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ショートエッセイ:トイレ文庫に食べ物の本を置くのは間違っているだろうか

 一人暮らしを始めたのでやってみたかったことをやりました!

トイレ文庫です!!

 今までは家族で暮らしていたし、トイレがかなり小さかったので本を置くなんてことはできませんでしたが、今の家は結構トイレが広いので替えのトイレットペーパーなどを置く棚の端に本を置くことにしました。本当はトイレ用本棚があれば理想なのですがそれはまた今度ということで。

 それで、トイレに置くのってどんな本がいいのかな…って思った時に、

  • 一本一本が短い

  • 軽い気持ちで読める

  • 楽しい

  • 最近は電子で買うことが多いので昔から持ってる本

あたりかな…と思って選んだのが


東海林さだおさんの食べ物エッセイ!

 私は昔から東海林さだおさんのエッセイシリーズである「丸かじりシリーズ」が好きで頻繁に読んでいたのですが、最近読んでないなと思い蔵書のいくつかを置いてみました。
 改めて読むと、昭和から平成にかけての庶民的な食文化とそれに伴う人々の生き方が面白く、勉強にもなるし想像力をそそられます。美食の話でもないですが、現代のB級グルメとも違う「生活のための食事」の中にちょっとしたおいしさや楽しみ、あるいは郷愁を見つけるという感じの文章が非常にいいです。私の文章にも影響を与えていると思います。
 例えば「たまごパン」のエッセイを書いたら「次は甘食を頼む」という読者のおたよりをもらって、その「たのむ」という言葉に感銘を受けて甘食の話を書いた話がすごく好きで、その話を読むまで知らなかった甘食をたまたまパン屋で見つけて思わず買ったりしたこともあります。本の通りの味で、おいしいけど口の中の水分取られました。また、魚のみりん干しを久しぶりに食べた経験から昔は甘いおかずでご飯を食べることがあった話も今回久しぶりに読んで面白かったです。ラーメンの話も多くブランド・高級ラーメンの傾向に釘をさしたり、インスタントラーメンを逆手で持って鍋から直接食べていた時代の思い出など、書いた当時の時代性とそれを超える普遍性を両方楽しめます。回転鍋の店ってまだあるのかな…。

そんな感じでトイレの時間をちょっと長くして読書を楽しんでいるのですが…

でも、トイレに食べ物の話置くって、どうなんだろ?


 私自身は気持ち悪くなったりはしないですが人によってこの辺は違うんですかね?とりあえず食欲がなくなることもないのでこのままやっていこうかなと思います。
 とはいえ今後は食べ物気分じゃない時も来そうですし、違う人のエッセイとか、買うだけ買って読めていない小説とかも置いて色々と読もうかな…。「ホテルローヤル」とか「パラサイト・イブ」とか…。
読書って、今の時代だとなかなか意識しないと特に積読本は進まないのでこうやって読む機会を作っていきたいですね!

ていうか丸かじりシリーズ新刊今月出てる!読みたい…


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