『宇宙船』#345

宇宙戦艦ヤマトであるとか、ドラゴンボールで神様がナメック星からやってきた宇宙船とか悟空がナメック星に向かうために重力変換装置搭載させて乗っていった宇宙船とか、スターウォーズでハンソロが乗っているのとかとにかく色々、宇宙を旅する乗り物としての、宇宙船。SF作品でなら、「宇宙を旅する乗り物」だ。
じゃあ、いま私たちが現に生きている地球でもって、地球外から飛来する飛行物体を「宇宙船」というかといえばそんなことはなくて「未確認飛行物体」か「UFO」だろう。何かしら・誰かしらの生命体が乗っていたとしたって、「あ、宇宙船が」と言うことはきっと無い。なにせ、我々にはそれが「宇宙船」であると確認できていないのだから。じゃあ、宇宙船っていうのはなんだろう、とすれば、「地球上にある物質で、地球上にある情報で知覚可能な、地球上にいる生命体と同族の生命体が乗り、宇宙を航行するもの」なんじゃないかな。うーん日本的。つまり「前例がない」存在の「未確認飛行物体」は「宇宙船」とは見なせないわけかなと。スペースシャトルとかH-IIAロケットとか、こちら地球から生産して宇宙を航行させるものはそれぞれ、スペースシャトルであるとかH-IIAロケットであるとか、認識できるので、「宇宙船」と言って差し支えないだろう。だけどたとえば宇宙からサイヤ人が載っている一人乗りのポッドが飛来したとしたらまずなんと言うだろう、「UFO」待った無しだ。きっと。たぶん。うーん、本当にそうだろうか。もし、飛来した物体が無事に地球上に着陸して、なかから危険そうでない生命体が出てきたとしたら、地球上に降り立った飛行物体と生命体が目の前に存在して、飛行物体を「未確認飛行物体」だ、と不確かな存在としてみられるだろうか、これはきっと「地球外の宇宙船だ」と思うんじゃないかな。
このへんのややこしい話はいま、目の前の地球儀に付属している天球儀を見ながら思ったことだ。空に見上げる星たちが、まさか地球と同じような球体の、しかも球体の外面に位置するとイメージすることは今では全くできそうもない。せいぜい、空に見上げる星たちは球体の内側の面にあるものだとして、地球は地球自体の球体より一回り大きな球体の内側にあって、それが明るくなったり暗くなったり表面上を星が移動しているのだろうと想像する方がまだ、妥当だ。でも、そうすると、月も同じ「天球面」にあるのだとしたら、月に降り立った時に他の星が月と同一の球面状にマッピングされてるように見えなきゃおかしいだろう、それに、球面をうっかり宇宙船が突き抜けてしまったらそこは果たしてブラックホールなのだろうか、インターステラーやな、みたいなことを思って空間をこねくり回していたら、宇宙船の定義が気になり始めたという次第。

#宇宙船 #181128

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