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シルクソニック An Evening with Silk Sonic

2021年もまもなく終わりを迎えようとしている今とんでもない作品に出くわした。ここへ来て迷うことなくぶっちぎりで本年度No. 1のアルバムだ。

今年出たカニエ・ウェスト、ドレイクの作品が最先端のソリッドな音楽であれば、この2人のコラボレーションはマーヴィン・ゲイ、スティービー・ワンダーを始めとする70年代のソウルをベースに、ブルーノ・マーズの神聖なソングライティングとアンダーソン・パークの超絶グルーヴを掛け合わせた何十年経っても色褪せない温もりのあるマスターピース。

それに加え、重厚でドラマチックな中身とは相反したペラペラで軽い音質がなんとも心憎い。まさしく極上のカセットテープミュージック。

数多の賞を受賞しても尚自分の才能に溺れず真の音楽を探究するピュアネス。人を喜ばせる一流のエンターテイナーはみんないくつになっても少年少女。

閉ざされた世界を軽々とぶち壊してくれる救世主が現れた。
2022年はきっと素晴らしい。