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角煮事件

仕事(派遣先)でチャットを使うことがある。簡単な連絡事項などはメールではなくチャットを使う。ラインのようなものである。

TeamsというMicrosoftのツールを使う。
(個人的にはSlackの方が大大大好きだ。)

同じ課内でもテレワークの人と出社の人がいるので、ガラケーも持たされてるけどやり取りはチャットが主体。私は出社多めの時々テレワーク。

その同じ課内にシニア社員として働くYさんがいる。Yさんはほぼほぼ出社している。モニターが使えるのにあえてノーパソと紙で出した資料のみでチェック作業をする無骨な昭和の無口な渋オジである。ちょっと俳優の小野武彦に似ている。真面目でいい人だ。

作成した伝票のチェックを社員の人にお願いする。ダブルチェックが必須の行程なのである。

「作成いたしました○○○の案件のダブルチェックをお願いいたします」
「確認いたします」
「○○○の金額の訂正をお願いします」
「かしこまりました」

等というやり取りに、そのTeamsが使用される。

(ちなみにその作った書類を置く共有のクラウドがあるのでテレワークでも仕事できるわけね)

ある日私がテレワークの日、作成した伝票のダブルチェックをチャットでYさんにお願いしたところ、訂正が発覚。えーん、間違えた〜(T_T)、で忙しい日だったのですぐに訂正して、

「すみません!ご指摘の箇所の訂正が終わりましたので確認お願いいたします」とチャットしたところ、Yさんからこう返ってきた。

「角煮に足します」

・・・一瞬、頭が真っ白になった。
角煮の映像が脳内に浮かぶ。 

料理? の話してたっけ? ていうかYさんと一度も雑談したことない。

角煮に足すなら…卵、いや大根?



…ハッ( ゚д゚)!!




 かくににたします、かくににたします、、



 カクニンイタシマス……!?



打ちマツガイ。そうだ、そうに違いない。


これが友達だったなら、
「角煮って!!!ギャハハ😆!!!」
とかってソッコー返すんだけど。

人生の大先輩。というか職場の大先輩。哀愁のシニア社員。

ど、どう対応すれば…ざわめく心。

(み、見てみぬふりをしよう…!)


私は優しい無視を決め込んだ。あなたのチャットは見ていませんよ〜(通知が来たから内容は分かってるけど)、いやぁ席外してて全然気付かなかったなぁ〜、と、いうフリをして他の作業をしていた。程なくYさんと私のチャット画面には「メッセージは削除されました」の表示が出た。

ホッ、、、


結構笑ったんだけど。しばらくツボってた。


Yさんは(ヤベー!)と思いつつ画面の向こうで笑っていたのだろうか。


まだあの日のことをYさんに突っ込めずにいる。

これが私の心を揺るがした角煮事件の顛末である。

私も気をつけよう、とそう思った。

文章は送信する前に、よく角煮にしようと思う。

(※写真はイメージです。自分で作る豚の確認と一番似てる写真をネットで拾った。大根入れるのが好き。)

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