……。

スッパリと解決することが難しい以上、気持ちの矛先を別のところに持っていくことも視野に入れた方がいいと思います。

最後に、ここに辿り着いたかもしれない、同じようなトラブルに巻き込まれている人にお伝えしたいんですが

絶対に、絶対に、何が起きても!!!人の作品や言葉をパクったりトレスしたり自作発言する奴が悪いです。どうか創作を始めたことを悔やまないでください。創作はきっと自分の楽しみや助けで、同時にあなたの作品を見つけた誰かの楽しみや助けにもなっていると思います。悪いのは創作でも創作をしたことでもなく、それを自分勝手に利用しようとする奴等です。これは私の勝手な願いですが、これであなたに筆を折ってもらいたくありません。言葉や作品を盗む奴等に、あなたの筆を折らせたくありません。
言葉や作ったものは一時的に奪えても、その人の根幹にある本質的なものは何も奪えません。自分の人生も経験も感性も、自分だけのものです。それだけは覆りません。どんなに経験や感情が感性が近しくても、例え同じ言葉で表現するしかないとしても、其々抱く感情は少しずつ違っていて、それは幸福なことなのだと思います。其々の、自分だけの個性です。
その人に根付いて培われた上で作られるものと、誰かが掠め取って上っ面だけ取り繕ったものでは強度も光り方も全然違うはずです。
こんなこと言っても状況が好転するわけでもないのですが、とにかくあなたが折られてしまうことを防ぎたいです。何も手助けできないかもしれないですが、せめてあなたの内側にあるものを厚くしたいです。事態が無事に収束した上で、あなたとあなたの創作が続くことを心より願っています。

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