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HYOGA式ずぼら中国語発音法②:五十音図とローマ字でピンインラクラク攻略!

外国語を勉強するには、大抵の場合、まず各国の発音記号から勉強します。

例えば、日本語を勉強するには、最初は必ず「ひらがな」「カタカナ」という五十音図を勉強します。それは当然の話です。日本語の「五十音図」は発音記号でありながら、日本の文字でもあります。

しかし、中国語の場合は残念ながら、こうした文字にも発音記号にもなっているものがありません。文字は文字、発音表記は発音表記!関係ありません!

中国語の文字はご存知の通り「漢字」のみで、発音記号は中国式のローマ字表記である「ピンイン」を使います。日本のみなさんは日常生活で日本語のローマ字表記を使いますか?

ほとんど使わないですよね。使うにしても、せいぜいキーボードの入力ぐらいでしょう(使わない人もいます)。中国語の「ピンイン」も同じです。

「ピンイン」は中国語で書くと「拼音」になります。「拼」は「スペル」「組み合わせ」の意味で、だから「ピンイン」は「音」を、「スペル」「組み合わせ」する意味です。また、下図のように、専門分野では「ピンイン」のことを「音節(音节)」とも言います。

ピンイン表

「音」の「スペル」を理解させる意味で、ピンインが中国語での本当の役割は、幼児教育の過程にて、子供のために細かい発音を助けることになっています。いわば、キッズ自転車の補助輪のようなものです。

しかし、あくまでも幼児過程です。10才以上の中国人ならもう漢字一筋です。漢字が書けないから、ピンインで代打するのは、かなり恥しいことです。だから、大人の世界では、ピンインは本土の中国に置いても、使うシーンがかなり少ないです。実際に使うシーンが少ないから、ネイティヴ中国人でも、ピンインのスペルが正確にできない人が案外多いです。ピンインに馴染みのある人は、幼児か国語教師か外国人向けの中国語教師かぐらいでしょう。

そして、今この記事を読むほとんどの方も10才以上でしょう。ならば、中国人と同じく一刻も早く「ピンイン」から卒業すべきだが、巷の中国語会話教室や大学のオープンカレッジの中国語講座では、大抵最初の丸々1~3ヶ月をピンインに費やしてしまいます。

前回の記事でも少し触れましたが、ピンインの組み合わせパータンが日本の五十音図の、10倍弱もあって、計400パータンぐらいあります(上の図もご参考になります)。それを一つ一つと向き合うには、大量な時間とエネルギーが必要になり、短気な人であれば、それ見るだけで、気が遠くなり、挫折してしまうのでしょう。実際に、その人口も少なくないようです。


だから、相当の決心と根性、または時間的にもエネルギー的にも余裕を持つ方以外、少しでも省エネでかつスピーディーで中国語を学びたい方には、長々とピンインの勉強は絶対しないでください。そのような時間があれば、HYOGA式で中国語能力試験の資格の、一つや二つが取れてしまいます。北京でアナウンサーになるつもりがなければ、(実際に、地方のアナウンサーも発音が下手な人がいます!)ピンインはほどほどで大丈夫です。

どうしても綺麗な発音をしたいという場合、最初は少し我慢して、2、3ヶ月で一定の基礎力を固めてから、例えば中国語検定3級、または公式のHSK3級、英語で比例すると英検3級などを一つ取ってからじっくり練習するのも遅くないです。


そうした試験や資格なら、最初はどうしても「ピンイン」がでてきますので、HYOGA式ずぼら中国語でさっさと片付けましょう。

方法はとてもカンタンです。日本語の五十音図とローマ字を使います。なぜなら、「ピンイン」の構造、表記、そして発音まで、非常に日本語に似ているからです。

日本語の発音構造は、英語の「book」「girl」と違い、子音で終わることがなく、基本母音止めです。

例えば、「か」と「きゃ」のローマ字表記。

k +a=か
k + i(y)+a=きゃ

唯一、語尾につく子音は「n」。例えば、「かん」のローマ字表記。

k +a+n=かん

では、中国語を見てましょう。

例えば、珈琲(コーヒー)の「珈」と看病の「看」のピンイン。

k +a=咖(「かー」と発音する)
k +a+n=看(「かん」と発音する)

ただし、語尾につく子音は「n」のほか、「ng(鼻に抜くn)」もあります。

例えば、健康の「康」のピンイン。看病の「病」のピンイン。

k +a+ng=康(「かん」と発音する)
b +i +ng=病(「びん」と発音する)

いかがですか。中国語のピンインと日本語のローマ字表記、構造殆ど同じですね。


しかも、発音の多くも似ています!

例えば、先あげていた

k +a=咖(「かー」と発音する)
k +a+n=看(「かん」と発音する)

上の構造でも分かるように、中国語の読み方は、そのまま日本語のローマ字表記で読めるものが多いです。英語ですら大量な発音ルールを覚えなければいけませんのに、中国語は構造が同じだけではなく、8割ぐらいがそのまま日本語のローマ字読みで読めちゃいます。こんな美味しさは韓国語ですらありません。

よく観察すると、日本語の「あ、い、う、お」という母音の発音、そして、子音の「か、さ、た、な、は、ま、ら、が、だ、ば、ぱ」が全部中国語にあります。因みに、「や」「ゆ」「よ」「わ」なども「や」=「i +a」、「わ」=「u+a」のように母音(単母音と複母音)扱いで、ちゃんと中国語にあります。


こうした特徴があったからこそ、日本の中国語学習者は何もしなくても、もう中国語発音の6割が掴んだような状況です。次は蓄えた体力で、ちょっとだけの違いをしっかり捌いて行けば、勝利は目に見えます。その点については、また次回にとっておきます。

ではでは、またいつかどこかでお会いしましょう。

陳氷雅

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