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『言語の本質』『私たちはどう学んでいるのか』『アブダクション』

『言語の本質』を読んでとても面白かったので、勢いで関連する本2冊も読んでみました。勢いは続かなくて数か月かかった。 言語の本質 『言語の本質』はベストセラーなので、今さら概要を書くのもなと思う。オノマトペの言語性などあまり考えたこともなかったので面白かった。オノマトペは外国では全く通じないとか、文法的な体系があったりするとか。にもかかわらずその言語話者にとっては体感的なイメージがしやすいという性質を持っていると。 そして後半はオノマトペから一般言語へのつながりを経て「ヒト

    • 「繊細だからわかる」と「頭がいいからわかる」

      わかること 「繊細だからわかる」ことと、「頭がいいからわかる」ことって 別物なのかなと思った。 別だけど区別がつきにくいのかも。 わかるから頭がいいとは限らないし、 頭がいいから何でもわかるわけではない。 何で頭がいいのにこれがわからないのかとか。 自分はわかっているから頭がいいのに違いないとか。 別の要素が関与していることを見落としてしまう。 もちろんもっと大きいのは「わかっているからわかる」こと。 ・状況がわかっているからわかる ・土台となるものがわかっている

      • 『笑って人類!』は『ドグラ・マグラ』だ!

        『笑って人類!』は『ドグラ・マグラ』だ。全然違うのは確かなんだけど、思っちゃったんだからしょうがない。『教団X』でもある。こちらはもっと違う気がするけど、思っちゃったんだからしょうがない。 「笑って人類」は奇書である 笑って人類はある種の奇書だと思う。ふつうの小説ではない。とても名文美文とは言えず、読書家に褒められるような文体ではないだろう。だけどそんなの司馬遼太郎やそれこそ夢野久作だっておんなじだ。もともと脚本として書かれたと言う笑って人類が小説としてこなれていないのは

        • 「君たちはどう生きるか」の感想

          前置き 絶賛の立場です。積極的にばらすわけではないですがネタバレ配慮しません。考察しません。自分の感想や思ったこと(考えたこと。。)を書き残しておこうという意図です。 映画を見たのは先週です。賛否両論だの難解だのというのはちらほら目に入ってましたが、Twitterでよく見てた人たちが総じて面白いと書いていたので行ってみようかなと思いました。そろそろいろんな感想が公に語られていきそうな雰囲気なので、それに影響される前に書いてみたいと思います。 どういう映画だと思ったか 事

        『言語の本質』『私たちはどう学んでいるのか』『アブダクション』

          人との距離感を間違えるについて

          人との距離感ってこういうことかな、と思いついたこと。全然違うかもしれないし逆によく言われていることかもしれません。 人との距離感を間違えるひと(自分)って、相手を見て自分と相手との距離はこのくらいだなと自分で判断してるんだと思います。 でも本当はもうすこしだけ複雑になっているのかなと。  1.相手との距離がこのくらいだと自分が感じている距離  2.相手が感じているであろう自分との距離  3.実際のやりとりを通じて現実化した相手との距離 こんな感じの3つを組み合わせて考え

          人との距離感を間違えるについて

          カルボナーラ・ペペロンチーノ理論の話

          イタリア料理なんて全然知らないころ、 「イタリア料理は敷居が高い」と思ってました。 その理由のひとつが料理名のむずかしさだったと思います。 「カルボナーラ」とか「ペペロンチーノ」とか、 字面から想像もできない、何のことか分からない料理。 ちょっと距離を置いてしまいます。 でも何らかのきっかけでその正体を知ったのだと思います。 意外なことに、この2つが何のことが分かると イタリア料理が一気に身近なものに感じられました。 最初の印象ほど専門用語にあふれているわけではない

          カルボナーラ・ペペロンチーノ理論の話

          ああしておけば良かったの話

          あのとき、ああしておけば良かった! と思うことがよくあります。 本当にちょっとしたことだったり、すぐ出来たはずのことだったり。考えても仕方がないとは分かっているけど、ぐずぐずといつまでも考えてしまったりします。 そんなときに思い出したいこと。 ロト6買うときにあの番号を塗りつぶしておけばよかった! これです。実際、外れた券を見たら思っちゃいますよね。 何かのきまぐれで違う数字を選んでいたら当たってた。2億円が目の前にあったのに。塗りつぶす場所を変えるだけで。 本当

          ああしておけば良かったの話

          対等スキル ~コミュニケーションの隠れた重要ファクター~

          ■まえがき(謙虚であれ)「謙虚であれ」ってよく言われるし、確かに大事なことに思えます。しかしその意味するところは結構あいまいではないでしょうか。 世の中にはびっくりするくらい傲慢な人がいます。「謙虚であれ」というのは、第一にそういう人に向けた言葉でしょう。一方で、もともと遠慮がちな人、気弱な人もいます。どこまで謙虚であればいいのでしょう。 謙虚の対象も問題です。相手に対して上から目線にならない、マウントみたいなものは一切避ける、これが一つの謙虚でしょう。一方で、自分はまだ

          対等スキル ~コミュニケーションの隠れた重要ファクター~