和音の響きと写真の意味

音楽で和音の響きについて、メジャーコードは明るい楽しい響き、マイナーコードは暗く哀しい響き、と習う事が多いと思います。

実際に、単体として聴いた時はその通りで、メジャーコードを聴かせて暗く感じるような事は、基本的には無いはずです。


しかし、歌やサウンドトラックなどで音楽を聴いていくと、メジャーコードやメジャーキーなのに悲しい感情を表していたり、マイナーコードやマイナーキーなのに前向きな力を感じる作品に出会います。

これは、音楽がコード感単体で楽しむものだけでなく、前後の時系列の流れや、置かれた文脈で、通して聴くものだからだと考えます。


この時系列や文脈は、写真と動画のような関係性だと考えるので、例えてみます。

「家族が笑顔で写っている写真」があるとします。この写真を見たらどのような感想を抱くでしょうか?
普通に考えれば、微笑ましい、心が暖まるような印象を持つと思います。

これが、和音の響きでいう所のメジャーコードです。


しかしこの写真の後に、時系列が後と思われる「成長した子供が墓参りしている写真」が表示されたらどうでしょう?

家族との死別を想起したとすれば、最初の明るい印象の写真も、過ぎ去った思い出と言う意味合いに変わり、切ない感覚や、寂しさや悲しさを覚えるかもしれません

これが、メジャーコードが使われたとしても、悲しい感情を表すような作品の意味です。


例え共感覚のような能力を持たなくても、抑揚の意味合いを理解することで、このような異なる要素に共通する意味合いの関係性を理解することが出来るのが、とても面白いと感じます。

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