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『100 Ideas to Save the World ~Leaving No One Behind~』(ディレクター)各クリップ編

前回ご紹介しました、『100 Ideas to Save the World』の各クリップが配信がスタートしましたので、ご紹介させていただきます。(どなたでも無料でご覧いただけます。)

番組全体のお話はこちらから↓

番組をご覧になりたい方はこちらから↓

★『100 Ideas to Save the World』(15分)
  NHK国際放送の多様な番組から
  SDGsに関連するポジティブなとりくみを抽出し、再編集。
  ショート動画としてオムニバス形式でご紹介する番組。

#4:Leaving No One Behind[IDEA13〜16]
 (下記番組からの引用を簡易翻訳↓)
 第4回目となる今回は、貧困、教育、福祉などの面で、
 誰も社会から取り残さないための4つの考え方を紹介します。
 30年以上もホームレスを支援してきた牧師が、
 さらに大きなインパクトを与えるための計画を立てています。
 障がい者が自分の才能を発揮できるアートスタジオ。
 世界中の子どもたちに平等な機会を提供するeラーニング、
 高齢者の生活の質を向上させるヘアスタイリングサービスを
 提供する出張サロン。

・7/25(日)11:40〜配信開始:On Demand3年間

こちらの番組には4つのコーナーVTRがあり、それが各クリップとなって単独で配信されています。前回は番組全体のご紹介だけでしたが、今回は各クリップごとに細かくご紹介できればと思います。

【超繊細なアートにびっくり!(IDEA13)】

https://fb.watch/7u7zaoKy1O/

一番最初は、【IDEA13 ~Embracing Talent~】。
元番組は『no art , no life plus』さんからお借りしました。
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/ondemand/video/6123007/

「平野喜靖」
驚くべき集中力で文字を描き、平野喜靖は世界にひとつだけのタイポグラフィの世界を作る。日本各地の“表現せずにいられない”アーティストを紹介する番組。既存の美術や流行・教育などに左右されない、その独創的な美術作品は世界から注目を集めている。誰のためでもなく表現し続ける人たちが放つ、圧倒的な凄(すご)み。今回は大阪府に暮らす平野喜靖(39)。創作の現場に分け入り、その唯一無二の表現に迫る。

こちらは、日本語でも番組されてます!
https://www.nhk.jp/p/nanl/ts/N3WLV23WVY/
元々10分の番組を3分7秒にさせていただきました!
平野さんの超繊細タイポグラフィーアート。
本当に何度見ても飽きません。
そして、制作をされている平野さん自身も映像で拝見しただけですが
とてもチャーミングでステキな方です。
細かな表情をぜひ見逃さないでほしい。
(本編に入れられなかったカットもステキなシーンあるので
 ぜひ見てみてください!)
私自身、弟が自閉症というこということもあったり
自分自身がアートの端くれみたいな勉強していたこともあってか
『no art , no life』当時上がっていたものは
ほぼ全部見てしまいましたね...
どの方の話も理由なしに胸を打たれるんですよ。
生き様というのか、生き方というのをすごく感じます。
平野さんや障がい者アート支援(もちろんこの言い方を嫌がる人もいますが)のこと調べていた時に、自分の弟が将来どう生きていくのか、どういう仕事につけるのか、心のどこか奥底でずっと悶々としていた日々を思い出しました。
今回の経験を通して、全てわかったわけではないけれど
アートは高度なようでもっと包括的で
もっと私自身向き合っていきたいなと思いました。

【誰も一人にしない(IDEA14)】

https://fb.watch/7u7E5ZBkgM/

2番目は、【IDEA14 ~Leaving No One Alone~】。
元番組は『Direct Talk』さんからお借りしました。
https://www3.nhk.or.jp/.../tv/directtalk/20210525/2058659/

「奥田知志〜牧師・NPO法人 抱樸〜」
牧師の奥田知志さんは30年以上ホームレスに寄り添い、3500人を自立に導いてきました。ますます格差が広がる分断の時代、誰も一人にしない社会を創るために必要な支援は何か、話を伺います。

奥田さんはなんと先日私がADを担当させていただいた
『ズームバック×オチアイ』にもご出演いただきました。
SDGsの番組をやるにあたって、
そもそもSDGsとは何なのか、何を解決したいのかということを
考えた時に、奥田さんの考えに立ち戻ったのです。
そもそも『持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)』とは、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
17のゴールの1つ目こそ「貧困をなくそう」。
奥田さんたちが取り組んでいることなのです。
先日、とある人から
「ホームレスの人って自業自得でしょ?
 働こうと思ったら、働けるところはたくさんあるんだし。」
と言われました。
私はとてもショッキングでした。
ホームレスの人だって、
好きでホームレスになったわけではないと思います。
住所を持っていなければ、働くことだってできない。
今はデジタルの情報もたくさんありますから
情報にも乗り遅れるとさらに復帰するのは難しいと思います。
とても優しくないのです。
https://www.asahi.com/articles/ASNBF51JQNB2TIPE02F.html
貧困はすべての負のスパイラルになる。
食糧難になることもそう、
学習できないこともそう、
住むところがなくて精神的に安心できないこともそう、
看取ってくれる人、葬儀してくれる人がいなくなることもそう、
人との関係もなくなっていくこともそう、
貧困になるといろんな可能性がなくなるのです。
それはその時の一過性のものではなくて
ずーっと続いていくものです。
核家族化が進んでいる今だからこそより深刻な問題なのです。
『ホームレスは自業自得』そんなことを言う人がいない
優しい世の中になるために、少しでも知ってもらいたい。
それが私がこの動画を作らせてもらった願いです。


【AIで教育格差をなくす(IDEA15)】

https://fb.watch/7u7P1uT-In/

3番目は、【IDEA15 ~Solving Educational Inequality~】。
元番組は『RISING』さんからお借りしました。
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/ondemand/video/2042099/

”AI - Leveling the Educational Playing Field: E-Learning Innovator - Yunokawa Takahiko”
2020年3月、「COVID-19」の蔓延を抑制するため、日本全国の学校で休校措置がとられ、子どもたちが勉強に遅れをとるのではないかという不安が広がっています。湯の川博士は、AIを使って生徒の弱点を把握し、それに合わせた学習を提供する独自のeラーニングプラットフォームを開発しました。パンデミック時には約370校に導入され、国内外の学生に安価で平等な学習機会を提供することを目指しています。

今回の映像のなかで使用していないのですが
本編のなかで湯野川さんが
つまづきの要因は人それぞれだと、
高校生であっても
中学の範囲や小学校の範囲でつまづいている
ということがある。
学校の先生もどこに基準を合わせたらいいか悩んでいる。
だから一人一人に合わせた勉強が大事だ
という話がありました。(本編もぜひ見てみてください( ´∀`))
それまさしくそうだなと思っていて
ふと、進学校に通っていた高校時代のことを思い出しました。
得意な教科はどんどん伸びていくけど
苦手な教科はどんどん落ちていく。
踏ん張りたくても土台が崩れているので
ギリギリ踏ん張ることしかできない。
日々はただただ過ぎていく。
毎日すごい課題量と、文武両道をこなさなくてはいけない。
(結果こなせれてなかったけど。)
もはやどこから立て直せばいいのかわからない。
逆をいえば、土台を立て直して行った教科は
少しずつでも伸びていきました。
コロナの影響もあってか
子どもさん世代でも1人1台のパソコンが普及されつつあります。
学力格差は将来の格差です。
こんなときだからこそ、
一人一人に合わせた教育で土台を作り
学力格差の減っていく社会になればいいなと
うらやましくもあり、ひっそり願っていたりすることなのです。


【”美”が生き生きとする力になる(IDEA16)】

https://fb.watch/7u9g4z7p_U/

4番目は、【IDEA16 ~Haircuts for Everyone~】。
元番組は『Hometown Stories』さんからお借りしました。
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/tv/hometown/20210606/5003168/

”Haircut Magic”
いくつになっても、新鮮なヘアスタイルは私たちを内面的な輝きに導いてくれます。富山県の美容師チームは、体が不自由でサロンに行けないお年寄りを訪問して、お客さまの希望するスタイルを作り、気持ちを明るくしています。彼らは、お客さんが望むスタイルを作り、その人の気持ちを明るくします。美容師たちの多くは働く母親です。子育てのために仕事を辞めた人もいますが、この仕事では仕事と家庭を両立させています。正しいヘアスタイルが、人々の生活に喜びの光をもたらすことを見ています。

こちらは元々富山局の方が制作された番組です!
https://www.nhk.jp/p/ts/GP2JL1L25V/episode/te/GP2X9M81X9/

初めて番組見た時に、そもそもドキュメンタリーとして
すごいなと心から思いました。
おそらく制作者の方の真摯で丁寧な心遣いの賜物だと思います。
(この番組はすごく制作された方の優しさと
 ステキな関係性が見えます。
 それでとても心が暖かくなるのです。)

この元番組のディレクターさんが
番組冒頭で投げかけていることが自分を突き動かしました。

-
黒髪が自慢で、パーマをかかさなかったオシャレな祖母。
施設に入ってから祖母は周りに合わせて
髪を短く切るようになっていました。
ボクには、祖母がすっかり自信をなくしたように見えました。
髪が短くなっただけなのに、なぜ心が騒ぐのだろう...。
-

私も、おそらくどこか大学1年の時に亡くなった
オシャレで大好きだった祖母を重ねていたのかもしれません。

私は、祖父母からたくさんの愛情をもらいました。
たくさん面倒を見てもらい、育ててもらいました。
でもその反面、上京してから特に私は
祖父母に何か返すことはできていたのだろうかと
思い始めました。
それは、特に祖母が亡くなった時
そして今も思い続けています。

その繰り返し続けた自問にどこか風穴が少し通ったのか
私はこの動画に心が動かされたのです。

ただ生きているだけでは人間おそらく生きた心地がしない。
ちょっとしたオシャレが福祉に変わる、
クオリティ オブ ライフの追求。

この制作された方の心温まる優しさをどうか無くさないように
心がけて編集させていただきました。

おばあちゃん、おじいちゃんたち一人一人のドラマに
心が打たれます。


8月下旬には、担当した#5も配信されますので
そちらももうしばらくお待ちください。

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