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ショートエッセイ:ワクチン休みで思い出した、幼き日の病欠ルーティーン

発熱の時の、あの感覚

 3月まで全額公費負担なので久しぶりに新型コロナワクチンを打ちました

 私はコロナワクチンを打つと副作用が強く出るので接種日は完全休みにさせてもらって家でゴロゴロすることにしました

 摂取して、家に帰り、しばらくすると案の定発熱してきました。

 腕も痛く体がだるくなり、他の方の動画や配信を見たりしながら、それでもちょっとは動画編集や日程調整などVtuberとしての作業をしつつ、横になって休んだり眠ったりしていました

時間は平日の午後から夕方。

 外では人々が働いたり学んだりしている中、自分は部屋で大したことをするわけでもなく寝ています。熱のだるさに支配された体に、普段の休日で休んでいる時よりも静かさが沁みこんできます。テレビやネットをつけても、その静けさと、自分が社会や世界から切り離されたように感じる寂しさとがまとわりついて、体と心から離れずにいる。実際一日休んだぐらいで何かが大きく変わったり遅れたりすることもないのですが、それ以上に「みんなが普段活動している時間に休んでいることへの違和感」が襲ってくる感じ。
 この感覚は久しぶりだったのですが、引っ越しと共にやたら生活リズムを朝型に寄せて、かなり正しい生活をしていたのでその影響もあるのかもしれません。

そんな感覚でいると、不意に子どもの頃を思い出しました。

幼き日の病欠ルーティン

子どもの頃、私は自家中毒がひどくて学校を定期的に休んでいました

 学校行く途中で嘔吐をして、帰宅して家で寝ていた時の、あの静かさと学校にいけない寂しさが混ざっていた空気。それがリフレインされると共に当時どのように過ごしていたかも思い出されました。
 当時1LDKに住んでいた私は学校を休んだ時はファミコンのある子ども部屋ではなく居間で寝ていました
 なので、病気で寝込んだ時、朝や昼はゲームもせずにぼんやりとテレビを見ていました。幼いころから私には教育テレビ、今のEテレを見る習慣がなく、朝のワイドショーだいぶ年齢がばれてしまいますが「おはようナイスディ」を見ていました。今となっては番組の合間にライオンのCMが入っていたことぐらいしか覚えていないですが、多分芸能ニュースなどを見ていたのでしょう。
 そのあとは当時やっていた「暴れん坊将軍」の再放送を見ていました。話なんてそんなに分かっていなかったはずですけど、あの有名なオープニングテーマと殺陣に切り替わる際のBGMは今でも思い出されます。今見るとツッコミどころの多い作品だったりするでしょうが、幼く、まして寝込んでいた自分ではそんなこと浮かびもしなかったでしょう。今でも松平健さんというとマツケンサンバより先にあの白い服を着て馬にまたがる姿が思い出されます。
 ただ、このあと普通なら見ていそうな「笑っていいとも」を見ていた記憶がほとんどないのですがいったい何を見ていたのでしょう。「おもいっきりテレビ」の「あなたの知らない世界」を見ていた記憶はあるのですがどうも夏休みの短期集中コーナーだったみたいですし…
 とにかくそれらの番組を、母親が私が寝込むといつも作ってくれたすりおろしリンゴや、片栗粉をお湯で溶かして砂糖と混ぜたものを食べながら見ていたのを覚えています。多分テレビ番組も母の趣味だったのでしょうね。
 夜には大抵体調も戻り始めて、頃合いを見計らって母が作ってくれた鍋焼きうどんぐらいは食べられるようになると自分の部屋に戻ってゲームをちょっとやって寝て、次の日に元気になっていたら学校にいく。思い出すとそんな病欠時のルーティーンがあったよなぁと、きっと私が覚えていないだけで吐しゃ物の掃除に追われていただろう母のことを思いつつ、発熱の残響である疲れとだるさをふりきって日常へ私は戻る、そんなワクチン接種でした。

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