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【華道家はあなたと組みたい】project

オープンイノベーションが求められる現代。大企業もスタートアップも新しい取り組みの種を探す今、業界として組むおすすめは「花き」業界だ。

経済的豊かさを目指してきた社会から、文化的、心身的豊かさを生み出す社会へ(山口周さん)と向かうべきこれからの日本。まさに華道家が目指す未来。華道家と一緒に新規事業を開拓しませんか。

「花き」とは

花きとは、鑑賞の用に供される植物をいう。具体的には切り花類、鉢物類、花木類、球根類、花壇用苗物類、芝類、地被植物類をいう。

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農林水産省 花きの現状より

市場規模としては平成30年度の統計で3,567億円。実に農業産出額(畜産、野菜、米、果実、花き、いも豆麦類など)計9兆558億円のたった4%しかない極小市場である。

内訳を見ると、

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産出額1位:キク 2位:洋ラン 3位:ユリ 4位:切り枝 5位:バラ 6位:花木類、、と続く。

キクと洋ランとユリとバラというピンポイントの品種で市場を独占しているという異様な業界であるが、その理由として花き業界は冠婚葬祭で構成されているという現状がある。

ということは小売りとして花屋が必死に花を売ろうとしてもそもそも市場が成り立っていないという事になる。

その中でも注目としては、①切り枝 ②観葉植物があげられる。

逆光をいく切り枝と観葉植物

花き市場が年々横ばいから減少している中で、唯一産出額を伸ばしているのが切り枝と観葉植物である。

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切り枝は平成29年度:169億円(5位)→30年度:180億円(4位)

観葉植物は平成29年度:?(?)→30年度:122億円(8位)。

原因としての推測は、ライフスタイルの西欧化やシンプルライフ提唱など室内にグリーンを飾るという文化が伸びているのではないかと思う。

オープンイノベーションの対象としての花き

大袈裟な言い方ではあるが、各社がイノベーションを模索する上で花き業界は非常にハードルが低く、まさに華やかさもある。

ここ数年でユニクロや無印業品などライフスタイルブランドを中心に、異業種でも花を扱う企業が増えている。

そこにはブランドの幅を広げる上でのハードルの低さとそもそもの花のもつ魅力が大いに当てはまるからであろう。

花はなんでも合う

昨年youtubeの中の取り組みで、緊急事態宣言が発動された2020/4/8から100日間花をいける【百日百花】という取り組みを行なった。

その中で約20社の企業とコラボという形で商品にお花を生けてきましたが、カバンや衣類はもちろん、大工道具やたこ、お坊さんが着る袈裟まであらゆるジャンルのものともコラボすることができ、何にでも合うことがわかった。

もちろんコラボという形でスポット的に花と関わるのも一つではあるが、

今後の世界の中で求められる情勢、人間らしさ、日本のもつ花との関わりを、事業と組み合わせるのは如何だろうか。

花の十徳

華道と言っても一概には言えないが、花と関わるとどういういいことがあるかをまとめた「花の十徳」という概念がある。※立花大全の頃に確立

卑交高位:花の前では人は隔てなく交際できる。

花無他念:花に合うと苦しみ悲しみ怒りなど忘れ無心となる

衆人愛敬:花を弄ぶ人は多くの人から尊敬され愛される

不語成友:花は無言の友である

知草木名:草木の名を知るようになる

席上常香:花があるといつも部屋が匂うように和気藹々である

朝暮風流:花は風流の心を起こさせる

諸悪離別:花は色々な悪災いを除く象徴である

精魂養生:花は心気を静めるから身心の保養となり長命できる

不事由仏緑:仏に近づく機会が多くなる

アートとしての可能性

華道は日本独自の美意識から生まれた文化芸術である。

経済的豊かさから文化的豊かさへ。日本独自の自然との関わりはまさに芸術でありアートだと思う。


興味を持たれた方は気軽にコメントやDM、または

hyoyo@shridesign.com にメールを送ってください。

自然と対話しよう。


【略歴】

華道家4代目アトツギ/某流派准教授

フラワーメゾン店長経験有

アパレル、時計、客船などのブランドディスプレイや生け込み/婚礼装花1,000件以上

建築デザインの大学卒業

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