『背筋』#71

3日か2日に1度、夜に習慣的にランニングをしていることは以前にも書いたかもしれない。最近はおよそ10キロ、距離は上げ止まり。15キロまで伸ばしたことも先日数回あったが、次の日の疲労感が重たくて後残りするものだったので、10キロに戻した。有酸素運動で痩せる(というか、脂肪を減らす)ことを目的にしていたのでペースはそこそこ、でもジョギングまで遅くなるのは嫌なのでタンタンと蹴って速めのペース。呼吸が苦しくなる手前のところ。
それが、習慣としてはもう半年ほど。使うぶんの筋肉はついてきたなぁという印象で、2キロ増えた。肝心の体脂肪を計測していないのでそっちの推移はわからない。ただ、身体の倦怠感は昨年よりだいぶ減って、というかもう無い。いや2キロ増えたと書いたが、その数値が出たときはかなり焦った。体重は毎日や毎週習慣的に測っているものではなくて、旅行に行って銭湯や温泉に入るときに、決まってサウナに入るから入浴前後に計測する。水分の減少を体重に見立てて楽しむ。そして2キロ増の数値は、先々週にキャンプに行って温泉に入ったときに発覚した。サウナで500グラム減らしてなお1.5キロ。驚いた。
体重増を確認して、筋肉量が増えたのだろうと思った。デスクワークを元々ずっとやっていたし、元々強かった太ももや腰回り、肩周りの筋肉が復活とまではいかないにしても痩せてしまっていたところを補填できてきたかと思った。事実、それは正しかったと思う。スーツの太ももあたりはミシっとキツく、オーダーメイドでないただのY体ワイシャツの肩周りは張ってねじれる。椅子に姿勢良く座ることも苦じゃないように、体幹はまとまってきた。調子の良い身体に収束してきたと思っていた。そう、思っていた。
昨日のこと。夜のランニングの途中、少し余裕があってペースを上げてみようと思って、踏み込みと蹴り足を強くした。スッとペースが上がって、肺に負荷がかかる。少しして、息を吸うときに吸いきれないことに気づいた。ペースを上げたのに対して上半身が遅れて反るような体勢になっていた。苦しい原因はこれだ。対処。首から腰まで、身体は真っ直ぐのまま少し前に前傾させる。走る上下動のリズムで浮き沈みする上半身を、まっすぐ腰に降りるよう整えた。そのまま、アップめのペースでなんとか走りきることができた。後からラップタイムを確認したら、基本のペースが1キロ4'30"前後、これはいつも通り。そこから上げたとこが4'10"で、ラストの3キロ。呼吸はリズムよく刻めた。腕も振り切れた。ただ、後にずっしり残った背中の鈍い重さは、並じゃない。
普段のペースには身体は順応していた。しかし、普段とは違うペースで求められた走行姿勢には身体がびっくりしたらしい。ダウンをしてストレッチをしたのち、いつもは5回、垂直跳びをして締める。いつもどおり5回飛んだのち、ふと高校のハンド部でのフットワークメニューを思い出していた。両足を揃えてジャンプしたら、手をつま先へ伸ばす。脚は伸ばしたまま、手の方へ引きつける。身体を横から見たらカタカナのヒの字になる。当時は10回、かかとを地面につけずつま先で連続で飛んでからコート半面ダッシュ。いま、やってみた。1回飛んだのち2回め、まず、つま先着地からのつま先ジャンプがうまく繋がらない。そしてわたしの腰から広背筋にかけて、パァン!と弾けて筋肉が叫んだ。「そんな動きできねぇよ!!」と。身体は正直。私はおとなしく家へ入った。

#背筋 #180227

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

i_1po

名詞/Noun

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。